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【星幽塔】第五階層 "サクラ"のお茶会
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「では、効果検証に移りたいと思います!」
高らかに宣言する
綾辻 綾花
の前には、ずらりとカクテルが並んでいる。もちろんそれは、誤って綾花が飲まないように、責任をもって
早川 珪
が現場監督を務めて制作を行い、見分けがつくようにされた。
アルコールが入っている物はグラスにマドラーを、入っていない物はグラスにストローを挿したし、ホットカクテルのアルコール入りは耐熱グラス、入ってない物は木製カップという具合だ。
「まさかノンアルコールのカクテルまでできるなんて」
「そういうと聞こえはいいけど、ようはミックスジュースやソーダ割りだよ」
とは言ったって、珪が考案してくれたのだから、喜びも大きい。アルコールを割るためにあれこれ用意した物が、自分も飲めるオシャレなドリンクになるだなんて。
村人も、混ぜると美味しい新発見な組み合わせや、静かに注ぐことで層を作る様相に興味津々で、また違う季節の果物が採れれば合わせてみようと意気込んでいる。
「皆さんの願いが叶ったなら嬉しいです」
「そうだね。じゃあ、お疲れ様の意味もこめて……乾杯」
目元までグラスを掲げて微笑む珪に合わせ、同じ仕草をする。ちょっと大人になった気分だ。
(珪先生が作ってくれたものが、恋に効果があるなんて)
まずひとくち。フェリントの実はブルーベリーやカシスのような味わいで、そこにりんごのような少々の酸味がある果物のジュースを混ぜた。フェリント単独だと濃厚すぎる舌触りも、さらりと飲みやすく変わっていて、口に広がる甘酸っぱさがまさに『恋の味』だと思う。
「甘くて美味しいです! 珪先生はどうですか?」
「うん、これはキールに近いから……最初の一杯にいいかも」
カクテルの名前だろうか。グラスの色味を確かめるように透かしてみて、再び口をつける。その仕草に余裕があって、大人だなぁとついつい眺めてしまうのだけど。
「だーめ。まだ綾辻さんには早いよ」
クスクスと笑いながら遠ざける姿は、まるでいたずらっ子だ。普段の彼からは連想できない様子に、つい綾花は「飲みませんよ!」と反論してしまう。
「あははは! うん、今じゃ無いよね。ほら、次は温かい物も冷めないうちに頂こう」
普段からワインを飲むことが多いと言っていたから、この程度では酔うと思えないけれど……もしかして、何らかの効果が出ているのだろうか?
「次は……ホットミルクに蜂蜜を入れたみたいです。花の香りがふわっとしていて……」
ほっこりと目を細める綾花を、珪は愛おしそうに眺めている。ドキドキするけれど、またいたずらっ子のように笑うのだろうか。
「綾辻さんは、本当にお酒は飲まない?」
「興味がなくはないですが……大人になってからの楽しみにします」
じぃっと見つめる珪に、何かを試されているような気分になりながら、綾花は次のドリンクを手に取った。ジンジャーエールのようにも見えるけれど、何が混ざっているのだろう。
それを見て、珪も似たようなグラスを手に取ると、今度はカチンと合わせる。
「約束ね」
ニコニコと飲み進める珪は、やはり酔っているのだろうか。心配になって見つめる綾花へ、彼はどこかもったいぶって教えてくれる。「――これは、マミーテイラーに似ているね」と。
相変わらず
五十嵐 尚輝
はぶつぶつ何かを計算していたけれど、
御巫 時子
にとっては些細なことだった。
隣同士に座って花を眺め、ぼーっとした時間を過ごせるのは幸せに変わりない。ここが化学室でなくても、ビーカーで淹れたコーヒーでなくとも、彼の隣はいつだって落ち着く。
「さあ、5分経ちました。御巫さん、お手を」
「は、はい……」
けれども、こう頻繁に体温や脈拍を測るためにぎゅっと手を握られたり、瞳孔の開き具合を確認するために顔を寄せられたりしては、休まる物も休まらない。
「やはり摂取濃度が低いのでしょうか、あまり目立った変化はありませんね」
「私は先生と一緒だといつも幸せなので……」
心もぽかぽかするし、温かいお茶で身体もほかほかで。これでは変化を報告しようもないことを告げると、尚輝はハッとしたようにノートへ走り書きをした。
「なるほど。前提とするスタート値を誤ったようですね……つまり実際の数値は――」
実験をしているときの尚輝は、とても活き活きしている。それを邪魔するつもりはないし、協力できて嬉しいけれど……やっぱりどこかぼんやりしていて、いつも実験のことっを考える尚輝にだから、伝えておきたいことがある。
「私は……このフェリントの効果を信じています」
尚輝のように理論的に根拠を説明できるでもない。でも、それができないからと叶わないこともないと思う。
「好きな人を誘えるきっかけになりますし、そのおかげで恋が上手くいくこともありますから」
勇気がなくて見ているだけでは何も始まらないけれど、『今なら』と自信が持てたなら、何かが動かせるはずなのだ。それが恋に効くとあっては、時子だって手を伸ばす。
「私も噂で聞いたら先生を誘うと思います。だから……先生から誘われて嬉しかったです」
ちょっぴり大胆なことを言っているかもしれない。けれど時子は気にならなかった。
少しぽわぽわするけれど、幸せだなって気持ちが溢れているから、それを内側にせき止めるより共有したかった。
「御巫さん、それって……」
「ふふ……あっ、尚輝先生。こちらのクッキーもどうですか? お茶とよく合いますよ」
ひとつ手に取って、特に美味しかったフェリントのジャムが添えられた物を見せようとしたはずなのに、それは躊躇いも無くぱくりと尚輝の口の中へ。
そのつもりのなかった時子は、恥ずかしさから驚くけれど、やっぱりどこか幸せそうだ。
「僕は非科学的なことは信じませんが……御巫さんが幸せそうだから、何か効果があったんですよね?」
それは心理学上なら解明できるだろうかと、また解明する手段を考え始めた尚輝は苦笑する。
幸せそうに微笑む時子を見て、心温まる自分がいる。それを証明するのは科学では無くて、答えを出すのが難しいあやふやなものだと思ったからだ。
「不思議ですね……」
他人の幸せが自分の幸せのように感じるなんて。
2人はいつものように穏やかに、ときにいつもより饒舌になって、のんびりお茶会を楽しんだ。
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あとがき
担当マスター:
浅野 悠希
ファンレターはマスターページから!
みなさまご参加ありがとうございます、浅野です。
たいへんお待たせしました!
星幽塔でのお茶会などなど、楽しんで頂けたでしょうか。
階層ごとに特色がある星幽塔。ぜひ他の舞台も書いてみたいです。
ご意見ご感想、もしくは「読んだよ!」の代わりにダイヤリーのページチェック入れて頂けると、めちゃくちゃ喜びます。
お時間ありましたら、よろしくお願いします~!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月23日
参加申し込みの期限
2023年01月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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