よるのひみつたち｜リアクション

よるのひみつたち

●艶めかしさとあやしさと新たな扉

　頭に立派な角二本と蛇の頭の尻尾が生えている悪魔、もしくは西洋妖怪のデモリック・プライラ。
　彼女は今、とある家に侵入している。
　なぜかというと、とある所で、とある妖に匿名で薦められたのが原因なのだとか。
　その話は、また今度の機会にするというのはデモリック談。
　という訳で、隙を見て忍び込んだのは白石龍樹の部屋。
（夜中まで気配を消して寝るのを待ち待っていた甲斐があるという物よ……フフフ）
　ブランケットを蹴り出し、お腹を出して幸せそうな顔をして眠っている。
　顔が赤らんでいるので、好きな女の子と一緒にいる夢でも見ているからだろうか。
　龍樹が眠っているのを確認してから、デモリックは豹の獣人の様な姿に変身して左足の指を舐め始めた。
「ではペロペロペロ……」
　じっくり味わうように、ねっとりと舐める。
　外見上はとても見られたくはないが、やはり妖としての業には中々勝てないようだ。

「……おねえさん、それはダメ……ダメだってぇ……うへへへ」
　先程より、より幸せそうな表情で寝言を言う龍樹。夢に、綺麗なお姉さんが出ているのだろうか。
「おねえさん、もっと舐めて……気持ちいい……」
　このような寝言を聞かれて大丈夫なのだろうか、とデモリックは心配に。
　龍樹は日頃から寝言を言うので、母はいちいち様子を見に来たりしない。
　しかも、今はドラマを見ている真っ最中なので全然物音に気付いていない。
　誰も来る気配がないので、このまま足を舐め続けても気づかれないだろう。
　これは好都合、と、今度は右足を舐めることにした。
　蛇の尻尾が見張りの役目をしてるので、龍樹が起きそうになる。
　あるいは誰かが部屋の様子を見に来たら、すぐに気配を消して隠れる準備はできている。
　それまでは、とデモリックは足舐めをご堪能。
「うへへぇ。おねえさ～ん♪　……Zzz」
　足を舐められる夢で、龍樹はすっかり気持ち良くなっている。
「こう、幼子ゆえ本気を出せば足など一呑みにできるのがたまら……おっと脱線したか……」
　可愛い足を食べてしまいたい欲求に駆られたが、足舐めの本分を忘れず。
　少年のおみ足を思う存分堪能したので、そろそろお暇することに。
「さてと撤退撤退。はーうむうむ、妖働きとしては十分……ん？」
　そっと龍樹の部屋から立ち去ろうとした時、龍樹の寝言を聞いた。
「豹柄の服着たおっぱいが大きいおねえさ～ん……」
　豹の獣人に化けた自分が出てきたのか？　と一瞬、驚いた。
　次の寝言を聞き、更に驚いた。
「俺の足おいしい……？　おねえさんにならもっと舐められたい……」
　これ以上舐めたらヤバいことになりかねん！　とデモリックは大急ぎで龍樹の部屋を立ち去った。
「退散！　退散！」

　翌朝。
「いい夢だったなー。あれ、足、濡れてる？　まさかな……」
　まだ夢を見ているのかもと思い両足を見ると、唾液だか何だかわからない液体で濡れていたのに驚いた。
　そういえば……と昨晩見た夢を思い出す。
「そういや、悪いお姉さんの『跪いて足をお舐め』ってプレイもあるよな。足を舐めるのと舐められるの、どっちが気持ちいいんだろな～？」
　もともとエロガキで、おっぱいやパンツは好きだったがタイツやスパッツの魅力はわからなかった。
　艶めかしい夢を見たことで、新しい扉が開こうとしているかも……。
　
「昨夜は、なぜか肖像権を著しく損なわれた気がする……？」
　なぜか人間形態で龍樹の夢に登場した挙句、大人のお姉さんとして誘惑しながら足を舐めた。
　10歳少年の性癖レパートリーに足舐めを刻んでしまった。
　そんなこととは知らないデモリックなのだった。

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あとがき

担当マスター：カターレ
ファンレターはマスターページから！

カターレです。

深夜の出来事、と一言で言いますがいろいろなことがありますね。
熟睡していたり、夜更かししたり、お仕事中だったり。
様々な深夜の出来事、楽しませていただきました。

参加してくださった皆様の寝子島の夜をお楽しみいただけたのであれば幸いです。

ありがとうございました。

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