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アーナンド・ハイイド
から社員旅行の話を聞いたときはさすがの
鬼河内 萌
も、
「ホントにいいの!?」
と思わず訊き返してしまったほどだ。
早朝出発にして深夜解散、弾丸ツアーの一泊二日とはいえ行き先は南国沖縄、しかも豪華リゾートホテルにご招待とあっては、耳を疑ったとしても致し方ない。『プロムナード』のお姉様がたや黒服の若衆たちなら社員だからわかるが、昼のカレー屋アルバイトの自分と
野菜原 ユウ
まで、参加費オール会社もちでウェルカムだという。なんという太っ腹な話だろう。腹のサイズたるや信楽焼のたぬきを超えているかもしれない。
「ボクたちなんて学生で、ちょこちょこ手伝っているだけなのに……」
「ノープロブレムです。ワタシが困ってたとき萌さん、ユウくん、たくさん助けてくれました。そのときのお礼でもあります。それに、ワタシの会社の人、バイトも含めてみなファミリーね。ファミリーに遠慮は無用ですよ」
と告げたアーナンドの笑顔のまぶしかったこと!
■土曜:午後十二時半、国際通り
そんなこんなで銀のスプーンを、握って萌はカレーを待っている。
那覇市のメインストリート、それが国際通りだ。県庁前から約一マイルのまっすぐな繁華街、道路は上下それぞれ一車線と狭く渋滞しているのが常態、名古屋あたりの大河みたいな道路と比べると見劣りがするが、狭いからこその賑々しさには目を見張るものがある。街路樹は寝子島では珍しいイスノキ、常緑の青々とした葉がまぶしい。南国らしくヤシもならんでおり、合間を縫うようにしてホウオウボクの真っ赤な花が、情熱的な色彩を加えている。
南国の熱風がさっそく萌の前髪をあおる。日射の刺さりっぷりは寝子島のほうがひどいくらいかもしれないが、もあっとした湿度がトロピカルである。突き抜けるような青空のもと、萌は
絢美 清子
(あやみ・せいこ)ともども、ユウの手を引っ張るようにして店のドアをくぐっていた。
カレーショップだ。すでに旅行前日から調べ上げていたのだ。この店の名物カレーが何かは、読者諸氏の予想通りだ。
「
ゴーヤカレーみっつ☆
」
元気いっぱいに萌は注文したのだった。大盛りで、とルンルン気分で付け足すのも忘れていない。
「大盛りて!」
マジかよ、とユウは青ざめたが、女子ふたりは一切遠慮していない。
「だーいじょうぶだって、ネットで調べ上げた名物だもん♪ 複数情報をつきあわせて検討した結果だから信用していいと思うよっ」
「萌ちゃんさっすがぁー」
自他ともに認めるゆるふわ女子の清子はパチパチと拍手する。どうもどうもと萌ははにかみつつ言う。
「カレーの嗅覚に関してはちょっと自信あるもんね~☆」
「いやしかしなあ」
と店内を見回しつつユウはぼやくのである。店そのものはおしゃれなカフェ風で、白木のテーブルも品がいい。なかなかにぎわっているらしく、自分たちにつづいて来店した客は行列を余儀なくされていた。
「いけてるカレーショップを見つける、ってとこに関しては頼りにしてっぜ俺も。そーゆーとこ、鬼河内のやばみハンパねーからな」
「でしょでしょ?」
「でもお前ゴーヤだぜ、ゴーヤ。青くさくて苦くて、ウゲーってやつだろ? 俺、ゴーヤってどうしてもダメだもん。かーちゃんの料理でもゴーヤのやつだけはダメ。マジ勘弁だよ……」
ほら、とメニューを取ってユウは言う。
「沖縄らしい、って言やぁ『ミミガーカレー』ってのもあんじゃん。これに変えてーんだけど」
ダメだよと萌は即答した。
「ミミガーカレーはディナーの予定だもん。ちゃんとナイスな店を見つけてるし。あと、『海ぶどうカレー』がおいしい店もっ☆」
「待て、あいかわらずカレーづくしなのか!?」
「仕事熱心と言ってほしいなっ。だってほら、これは研修旅行でしょ?」
「さすが萌ちゃん、あたしも見習いたい♪」
「研修という言葉はどこから……ていうか鬼河内おめー、勝手にそーゆーことにしてねぇ? 清子さんもコイツにあわせないでよ。肌カレー色になるよマジで」
そんなこんなしている間にカレー皿が三枚運ばれてきたのである。
「わぁお♪」
萌は目を輝かせた。清子もさっそくスマホを取りだして撮影をはじめている。
カレーとライスは別添えだ。白い深皿に入ったカレーは、それはそれは美しい光沢をしている。濃い色をしているのは、砕いた赤唐辛子が入っているからだろうか。タマネギはたっぷりで、しょうがとニンニクの香りが食欲をそそる。
ユウが驚いたのはゴーヤの形状だった。
「えっ、輪切りなのか?」
ゴーヤの苦みの原因は、内側の白い部分「わた」(現地ではワタワターと呼んだりもする)にあるという。だからゴーヤを調理する場合は、縦に両断して内側のわたと、大粒の種を徹底的に除去するのが正しいとされる。そうして三ミリ幅に刻み、塩ゆでしてさらに苦みを消して、アルファベットのCみたいな形状になったものを他の野菜、ポークランチョンミートに麩などと炒めるのがゴーヤの一般的な食べ方だ。
ところがこのカレーではさにあらず、わたも種も取らない輪切りだった。片栗粉の衣をまぶし、高い温度できつね色になるまで揚げたゴーヤがカレーに乗っているのだ。
「揚げゴーヤってことね、超きれー」
かなり薄く切っているらしく、清子がスプーンを入れるとゴーヤはパリパリと砕けた。
「一緒に煮込んでるわけじゃないのか、なるほどなぁ」
カレー色に煮込まれクタクタになったゴーヤをユウは想像していたのだ。ほっと胸をなで下ろす。
「これなら、ゴーヤ嫌いのユウくんでもいけると思うよ☆」
「ゴーヤのチップスって感じか」
「ポテチならぬゴテチってとこ?」
なんだそらと苦笑しつつ、おっかなびっくりユウはスプーンで揚げゴーヤとカレーをすくった。
ご飯にかけてそろりそろりと口にする。
「どう?」
期待のこもったまなざしで萌はユウを見つめる。
「……う」
ユウは言葉に迷ったが、ついに観念したように言った。
「うまい……くやしいが、うめーよ」
「でっしょ~?」
「俺ゴーヤは苦さよりも青くさいのがダメだったんだけど、これだと香ばしいし苦みも嫌じゃねーんだよな。すんげースパイシーなカレーの辛さと、あと、この後味……たぶんトマトとよく合ってんだ。パリパリ感もたまんねー! 降参だよ。これなら全然食える。ていうか好きだぜ」
ユウの言葉を裏付けるように、銀のスプーンはさくさくと動くのである。
「ゴーヤは身体に良いし、夏バテ防止にうってつけだね☆」
「おう、なんか急に元気になってきた」
「反応早っ♪」
もちろんユウの反応を見越した上で萌はこのカレー屋を選んだ。萌はゴーヤを煮込んだカレーも好きだし、あれはあれでクセになる味だと思うが、ユウならこういうタイプのほうが好みだろうと踏んだのである。
ユウくんの好みならお見通しなんだもんね☆
ふふんと会心の笑みうかべ、萌は『でーじ辛いよ』とラベルに書かれた調味料の瓶を手にした。
「萌ちゃんそれなに?」
清子が首をかしげた。瓶には唐辛子のような赤い実ものがぎっしり詰まっており、透明な液体で満たされている。
「これ? コーレーグースーって言って、沖縄の辛み調味料。店の自家製みたいだね」
沖縄原産の島唐辛子を泡盛につけこんだものだ。沖縄そばに用いるのがポピュラーだが、チャンプルや刺身につかう人もいる。
「へー、やってみるやってみる」
「超辛いから二三滴でいいよ」
言いながらも萌はざっと大胆に入れて、刺激的な辛みに「くぅー、これこれっ!」と唸るのである。ユウはほんのちょっと試して跳び上がりそうな顔をした。
いずれにせよユウはもちろん清子もゴーヤカレーには太鼓判、そろっておいしく完食し、なんとも上々の沖縄旅行の滑り出しとなった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年07月04日
参加申し込みの期限
2022年07月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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