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◆
月原 想花
の場合。
ホウキに乗った白髪の男にスカウトされるままこの魔法学校に入学して約1カ月。ようやく学校生活にも慣れてきた気がする。
転生前も学生だったとはいえ、学校生活は風変わりというかいろいろ破天荒な事が多すぎて、慣れるのに少し時間がいったけど、考えてみれば転生前の学校も、風変わりという点ではあまり変わらない気もするしね。
ただ、校長の気分次第でその日の学校の内部構造がコロコロ変わるのは今でもちょっと困りもので、最初のうちはそのせいで講義に遅刻するわ、食堂までたどり着けずにお昼抜きになるわで大変だったけど、先輩たちからコツを教えてもらってから、ようやくそれを楽しいと思えるようになった。
それ以来、学寮と学校を往復する、規則正しい真面目な生活を送ってきている。
ここで学ぶ課目として、ぼくが選んだクラスは『スター』だ。
「天空魔導士としての才能を伸ばすのに最適なクラスはどこですか」
との質問に、スターが一番いいとの答えをもらったから。
本格的に魔法学校で学ぶなんて初めてのことだから、一体どうなるものかどきどきしたけど、蓋を開けてみればほとんどの授業はらっかみでのものと大差なかった。基礎教科は同じ。ただそこに、魔法教科が入るだけ。
それを知ったときは緊張しつつも意気込んでた分、ちょっと肩透かしだったけど、学んでいくうちになぜかは分かった。
魔法とは、理科だ。物理であり、科学だ。
天空魔導士は空の動きを熟知していて当たり前。天道を理解するには、なぜそうなるのかについて知っておかなくてはならない。そこには物事を引き起こす基
(き)
となる理
(ことわり)
が必ずあり、因果が存在する。
それはもう、「なんとなく」とか、「ただ力を放出すればいい」とか、そういうものじゃなくて、雨を降らすには雨雲を作らねばならず、雨雲を作るには塵や煙等の微粒子を集めなくてはならず、微粒子を集めるには上空の気温を下げなくてはならず……となる。しかもそこまでやった上でさらに雲粒よりももっと重く、上昇気流よりも早い雨粒を作らなくては地上には落ちてこないのだ。空気抵抗、摩擦係数、落下速度。それを御して、初めて大雨を起こして操ることが可能となる。
もちろんただそこにある雲を利用して雨を降らせることもできる。1カ月前までぼくがしていたのはまさにそれ。世界の理を理解しないまま、ただ感覚だけで能力を使ってた。
この学校で理を学び、世界を形作る因果を識れば、ぼくの力は世界と一体となって無限に広がっていく――らしい。理屈的には。
根っから感覚派の文系であるぼくには「なぜ星座はあの形を取っているのか。天は軌道を描くのか。そこにはどんな規則性があるのか」なんて理詰めの法則とか結構キツいけど、『神話から読み取れる天の理』は結構面白いし、実技では勉強の成果が身についている実感も感じられて、苦労も苦労じゃないっていうか……総じて満足する日々を送ってきていた。
今日の実技は夜、野外で行う。先生によれば、星座の持つ力を利用して行うから、ということだった。
星座の持つ力はそれぞれに特徴があって、それを理解して利用することで天空魔法を強化できるらしい。
とはいえ、眠いなぁ。
早く終わらないかな、なんて考えながらクラスメイトたちと一緒に並んで先生の講義を聞いていると、態度から美姫ちゃん先生にも伝わったのか、「こーら。あなたたち、身を入れて聞きなさい」と叱られた。
「今夜は、そんなあなたたちの目が覚めて、やる気になる魔法をやりたいと思います」
先生が言ったのは『チャームの魔法』だった。
魔法としては基本的なものだが、それを天空魔法で行う場合、星座の力を借りるのだという。
「相手に愛されたい、求められたい、自分は愛されている、求められている、という気持ちを増幅させる星座は、うお座。でもうお座は秋の星座で、今は夏です。こういうとき、どうすればいいか、わかりますね?」
心に秋の空の情景を映し、うお座を構成する星々を浮かべ、それをたどって一つにつなぎ、頭上へ投射するのだ。
「……うう。言うは易し、行うは難しだよ……」
対人の魔法が、ぼくは大の苦手だ。
そうと知ってたら、何か理由をつけて休んだのに。
だけどこれも授業だ。立派な天空魔道士になるために、避けては通れない道。
「さあ、みんなペアになって」
という先生の言葉に従って、ぼくとペアを組んでくれそうな相手を求めて視線をさまよわせると、星空を見上げている女生徒が目に入った。
それが
黒白 滴
とわかった瞬間、胸がどきりとする。
なぜか彼女を見ると、ぼくの胸はいつもこうだった。とくんとくんと鼓動が少し速まって、体熱がほんの少し上昇して、なんだか気持ちが落ち着かない。
なぜ彼女に対してだけこんな反応が起きるのか、自分でも不可解だった。思い切って彼女と話してみれば、謎が解けるかもしれない、と何度も思ったけど、生来の話し下手というか苦手意識が邪魔をして、教室ではいつも話しかけることができなかった。
だけど今ならできるような気がする……。
思い切って近づくと、草を踏む足音でぼくの接近に気付いたのか、呼びかける前に滴が振り返った。
彼女の淡い水色の瞳がまっすぐぼくを見返してきたことに、一瞬で頭の中が真っ白になる。
「何?」
「……あ。えーと。……何、見てるの」
ぼくの質問に、滴は「夜空」と答えた。
「そ、そうだよね……」
うおーーーー! 何ばかなこと訊いてんの! 空見上げてたんだからそうに決まってるじゃん!
ポンコツ過ぎるでしょ、ぼくの対人スキル!
一瞬で熱くなった顔を俯いて隠す。
今が夜でよかったと思っているぼくの考えなど知らない様子で、滴はまた空を見上げた。
「すごい星だよねぇ。授業だと思ったから、スケッチブック持ってこなかったの。だから、あとで思い出して描けるように、覚えてるんだぁ」
「……そう、なんだ」
確かにすごい星空だった。天を覆う夜の帳に広がる幾億の星たち。その清らかな光と月光に照らされたぼくと滴……その光景に、また胸がどきっとする。
滴はぼくが顔を上げたのを見て、こちらを向き、にこっとほほ笑んだ。
――どきん。
「滴、さん。あの……っ。
ぼくとペアを組んでもらえませんか!」
「うん。いいよ~」
返答はあっさりとしたものだった。
ほんとにいいのかな? あまり深く考えているように見えないけど。
(でも、いいって言ったんだから……いいよね)
内心どきどきしながら、教わった方法で心に描いたうお座を宙に投射し、その力を滴に向けて放つ。
「……どう?」
「うん。どきどきしてるよ~。ふふっ。なんだか想花ちゃんがきらきらして見えるな~」
「ぼくの名前、知ってたの。話したことないのに」
「もちろん知ってるよぉ」
きゅっ。軽く右手の人差し指と中指、薬指が握られた。
やわらかな感触とぬくもり、そして漂ってくるほのかな香りに、心臓がますます、痛いくらい高鳴る。
「……滴さんも、ぼくにかけた?」
「ん? んーん。まだだよ~」
首を振って答える、その言葉を聞く前に、もうわかっていた。
ああ、これは恋だ。ぼくはずっと前から彼女に恋をしているんだ、と。
ぼくは確信した。甘やかなめまいとともに。
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担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年06月06日
参加申し込みの期限
2022年06月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年06月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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