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【ネコミケ】テーマはけもの! 現れしは悲しき獣
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炎を纏った腕を振るい、君島は佳奈を襲うがその大振りな攻撃は武道を習熟している彼女に通用しない。素人の攻撃など避けるのは容易い物だ。
ひらりと腕の一撃を避けた佳奈は真一文字にストームブレイドを振るう。白い剣閃が瞬き、君島の皮膚を裂く。
痛みにもがく様に足で佳奈を踏みつけようとするが、佳奈はそれよりも早く跳躍し君島と距離を取っていた。
すると君島は佳奈の持っていたストームブレイドを手元にコピーすると、先程の佳奈と“全く同じ動作”で攻撃を繰り出す。
その攻撃をさばきながら佳奈はまるで自分と試合をしているかのような錯覚に陥った。武器を振るう際の癖も僅かな指の動きまで同じなのだ。
佳奈が剣を振るう君島と打ち合う度に彼はその動きを吸収して覚え、技の冴えはより一層鋭くなっていく。
深く踏み込んだ君島が佳奈の剣を上に打ち上げ、佳奈の腕は上に跳ね上げられてしまった。がら空きとなった胴を君島の刃が狙う。
「させるかぁあああーーー!」
高空から猛スピードで急降下した美緒の猛禽と化した爪が君島の鼻先を引き裂いた。君島は血が流れる鼻先を抑えながら頭上を飛ぶ美緒を目で追っている。
(美緒が来なかったら、危なかったかも……)
額に悪い汗をかく佳奈の前に、ゴブリンを薙ぎ払い、地面で蠢く彼らを踏みつけながら現れた者がいた。ティオレだ。彼女は一般人を逃がすべくゴブリン相手に奮戦していたようだ。
「加勢するよ、それにしても厄介な敵だねぇ。こっちの手札は全部覚えられちまう」
「だよね。まるで自分と戦っているみたいだったし」
「それにしても、さっきの戦いを見させてもらったがアンタ、随分と腕がいいね。そこで、腕のいいアンタに提案だ。あいつを黙らせる策という賭けみたいなものがあるんだが……乗ってみる気はあるかい?」
「……それで倒せるなら乗るよ。長引かせると不味い事になりそうだから」
軽く自己紹介を済ませた二人は、ティオレの策を打合せする。その策とはこうだ。まずは佳奈が注意を引く。その間にティオレが剣の力を解放、弱点と目される背中の花を切り取るのだ。
「あたしは攻撃後に役に立たなくなるから、止めは任せたよ」
頷いた佳奈の顔を確認したティオレはストームブレイドのリミッターを解除し、風の宝玉の力を解放する。荒れ狂う暴風が彼女の身体を包み込んだ。
疾風を纏ったティオレは誰よりも早く動き、君島の攻撃をかわしながらその背後へと回る。その瞬間、踵を返してターンし大きくストームブレイドを振り被った。
「全身全霊に攻撃って奴を……見せてやるよ! これでも食らってなぁあーーッ!」
深い姿勢から繰り出された斬撃。それは加速された腕から放たれる神速の一振り。ダガー術で鍛え上げた彼女の無駄のない太刀筋と限界まで体を素早くするストームブレイドの効果が合わさって実現された一撃だった。
荒れ狂う疾風を纏った白銀の剣閃は君島の背中に生える大きな花を真っ二つに裂いた。背中からその花は剥がれ落ち、がくがくと震えて黒く変色し枯れていく。
「はは、やったねぇ……ぐっ、あ……これは、中々にキツイ痛みじゃないか。後は任せたよ、佳奈」
それだけ言うと、全身に走る強烈な痛みに耐えられずティオレはその場に倒れ込んだ。リミッター解除の副作用だろう。
「想いは受け取ったよ、一撃で決める……真似なんかさせる暇を与えずにッ!」
佳奈は剣を構えると目を閉じる。精神を集中し自分の呼吸と君島が出す音しか聞こえなくなった。
(まだ、もっと……もっと深く……)
集中した佳奈はついに自身の呼吸の音すら聞こえなくなった。それは一刀流の達人が到達できるという境地。一刀流は心、身体、刀を一体化させる流派。その境地の名は……【一心刀】。
何も音がない世界の中、瞼の裏で煌めく赤い光――明確な殺意。殺意に反応した佳奈はその光目掛けて全くの無意識のまま剣を振るった。
「一刀流最高奥義――――夢想剣」
剣を鞘に納めるが如く、腰にすっと添えた佳奈の背後で地響きをたてて君島はついに倒れ伏した。
上空から戦いの状況を見ていた美緒は驚愕の表情を浮かべる……とは言っても今の姿では表情すら中々分かるものでもないが。
「あれは夢想剣!? あの境地……一心刀に辿り着いたっていうの佳奈!?」
同じ流派である美緒にはそれが並大抵の努力でなせるものではないことを知っている。だがそれ故に彼女もまた燃え上がるのだ。親友であり好敵手である佳奈は達成したのだから。
(いつか辿り着く……美緒もあの境地に! 佳奈ができたんだから美緒にできない筈がないもの!)
君島が倒れた瞬間から、周囲に溢れかえっていた魔物たちは次々と塵となって崩れ落ちていった。
ついに君島も倒れ、魔物も消えた。誰もが終わりだと思ったその時、なんと君島はぐらりと立ち上がったのだ。その目にはまだ憎しみの炎が渦巻いている。
「俺は許さない、オレをナイガシロにしたモノたちをぉっ! 俺が称賛、サレるべキナんだぁああああ!」
黒い風を巻き起こし君島は半分獣で、半分人のような姿になった。背中の花はもうないが、それでも獣としての凶暴性は今だ健在である。
「ダレモ、タスケ、ガゥウアアア! クレナカッタぁぁあ! 俺は、俺の作品はアァァ、殺さレタンだぁアァアア!」
「そっか、辛いことがあったんだね。流星くん。でもね、それでこんなことしちゃいけないんだよ!」
暴れる流星の頭上にタルトは星を描くとそれらは流星となって降り注ぐ。君島は同じく星を描き出し、それらが命中する前に打ち消した。
タルトは君島にペンを向け、強く言い放った。尻尾が多少大きくなっている辺り、少々気が昂っているのかもしれない。同じ絵を愛する者、作り手である彼女には何か思う所があったのだろう。
「流星くん、君の気持は痛いほどわかるよ。誰だって、一生懸命に作った作品を貶されたら許せないよね。でも、これ以上の悪さはさせないよっ! 作り手である、流星くん自身の事を嫌いになって欲しくないから!」
空中にタルトは慣れた手つきでキャラクターを描き出す。それは見目麗しい眼鏡姿の男性だった。切れ長の目が少々冷たい印象を受けさせる。
「悪いな、流星。俺はお前が道を踏み外すのを見ていられない。ここで止めさせてもらうぞ」
それを見た流星も同じように絵師のペンをコピーし、眼鏡の男性――こちらは褐色肌で異国風ではあるが――を描き出して対抗する。
「そう来ると思ったよ! ここで受けくんを投入っ! いっけぇー!」
楽しそうな笑顔を浮かべながら、タルトは空中にささっとキャラクターを描き出す。すると、現れたのは気弱そうな一見すると女性に見舞違えそうな美少年であった。
美少年は突進してくる異国風の男性を抱き締めるとその身体を拘束する。
異国風の男性は負けじと美少年の首を掴んで締め上げた。苦しそうな表情と呻き声を上げる美少年だが、彼はそっと首を絞める手に自らの手を添えた。
「……いいんだ、君がそうしたいのなら。僕は、どんな痛みも受け入れるよ」
その表情と言葉にやられた異国風の男性は、ばしゅっと砕けて消滅した。
美少年はタルトの指示通り、上目遣いで憂いた視線を君島に投げかける。君島の動きが止まった。
「気は済んだ……? 君の痛みはわかるよ。こんなボクで良ければ好きにすればいい。もう誰かが傷つくのは嫌なんだ」
眼鏡の男性が美少年を助け起こしながら君島を見る。
「これでもお前はわからないのか、流星。こいつが好きなのは俺じゃない……だがお前がこいつの気持ちに応えるつもりがないのなら、こいつは俺がもらうぞ?」
その言葉を聞いた瞬間、君島は頭を抱えて唸りだす。何か、人であった頃の記憶に触れるものがあったのかもしれない。
「うがが、グウゥ、アタマガァ、ワレ、ワレルゥウウウーーーッッ!」
だがそこでペンの効果が切れ、メガネ男子と美少年は塵となって霧散する。
「あっ、良い所だったのに! こうなったらもう一回さっきの子たちを描いて……」
「その必要はないよ。ここは俺の出番だ」
タルトの肩にポンと手を置いて彼女を止め、前に出るのは見目麗しい美少年……
八神 修
である。
(あ、まさかの逸材来てた!? こ、これは流星くんと八神くんのペア!?)
つい考えを口走りそうになったタルトは自らの口を塞ぎ、後方へと下がって二人の顛末を見守ることにしたようだ。
八神はゆっくりと歩きながら君島が描き出すゴブリンたちの攻撃を片手に持った棍棒でさばいていく。
「……絵っていうのは心が反映されるんだ。君の絵からは悲しみが伝わってくる。好きだったんだろう、君島、絵を描くことが!」
徐々に近づいてくる八神に恐怖しているのか、必死に君島は絵師のペンを振るう。
だが君島が道を塞ぐ花を生み出せば、それらは八神が描き出した電動草刈り機で残さず刈り取られる。
リザードマンのような敵を生み出せば、それらは八神が描く小さなデフォルメキャラたちに纏わりつかれ身動きが取れなくなっていた。
君島の攻撃は全て、八神に通用しない。それは彼にいい知れぬ恐怖を与えるには十分だったようだ。憎しみの炎は消え失せ、ただの弱々しい青年がそこにいた。
八神は頃合いだなと判断し、懐から一冊の同人誌を取り出す。そしてその表紙に描かれていた可愛いケモミミ娘を描き出す。巨乳で可愛らしい表情をした彼女は描き出された途端、君島の方へと走っていく。
「思い出せっ流星ッ! お前は、お前の【好き】は何だったのかを!」
その言葉を聞いて顔をあげた流星を柔らかな何かが押し潰す。それは何もない所で滑って転んだケモミミ少女の胸だった。
「流星様、思い出してください。ドジっ子な私を描いていた楽しい日々を……私だけの、ご主人様」
ふっと塵になってケモミミ少女が消えると、流星の瞳から大粒の涙が零れ落ちる。
「はは……そう、だったね。忘れていたよ、すっかりと。誰かに認められる為に書いていたんじゃない。俺の好きな、この娘たちの為に俺は、描いていたんじゃないか。何だって忘れてたんだろうな、こんな大事なこと。でも、俺はもう……」
「何がもう、なんだ? まだネコミケを楽しめるさ。祭りはまだ……終わっちゃいない」
差し伸べられる八神の手を流星は震えながらも、しっかりと握るのだった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
バトル
定員
1000人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年05月15日
参加申し込みの期限
2022年05月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年05月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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