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両手いっぱいの星空を、きみと
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今年寝子高を卒業したばかりの
初瀬川 理緒
と
佐和崎 紗月
は、休みが重なったこともあり母校での天体観測へとやってきた。
とても仲良しな親友――そう見える距離を装って、特別な距離が知られないように心がける。
いくら自由恋愛が叫ばれる世の中になったとしても、人目につく仕事をしている二人にはオープンにできない理由があったのかもしれない。
「卒業したんだよね、受験も無事に終わって」
理緒が懐かしそうに校舎を眺め、学生時代を思い出す。仕事が忙しくて学校行事に参加できないこともあったし、紗月には寂しい思いをさせたこともあっただろう。
それでも、今もこうして隣に居てくれるし、なんだったら春には同じグラドルの仕事を始めて、今や話題の人だ。
「理緒ちゃんとだったら、高校生でも大学生でも楽しいよ」
「でも、もう一度大学受験するなんて考えたくないっ!」
理緒が受験勉強で疲弊していた頃を思い出し苦悩する様子に、紗月は微苦笑を浮かべながらも胸を痛めた。
彼女が当時、忙しい合間を縫って勉強していたんだな、ということが同じ仕事を始めてやっとわかる。
たった一瞬しか目に入らない1枚のために、多くの人が係わって、多くの時間を注がれて。だからモデルもシャッターの一瞬一瞬に全力で応える。ままならないスケジュールに翻弄され、今日もようやくデートの時間が取れた。
「……今なら、理緒ちゃんの気持ちが凄くわかるよ」
もう、あんな離ればなれの時間を過ごさなくていい。同じ現場で、同じ物を見て、同じ時間を過ごせるなんて、贅沢な幸せだろうか。
「紗月も、今は勉強との両立が難しい?」
「大丈夫だよ。……理緒ちゃんと一緒にいるためだもの」
そのためなら、武器を手に取ることだって厭わない――。
難しいことなんて、迷いなんて。愛しい人を守り共にいるためなら、何もない。
ひとつかけ間違えたら混濁してしまいそうな、逆に澄み切りすぎて他の何も近づけない冷たさを放つような。そんな危うい気持ちを欠片も出さず、紗月は微笑んだ。
(……弱虫の私にできることなんて何もないかもだけど……あなたのためなら……私は……)
「ありがとね」
微笑みに何が隠れてるかなんて疑いも無く、理緒も微笑み返した。驚きはしたけれど、一緒に仕事ができるのはやっぱり嬉しいし、公私ともに過ごせるのは幸せなことだ。
紗月はこれからも寄り添ってくれるだろう――それは疑いないことだけれど、不安だって人並みにある。
「……理緒ちゃん?」
一躍話題をかっさらい、表紙も飾った可愛い恋人。欲目を抜いたって肌も髪も綺麗だと思う。今まで、収入を服や美容に注ぎ込んだ自分と同等か、或いは。
(お手入れは怠ってないし、ボディメンテも……あるとしたら)
理緒はそっと校舎を見上げる。そう、自分はこの学び舎を『卒業』したのだ。もう女子高生の肩書きは使えない、つまり――年を重ねたのだ。
大人になったと言えば聞こえはいいけれど、肌の張りツヤなんて若ければ若いほど有利に決まってる。多少の無理も挽回できるし、維持にお金も手間もかからない。
そう思うと、途端に哀愁の念が心を過る。廊下を歩く制服姿の二人を思い出しては、懐かしいと顔を歪ませた。
ただそれだけ、されど乙女の肌事情は深い悩み。理緒のもの悲しそうな顔と、何かを思い出すような雰囲気に紗月はひとつ心当たりがあった。
(心の傷が、疼いたのかな……)
理緒はストーカー被害に遭っていた。幸い大事に至ることなく撃退することはできたのだが、それでも仕事関係者からの必要以上な粘着的な態度は疲弊しただろうし、恋人に知られまいと取り繕うのも苦しかっただろう。
そう、理緒は紗月がこの件を知っているとは思っていない。だから、精神的に作用するフツウでない大鎌を振り下ろしたことも、もちろん知られていないと思っている。
(理緒ちゃんは悪くないけれど、やっぱり人を傷つけるのは辛いよね)
武器を構えた勇ましい姿に見惚れなければ、先に自分が彼女のストーカーと対峙していれば、そんな傷を負わせることはなかったのに。グリップを握り、引き金を引いた――止めを刺したのは紗月だけれど、それを知ることのない理緒は、様変わりしたストーカーに自責の念があるかもしれない。
「ねぇ、理緒ちゃん」
もう一度、名を呼ぶ。
思い悩んでいた理緒は、自分に釣られてかもの悲しそうな顔をする紗月に慌てて「何でもないよ」と微笑んだ。
「色々あったんだなぁって……そう思っただけだから」
校舎に背を向けて、屋台のテントへと足を向ける理緒が儚く見えた。繋ぎ止めないと、このまま景色に溶け込んでしまうような、手が届かなくなるような、そんな気がする。
(…………っ!)
意識していた友達の距離を詰めて、紗月は理緒の腕を絡め取る。
人前だとか、知っている人に会ったらとか。そんなものに身を竦ませているうちに失ってしまうと言うのなら、周囲の視線など怖くもなかった。
「本当に、懐かしいなって思っただけだよ? そう思うなんて、年取ったかと思っちゃって」
苦笑する理緒はいつも通りだけど、大事なことは教えてくれないと知っている。ストーカーのことだって、心配かけまいと気遣ってくれたのだろうけど、片付いた後でさえ笑い話にして教えてはくれない。
信じていても、その笑顔を鵜呑みには――できない。
不安げな紗月の腕を引き剥がすにもいかず、理緒はどうしようかと思案しかけたのだけれど。
「まあいっか! ほら、紗月は何がやりたい?」
「……えっ?」
「先生達がお店やってるみたい、担任だった先生はいるかなぁ」
「で、でも……」
紗月は腕を離すことができそうにもなくて、戸惑ったように見上げてくる。
それを理緒は「大丈夫」と微笑み返す。
「お祭りみたいな雰囲気だし、学生のノリでこうしてても大丈夫だって!」
親友の距離を意識しようとすると、普通の親友がどう振る舞っているのかがわからないことがある。
腕を組んだり、恋人繋ぎをしたり、抱きついてはしゃぎ合って……そういう子がいると知ってはいても、他の子達と同じ雰囲気でいられるだろうかと、気になって。
『友達』じゃなくて『親友』なんだから、怪しく見えるくらい仲が良くて当然なんだ。本当の関係は、二人だけが知っていればいい。
それで不安そうな恋人が安心してくれたなら、もっといい。
「冷やしスターフルーツだって! 果物だから美容にいいよね、でも夜だし果糖は……」
「……少しなら大丈夫だよ」
「そうだよね、ゲームして身体も動かせば完璧かも?」
笑いあって楽しそうに屋台を巡り、流れ星を待つ姿はとても仲の良い親友だけれど。
心の内はすれ違い始めてしまった、不安定な恋人――なのかもしれない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年05月13日
参加申し込みの期限
2022年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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