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寝子島高校
両手いっぱいの星空を、きみと
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一般開放された寝子高には、懐かしさも相まって足を運んだ卒業生もチラホラと。
一見して
水谷 真優理
もその一人と思えるくらい、屋台を切り盛りする先生方へ挨拶をしていたのだが。
「いつもお世話になっています」
大人かわいい系の美人で、有能な社会人としての振る舞いを身につけた彼女の言動は何一つ問題ないはずなのに、隣にいる
青山 絢
は微苦笑を浮かべていた。
「うちの絢を、引き続きよろしくお願いしますねっ!」
二言目には、自身の思い出話より絢をずずいと前に出し、優雅な仕事用スマイルも3割増しほど輝きを見せている。たぶん、そこが保護者の威厳を保てる笑顔のギリギリなのだろう。
なんたって今日は、絢からのお誘いなのだ。
いつも自分から声をかけている、あの可愛い絢から!
ちょっと遠慮しがちな所があってか、なかなか声をかけてくれない、あの受け身な絢からですよ!!
(言いたい! 声を大にして言いたい!! でも絢の学校で迷惑はかけられないっ!)
せめてもの大人としての理性が踏みとどまらせているが、そうは言ってもこんな貴重な日を全力で楽しまないなんてどうかしているとも思うわけで。
「……真優理さん、ちょっとはしゃぎすぎじゃない?」
そんな従姉妹の暴走を鎮めようと思ったわけではないけれど、絢はやんわりと注意してみた。
やっぱり母校は懐かしいのかな、とも思ったけれど……どうにも、やっぱりそれだけじゃない気もするから。
「そうかな? 絢ちゃんと居るときは、大体こうでしょ?」
まあ、それもそうなのだけれど。
「挨拶回りも終わりにして、何か遊んでみない?」
「うんうんっ! ゲームで勝負する? 何か食べる?」
ウキウキ気分の真優理は「なんでも言ってね!」と楽しそうに笑っていたのだけれど。
――1時間もする頃には、状況が変わった。
「なんでぇ……っ!?」
浮かれに浮かれ、何でもできそうな気分だった真優理に突きつけられた現実は、受け入れがたいものだった。
絢の手にはパッキーやがじゃりこ、金平糖なんて15個も入って可愛い小瓶も愛らしいのに、自分の手にはニャロルチョコなど10円駄菓子、金平糖も3粒と瓶の中で哀愁を漂わせている。
缶倒しも、輪投げも、金平糖掴みも。ゲームというゲームが全て絢に惨敗した結果だ。
最初は集中している絢も可愛いなぁと眺めていて。それから大人として花を持たせてあげたいな、なんて余裕まであったのに、実際にしてみると考えが変わる。侮っていたけど、これは結構難しい。
「真優理さんのお箸の持ち方、悪くないと思ったんだけど」
「意外と突起と箸がかみ合わなくて、掴めなかったのよぉ……」
絢に負けたというより、自分に敗北したかのような切なさが襲い来るが、真優理は気分を切り替えようと空をにらみつける。
彼女が誘ってくれたのは、今から始まる天体観測。屋台なんて余興の時間つぶしだ。
「ふっ、元天文部員の知識量……お見せする時がきたようね」
負けっぱなしではいられない。可愛い従姉妹に良いところを見せたい。なんだったら凄いねって賛辞をもらえたら申し分ない。まあ今日は誘ってもらえた時点で勝ち組なんですけど!
(ゲームは、1つも勝てなかったけど……そうだ!)
「絢ちゃん、ゲームしよう!」
「また?」
「屋台のじゃなくて、星座探しゲームっ」
……さっき、天文部員だったと言っていた気もするけれど。
それでも、流星群が見頃の時間まではもう少しあるだろうし、何より真優理が楽しそうだから断る理由もない。
「そのゲームの景品、何にする?」
さっきのお菓子を渡してもいいし、帰り道に何か買って帰るでもいい。どれだけ真面目に部活に取り組んでいたかは知らないが、真優理に有利なゲームなのは確かだろう。絢は何ができそうかと思案してみた。
「そうだな、勝ったら何かにお誘いしてもらえるとか!」
「……勝った方が、誘う権利を貰うんじゃなくて?」
「ええっ!? 私が絢ちゃんを誘う権利はフリーパスだよね?」
「今のルールだと、私が勝たないと真優理さんは誘えないってことになるんじゃない?」
二人でグラウンドにシートを敷きながら、ああだこうだと笑い合っていたけど、寝転んでしまえば視界一面に飛び込んでくる星空に暫し言葉を忘れて……どちらからともなく、しりとりのように星座探しが始まった。
「……はくちょう」
「とかげ!」
「こと」
「たてっ」
「こぐま……」
「んー……あった、ぼうえんきょう!」
絢の答えを奪わないようにという配慮なのか、それともただの知識の差なのか。真優理はあまり聞かないような星座の名前を積極的にあげていく。
「そんな星座、聞いたことない……」
「伊達に天文部員やってたわけじゃないんだから」
それにね、と懐かしそうに目を細めて真優理は空に手を伸ばす。
「これでも天文学者目指してたのよ」
その夢は、星のように掴めなかったけれど。まだキラキラと胸に残っているかと問われれば、躓いた数学Ⅲを改めるほどの熱意はないかも知れない。
「そうだったのね……」
絢にも覚えがある。カメラを、一度手放そうとしたことが。……たまに持ち直してしまうから、それと比べて良いことかはわからないけれど、それに近しいのかなとぼんやり思った。
カメラを最初に触ってみたのはいつだっただろう。ぼんやりと過去の記憶を漂ってみると、ひとつ思い出したことがある。幼い頃、眠れなくて窓の外から星の海を見上げたことがあった。太陽ほど眩しくないのにしっかり煌めく星々は、あの時と同じく優しくそこにある。
(あの時も……流星群だったかな)
何か願っただろうか。ただ感嘆の息を漏らすだけだっただろうか。
けれど夜が怖くも寂しくも無くて、じっと眺めていたことは覚えている。
流星がひとつ、ふたつと走り出し、言葉が途切れても気にならなくなる。真優理は絢が楽しんでいるかと、そっと横目で盗み見た。
希望に胸いっぱいな子供でも無く、何かを思いだして切なそうな大人の顔でも無く。無理せず等身大の今の顔で星を見つめる彼女の顔に安堵するより先、見惚れてしまっていた。
優しい時間が流れる。
昔から変わらない物も、変わってしまう物も、自らの意志で変えていく物もあるだろう。
真優理は絢が気づかぬうちにと、深く息を吐いて星空に視線を戻す。
今、この流星群に願うのは――ずっと変わらぬ、大好きな従姉妹の幸せ……だったかは、星だけが知っている。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年05月13日
参加申し込みの期限
2022年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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