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普段は猫ばかり撮っているカメラが今日、別の被写体を映すことになるなんて。
それは持ち主の
万条 幸次
自身が一番思ってもいなかったことだけれど、まさか水族館にきて撮影するのが、
(お魚を「可愛い!」って見てるかわいい彼女じゃなくて、セクシーなマーメイドになった、めっちゃかわいい彼女なんて思わないよねぇっ!?)
まずはフォトスポットに行きたいという
愛猫 萌々子
に連れられて衣装コーナーに来た。
フォトスポットなんだから写真を撮るわけで、でも衣装がウェディングな上にマーメイド。
ちょっとセクシーな衣装を撮って良いと言われて、心の叫びが出ない彼氏などいようものか。
白いマーメイドの衣装に合わせるベールは何が良いかと吟味している萌々子は嬉しそうでもあり真剣で。やっぱり女の子は純白なドレスに憧れるのだろうか?
時折「先輩はどれがいいと思いますか?」なんて聞いてくるけど、正直どれも可愛いし、一緒にドレス選びみたいで幸せだし、マーメイドってことで露出も男の子的に大満足で、どれは口に出して良いことでどれは飲み込まなきゃいけないことかがわからない。
そんな葛藤をする幸次にやきもきしてか、萌々子はサクッと小物も選んで更衣室に飛び込んだ。着替えてしまえば、何らかの反応はせざるをえないはず。
覚悟を決めた女の子は強い。その上、イベントに乗せられ非日常を楽しむ萌々子はもっと手強い。着替え終わった己を褒めるまで、逃げることは許さないとばかりに大きく手を振った。
「せーんぱーいっ! 着替え終わったので撮ってくださーい!」
真っ直ぐに幸次を見て声をかける。
誰がどう見たって『あら仲の良い恋人たちね』なんて微笑ましく思われる、幸せいっぱいの二人。『彼女が呼んでるのに彼は照れてるの?』なんて、優しく見守られてしまう二人。
ぽふんっと煙が噴き上がりそうな顔で、カメラを握りしめる幸次は何も言わない。口ほどに物は言ってるけど、何も。
「先輩? 白、似合いませんか?」
くるっと一回りすれば、ホルターネックの大きなリボンがチラチラと背中を見え隠れさせる。タイトなスカートのせいか腰は艶めかしく揺れて、尾ひれが翻ってもそこにあるはずの足首は見えそうで見えないマーメイド。
遅れて長い黒髪がふんわり広がって、微笑む萌々子は見たことの無い妖艶さがあって。
「……めっちゃかわいい」
思わずと言った様子でこぼれ落ちた言葉が、心からだと言うことを伝える。幸次はすぐに口を手で覆ったけれど、萌々子は幸せそうに笑った。
しかし、衣装を着てポージングすることに慣れた萌々子でも、さすがに今回の衣装を一人で着続けるのも落ち着かない。
ウエディングドレスだからこそ、隣には幸次に立って欲しいのに。
そうは願っても、相手は健全な青少年なわけで、セクシーな可愛い彼女を(カメラ越しとはいえ)ガン見していいよと言われているこの状況、それなりにご事情があっての距離感だ。
「先輩……」
何事か伝えようとする萌々子に、やっぱり見すぎかなと幸次はパッとカメラを下げる。
「遠慮しなくて、いいんですよ……?」
(なにを!? こっ、心読まれてないよね?)
「スタッフさんが撮って下さるみたいですし、ツーショットしましょう?」
「アッ……」
良かった、口に出さなくて。何かする前で。人権を失う前で、本当に良かった。
(いや、そんな酷いことは考えてな……あの、ゼロじゃない、くらいです。本当に)
誰に聞かれたわけでもなく心の中で言い訳するけれど、ここで断ったら下心満載だと思われるかもしれない。
幸次はまさに借りてきた猫のようになって、テンションのやけに高い萌々子の隣で何かと戦いながら写真を撮ることになった。
次は水槽で泳いでみたいと言ったときの、幸次の解放されたような顔。
これだけ頑張ったのだから、1度くらい名前を囁いて欲しかったのに、成果は上げられなかった。
(……魅力が足りなかったわけではないと思いますが)
ドレスがセクシー路線だったので、マーメイドスイムにはキュートな路線を。小学生の頃にはスイミングスクールに通っていたほど泳ぐのも好きだし自信がある。うっかりはしゃいで水着が大惨事にならないためにも、上部は布地が多めで可愛らしいデザインを選んだ。
水槽に潜れば、一瞬魚が驚いてか散っていくけれど、すぐに人慣れしているのか寄ってくる。フィンの扱いにも手慣れた萌々子は、プールとは違うんだと魚たちに笑顔を見せ、本当に人魚になったかのような気分だった。
(あの向こう側に、先輩がいる……)
さすがにこちら側からだと、ガラスに張り付きでもしないと顔まではよくわからない。水族館の魚もこんな風に人を見ているのだろうか。
ふわりと微笑んで、手を振ってみる。この中は嫌な音が聞こえないから、いつでも笑っていられそうだけれど。
(……先輩の声も聞こえないのは、嫌ですね)
何かを引き換えに王子に会いに行く人魚姫の気持ちも、少しわかった気がした。
横並びに寝袋を敷いて潜り込むと、このまま朝まで一緒だというのが照れくさくて……幸せで。いつまでもお喋りをしていたかったけれど、さすがに萌々子は泳ぎ疲れたのかうとうとと眠りに落ちてしまった。
安心して眠られるのもどうなのかと、幸次はちょっぴり「男の子ですよ?」なんて言いながら頬をつっつきたくなるのを我慢して。眼鏡を外してあげないとかな、と手を近づける。幸い眼鏡ケースは彼女の手元に出してあようだ。
悪意も下心もなく、本当に親切心なだけで。
……いえ、やっぱり唇をチラッと見て「ノーカンかなぁ」ってしみじみするくらいは、その。
(余計なことを考えてたら、緊張してきた……!)
眼鏡を外すだけ。スッとフレームを引っ張るだけ。でもそれが、何かに邪魔だからどかそうとしているようにも思える気が、ちょっとだけ。
「せんぱい……」
「うわぁあああっ! スミマセン、まだ何もしてないですっ!」
つい大きな声を出してしまい、周囲からなんだと注目を浴びる。なんでもないですとペコペコ頭を下げていても、萌々子は起きる様子はまったくない。
寝言、だろうか。だとしたらちょっと嬉しいけれど『先輩』だけじゃ絶対に自分とは言い切れない。
(……夢でくらいは、カッコイイといいなぁ)
眼鏡を取るくらいで、手汗を拭って焦り倒していないだろうか。幸次は苦笑して、今度こそと眼鏡を外しケースへとしまった。
(ミッションクリアーっ!)
もう一度、寝顔でも見たら写真のデータチェックでもして眠ろう。そう思って萌々子に視線を向けると、ふふりと笑って幸せな夢を見てそうな顔。
「こー、じ……くん……あのね」
とてもとても穏やかな笑みで、寝ぼけてるってわかる甘い囁き声で。何かをおねだりするように、秘密だよって悪戯に告げるように。そんなゾクッとする声で名前を呼んでおいて、彼女は深い眠りに落ちているなんてあんまりだ。
いくら待っても、寝言で良いからと続きを願っても、萌々子からは規則正しい寝息しか聞こえてこない。
(これ、朝聞いたって絶対答えわからないやつだぁ)
なんだろう。わざわざ名前で呼んで「あのね」ってなんだろう。
悔しいから、朝一番にびっくりさせてやろうか。
(おはようって言うときに、サラッと名前を……名前を)
「もっ、もも……、……こ」
やっぱりまだ、サラッとは言えないかも知れない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
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NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年05月29日
参加申し込みの期限
2022年06月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年06月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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