非科学的なモノ（おばけ）なんてない！！｜リアクション

非科学的なモノ（おばけ）なんてない！！

　◆終章「ところで……」

「……はっ！！？？」

　瑞毅が目を覚ました時、彼の顔を覗き込んでいるのは今回の参加メンバー。
　ゼロも、タルトも、獅百合も、志桜里も、想花も、乱蘭も、彼が目覚めるのを待っていた。

「よかった、瑞毅さん。大丈夫？」
「お、おお。……あれ、っつーかなんでこんなに集まってるんだ？」

　想花の言葉に返答後、全員の姿を目視して首を傾げた瑞毅。
　肝試しはこれで終わりだよ！　というタルトの言葉でようやく彼女達が仕掛け人であることに気づいたが、時すでに遅し。瑞毅は顔を真っ赤にして地面に伏せた。

「誰だ、誰なんだよこれの仕掛け人はさぁ……！！」
「ヤマトさんです。意気揚々と仕掛け人大募集中でーすって集めてました」
「そうそう。だから拙者達、皆揃って仕掛け人記入欄にいっぱい書いたでござるよ」
「ヤマトォ！！」

　志桜里はこんな感じに集めてましたと、募集時のことを思い出しながら丁寧に今回の肝試しのきっかけを瑞毅に伝える。
　そのおかげで瑞毅からヤマトへの怒りはどんどん上がっていったのだが、ここでその御本人が登場。

「やあ～、ごめんごめん。遅くなっちゃった」
「あっ、噂をすればヤマトさんなのです！」
「おおー、真打ち登場ですかね？」

　ゼロと獅百合できゃっきゃとヤマトを持て囃したのだが……彼の様子がおかしい事に気づいたのは、その後の言葉。

　彼は、ヤマトは、こんな事を言ったのだ。

「ごめんね、開始が遅くなっちゃって。皆がここに集まってることを知らなかったからさ」
「……えっ？」

「そういえば瑞毅さん、いつ肝試しがあるって知ってたんだい？　僕、人を集めてから呼ぼうと思ってたんだけど……」
「……は？」

　その場にいた全員の背筋が、急激に冷える。

　皆さんが見た『猫乃宮ヤマト』は……

　――本物ですか？

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