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けものがいっぱい、ニャレッジヴァンガード
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◆
八神 修
の場合。
自他ともに認める動物好きの修にとって、島を上げての『けもの月間』は、まさに天の配剤だった。
どこを見てもけもの関連の飾りやポスターが目につき、掲示板には動物とのふれあい体験など動物関連のイベントについての情報がたくさん掲示されている。中でもニャレッジヴァンガードの『けものフェア』は、前準備からも相当な規模であることが伺えていたので、修は開催を心待ちにしていた。
そしてようやくこのときが来て。絶賛開催中の垂れ幕に、胸のわくわくが止まらない。
自動ドアをくぐると、さっそくアップテンポのニャレッジヴァンガード・オリジナルソング、けものフェアバージョンが修を出迎えた。
「いらっしゃいませー」
さいかわ柄のエプロンと、けも耳、しっぽを付けた店員の明るい声があちこちから聞こえてくる。
壁に貼られた動物たちのイラストはどれも、大人にも子どもにも大人気、WEBコミックの「最高に可愛い」動物キャラクターたち。もちろん修も愛読していて、登場する動物たちの名前も全部諳んじられるほどだ。
縦置きされた本も平積みされた本も、目に付く位置にある物は全て動物関連の物ばかり。バネで揺れる動物の立体POPが、雲型吹き出しで「『どうぶつのあかんぼたち』写真集はここにあるにゃん★」とか親しげに話しかけてくる工夫も面白い。
写真集をぱらぱらめくり、どれもかわいい動物の赤ちゃんの写真ばかりであることに、買うことを決める。ほかにも、猫の写真集の前で猫の立体POPを指で突っついて揺らしたり、天井モビールを1つ1つ見たり。壁のイラストに隠された子ども向けなぞなぞを解いたり。楽しんで回っていると、人混みの中、本棚を見上げている
七夜 あおい
に気付いた。
あおいは真剣な表情で一番上の棚を見上げている。つま先立って伸ばした指が、目当ての本の下にようやく触れたとき。
「これ?」
修が後ろからその本を抜き取った。
「修くん!」
「はい、これ」
「あっ、ありがとう」
あおいは修の登場にまだ驚いた表情のまま、差し出された本を受け取る。
「介護医療の本?」
表紙に大きく書かれた題字『介護職員実務者資格のための本』が目に入って、修が聞くと、あおいはうなずいた。
「受けるの?」
「まだ決めてないの。ただ、知識と可能性はいつも広く持っておこうと思ってるから。
前に来たとき見つけて、欲しいなって思ったんだけど、そのときはお金が足りなくて」
買い手が限られる本は、往々にして発行部数が少なくて高い。この本も5000円近くすると知って、修はなるほどと思った。
「それで、修くんは? 本を買いに? それともコスプレ衣装?」
あおいが話題を転換する。
「んー、いや。コスプレはいいかな。でも、ケモミミやツケヒゲなんかのグッズは面白そうだと思って見てた」
レジへ向かう途中、ちょうど特設コーナーに差し掛かって「ほらこれ」と狐耳カチューシャを取り上げる。
「猫耳もいいけど、狐耳もかわいくていいよな。ちょっと前にテレビで流れてたうどんのCMを思い出すよね」
ほらこんなやつ、とCMのワンシーンを笑いながらやって見せると、つられるようにあおいもくすくす笑った。
「それなら修くんは、銀狐って感じね」
との一言で、銀の毛並みの狐耳カチューシャを買うことにする。
並んで支払いを済ませた後、修は時計を見て、ちょうとお昼どきだからと店舗内の一角に設けられたニャレッジヴァンガード・カフェへあおいを誘った。
カフェの入り口には期間限定スペシャルランチの見本と、スペシャルランチを頼んだ方には1人に1つ非売品のカップが付いてくるとして、さいかわの動物たちがちりばめられた見本のカップが置かれてあった。
「へえ。いいな、これ」
値段も手頃、むしろ安く思えるくらいで、フェアに来る客層として想定したに違いない、子ども連れの親や学生の財布の中身について、よくリサーチされているようだと思う。
「せっかくだし、これ食べようか」
「うん!」
入り口をくぐると、お昼どきだけあって、店内は混雑していた。ちょっと待たなくちゃいけないかも、と思ったところで運良く修たちが入った直後に1席が空いて、さほど待たされることなく案内される。ただ、注文を取りに来た店員が、申し訳なさそうに告げた。
「ただいまの時間、少々注文が混み合っておりまして、少しお待たせすることになるかもしれません」
「大丈夫です。気にしないでください」と応じた修は、買った本を開いて良いか店員に訊いて許可を得ると、さっき買ったばかりの『どうぶつのあかんぼたち』写真集をテーブルの真ん中で開いて、あおいにも見えるようにした。
「わあ。ふわっふわ」
蒼天の下、太陽の光で体毛を金色に光らせたゴマフアザラシの赤ちゃんの見開きに、あおいが笑顔になる。
「目もまん丸くて真っ黒。抱っこしたくなっちゃうね」
「うん。可愛いなあ。月並みかもしれないけど、ほんと、それ以外言葉が出ないよ。
こんなに小さくて、頼りなげで。でも一生懸命生きているんだね」
「そうね」
「これは……なんの赤ちゃんだろう?」
ページをめくり、覗き込む。
「え? 修くんでもわからない生き物がいるの?」
「あ、いや。鳥なのはわかるけど、種類まではちょっと」
あおいが見やすいように、本はあおいのほうへ向けているから、修は逆さに見えているし、窓からの斜光で紙が光って見えづらい、というのもあった。
灰色の短い毛に覆われていて、赤い足が太い。写真の下の小さな文字で、フラミンゴの赤ちゃんだとわかる。
「てっきり修くんは何でも知ってると思ってた」
「何でもはさすがに無理かな。まあ、大抵は、ね」
「そうね。ごめんなさい」
くすくすと笑うあおいが楽しそうなので、まあいいかと思う。
(あおいがこの時間を楽しんでたら。
笑んでくれたら。
それだけで俺は幸せだ)
「あ。じゃあこれは? 何の赤ちゃんかわかる?」
あおいが写真の下の文字を指で隠して聞いてきた。「これは何の赤ちゃんでしょう? クイズ」を思いついたらしい。
「ああ、これはツシマヤマネコだ。うり坊みたいな顔の毛が特徴的だよね」
「当たり。じゃあこっちは?」
「これは――」
頭を突き合わせて、1つの写真集を覗き込む。
料理が運ばれてくるまでの長い待ち時間が一瞬に思えるほど、修はこのひとときを心から楽しんだ。
『けものがいっぱい、ニャレッジヴァンガード 了』
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あとがき
担当マスター:
寺岡志乃
ファンレターはマスターページから!
こんにちは。寺岡です。
当シナリオにご参加いただきましてありがとうございました。
ニャレッジヴァンガードの元ネタのお店、わたしの住んでいる場所にはなくて。
こんなふうなのかなー? と想像しつつ、書かせていただきました。
皆さんが買われたコスプレ衣装やグッズ、どんな物が似合うかな、こんな感じかな、と想像するのも楽しかったです。
ハロウィンで見られるのかしら。
秋の訪れを楽しみにしたいと思います。
それでは、ここまでご読了いただきましてありがとうございました。
心より御礼申し上げます。
次のシナリオでもまた会えるとうれしいです。
もちろん、まだ一度もお会いできていない方ともお会いできたらいいな、と思います。
それでは、また。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年04月13日
参加申し込みの期限
2022年04月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年04月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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