アニマル☆スパリゾート｜リアクション

アニマル☆スパリゾート

●プールで泳ごう！

「お姉ちゃん、次はプールに行こう！」
　岩風呂で熊と遊んで満足した森篠奏子は、森篠琳子の手を引いて大型プールへ。
　プール大好きキッズやその保護者に混ざり、アザラシやラッコといった動物がプカプカ浮かんでいる。
「……ここにも動物がいるのね」
　琳子はめまいがしたが、イルカが泳いでいると駆け寄る奏子を見て、こういう場所なのだと割り切ることに。
「イルカさん、一緒に泳ごう。私、これでも泳ぐのは得意なんだよねー」
　いいよ、と言っているかのように擦り寄ってくるイルカに抱き着いて楽しそうに泳ぐ奏子。
　お風呂で火照った身体を冷やそうとプールに入ったものの、近くにホッキョクグマと戯れている子供達がいるので妹と泳ぐ気になれない。
「ペンギンはまだいいほうなのかしら……」
　琳子の視線の先には、浮き輪を使って泳いでいるリリエル・エーテライトの姿が。

　特訓を！　という前に、泳ぎに慣れるため浮き輪を使ってリリエルは浮き輪を使っている。
「ペンギンさん、特訓お願いします！」
　上手に泳げるようになりたいので、頭を下げてペンギンに泳ぎを教わる。
「それじゃあ、今度は浮き輪なしで泳げるようにチャレンジです！　えい！」
　浮き輪を外し、顔を水面に付けてバタ足で泳いでみた。勢いよく飛んだ水しぶきが後ろにいるペンギンにかかったが、水をかけてもらったと思っているのか気にしていないようだ。
　リリエルの前にいるペンギンは「頑張れー」と応援しているかのように翼をバタつかせる。
　息苦しくなってきたので、顔を水面から離す。
「や、やりました！　少しだけですが浮き輪なしでも進めるようになりました！」
　よくやった！　と褒めているかのように、ペンギンがフリッパーでリリエルの肩をペチペチ叩く。
「ペンギン先生ありがとうございます！　私、もっと頑張ります！」

「奏子は、って……ええっ！？」
　いつの間にか奏子がイルカの背中に乗っていたので琳子は驚いた。
「アクロバット……？　奏子、何やってるの！？」
「水族館のイルカショーみたいにアクロバティックでしょ、お姉ちゃん」
　いつの間にかできちゃった！　と驚くことなく楽しんでいる。
　岩風呂の熊の時みたいにいつ、どうなるかわからないので琳子はハラハラして大はしゃぎの妹を見ている。
　ウォータースライダーの近くまで行って、と奏子はイルカに指示を。
　その途中、泳ぐことに集中していたリリエルがイルカにぶつかってしまった。
「ごめん！　大丈夫？」
　イルカから降り、リリエルに駆け寄る奏子。
「少し痛いけど大丈夫です。イルカさんにぶつかるなんてことないから、驚いちゃいました」
　手を合わせて謝り続ける奏子に、大丈夫ですからとリリエルはペンギン達と落ち着かせた。
「ペンギンさんと泳いでいたんだ。イルカさんと泳ぐの楽しいよ！」
「イルカさんと一緒も楽しそうですね。泳げるようになったら、一緒に泳ぎたいです」
　それにはもっと特訓しないと！　ということで、リリエルは少し離れた場所で泳ぎの特訓を再開した。

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