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【小米雪】
「さあさ、たあ~んとお召し上がりくださいね♪」
たあ~んと、の部分をめいっぱい伸ばして愛嬌たっぷりな女将さんが運んできてくれた、このお夕飯の彩り豊かなこと!
「先付けにはしらすのゼリー寄せでお口をさっぱりさせていただいて、前菜は山菜のごま和え、煎り銀杏、小エビの手毬寿司を。お造りは旬のコハダにブリ、ヒラメにフグになります。そしてこちらが、サザエのつぼ焼き。うふふ、香ばしいかおりでしょう? この後はかぼちゃの煮付けと金目鯛の蒸し物がありまして、焼物にはいわしの杉板焼きを……」
寝子島の慈愛をめいっぱいに盛り付けた、目にも美しい豪華海鮮懐石料理ときたらなんとも、美味しそう。
「これはすごいですね」
「見た目も綺麗で、素敵です……」
夫婦の瞳は揃って、きらきらまたたきました。
ちなみに女将さん、料理のひとつひとつにやれどこ産のなんという品種だとか、やれ美味しい食べ方の秘訣だとかをあれこれ教えてくれる親切なお方なのですけれど、それでいてしつこくせずに、
「さて、うんちくはこのあたりにしまして。あとはご夫婦でごゆっくりどうぞ。うふふふ」
などと微笑みながらすすすと去ってゆくあたり、引き際もわきまえたプロの接客魂を感じずにいられません。
そんなわけで、ありがたくふたりきりとなったところで。いただきます!
「ん! これは美味しいですね。イケますよ、コハダ」
「本当ですね……あ、この手毬寿司も、美味しいですよ……?」
閑静にして静穏な、離れのひと時。窓の外は風もなく、はらはらと粉雪が舞い降りるのみ。
「尚輝さん。はい、どうぞ……」
「おっと。これは、どうも」
寝子島の地酒を尚輝にお酌してあげる、こんな光景はもちろん、時子が学生の頃には見られなかったものです。
はや一年。まだ一年です。心はぐっと近づきながら、それでいてまだまだお互いを意識せずにいられない、初々しくてくすぐったくて、あたたかくて心地よく、刺激にも事欠かない……そんな絶妙な距離感をふたり、楽しみます。
「あの……尚輝、さん?」
時子は小さくてかわいらしい手毬寿司をひょいとお箸で持ち上げると、緊張した面持ちで、尚輝のお口へそれを運んで、あーん……。結婚一年目、ホヤッホヤのラブラブ夫婦としては、これはやらねばなりますまい!
というわけで尚輝も頬を赤くして、
「あ、あ~ん……」
「お、美味しい、ですか?」
「……味が良く分からないです」
はたと見つめ合うふたり。鼻先からほっぺた、耳までぼわっと真っ赤っか。
新米夫婦はまだまだどうにも、初心なのでした。
ゆったり足を伸ばしてつかれる大浴場も良いけれど。お風呂はお部屋付きの露店風呂でいただくことにしました。ひろびろお風呂はもちろん気持ちのよいものながら、逆に狭さがありがたいこともあったりするわけです。ことに結婚一年目、なかよし夫婦などにとっては。
かぽ~ん。
「あったかい……」
狭いといっても大浴場に比べればということでして、この露天風呂だって、ふたりいっしょに入ってもまだまだ余裕がありました。
湯は淡く緑がかっていて、湯温もほどよく、身体の芯から指先まであたためてくれます。すみからすみまで、ぽっかぽかです。
「気持ちいいですね……」
「ええ。なんだか、お肌もすべすべになった気がします」
「ふふ……」
はらり。はらり。降る雪のひとつは縁へ薄く積もり、ひとつは湯船にとけ、ひとつは時子の頭へ降りたちました。裸の素肌に尚輝の肩が寄りそって、気恥ずかしくて、けれど心おだやかで。
ここちよくほてる熱さと、雪のすずしさ冷たさのつむぎ合いが、冬の露天風呂の醍醐味かもしれません。
「こんなにあったかいお湯なのに、まわりは雪景色なんて……なんだか、不思議です」
「そうですね。…………」
「尚輝、さん?」
ふと考え込むように夫が雪空を見上げたので、時子はこくりと首を傾げます。
彼は少し照れたように、言いました。
「ずっと研究室にこもっていたら、こんな光景も見られなかったんですよね」
「そうかも、しれませんね……」
「君が僕を、連れ出してくれたんです。だから……いえ。あんなにも居心地のいい場所から、僕をさらったんですよ。時子さんが」
「! っあ……」
薄く笑った尚輝は、時子を肩をちょっぴり強めに抱き寄せて。
「な、尚輝さ……」
「責任をとってもらわないと。ね?」
湯殿の壁に月の光が浮かび上がらせる影が、ひとつに溶けあいます。
いつもらしからぬ、冗談めかして、けれど力強い彼の抱擁と口づけに、時子は水蒸気爆発のようにぼわっ! と一気に紅潮してしまいましたけれど。
見ればそんなことをした彼もまた、
「……ちょっと、無理をしてみました」
やっぱり、真っ赤っか!
「いやあ。慣れないことはするものじゃないですね」
「ふふ。強引な尚輝さんも……素敵でしたよ?」
「そ、そうですか?」
「はい……とっても……」
今度は、時子から。身を乗り出すと、ちゃぷん、と湯船に波紋が広がって。
やわらかい感触が重なり合って、たがいの存在が胸の奥で響き合い、幾重にも絡み合います。
ふたりきり。たわむれに雪でこしらえた、シマエナガの夫婦だけが微笑ましく、ふたりを見守っておりました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年03月02日
参加申し込みの期限
2022年03月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年03月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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