this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
夏の初めに
<< もどる
1
2
3
4
つぎへ >>
自分の力でお金を稼ぎたかった。
「ところで千早、バイトなと興味ない?」
夕暮れになっても降り注ぐ蝉しぐれを縫って聞こえた
古家 日暮
の言葉に、だから千早は反射的に頷き返す。
「……すごく、興味あります」
「ほんまか! そら助かる!」
おお、と短い歓声を上げる日暮に誘われるまま、自分の家より手前にある彼の家に向かう。整えられた松や椿の植えられた前庭を過ぎ、開け放った玄関口に立つ。
玄関口に置かれた蚊取り線香の香に気を取られているうち、日暮がただいまと廊下奥の台所に声を掛けた。
「お邪魔します」
「あら、神代さん。いらっしゃい」
台所から顔を覗かせた夕と靴を脱ぐ日暮に招かれ、居間へと通される。冬場は締め切られている最奥の大広間の襖は、今は広い部屋の端まで見通せるほどに大きく開かれていた。冷房機器もないのに涼しいのは、どこもかしこも開け放って風がよく通るためだろうか。
その涼しい畳敷きの大広間の真ん中には、大の字になって昼寝をしている四歳ほどの幼女のこんと黒猫の珠、それから当然のように混ざっているユニ。
思わず首を傾げる千早に夕が笑う。
「さっきまで畳の上で転げ回って遊んどったんですけど、……静かやなあ思うてたら」
くすくすと笑いながら、少女のようにしか見えぬ夕は部屋の片隅から持ってきたタオルケットをふたりと一匹に掛けた。ころんと転がってむにゃむにゃ言うこんに応じるようにユニがうふふと笑う。
「でんぐり返ししたり追いかけっこしたり、そらもう賑やかやったんですよ」
ユニたちの様子とそれを語る夕の楽し気な笑顔につられ、千早も少し笑う。
「千早、こっち来たって」
冷たい麦茶を淹れたコップをふたつ、手で持ってきた日暮に呼ばれ、広間の片隅に置かれた卓袱台の前に座す。向かいから差し出される麦茶を受け取れば、
「もう、お盆も使わんと横着して」
子どもを叱る口調の夕が冷たい水羊羹を持ってきてくれた。
「お夕飯前やさかい、ちょっとだけ」
「ありがとうございます」
ひとの気配にかおやつの気配にか、もそもそと寝ぼけ眼で起き上がって来た昼寝組の二度寝用の枕に片方ずつ膝を提供し、背中によじ登って来た珠には片方の肩を貸す。そっと頭を撫でれば、ユニもこんもうふふとくすぐったそうな笑みを零した。
「幾つかあるんやけど……」
麦茶を含みながら説明する日暮の声に、ニャア、と珠の声が重なる。
「ねこ温泉郷、……言うてもこないだのとは違うんやけどな」
「日暮、今日は八百屋さんでバイトだったの」
「チハヤ、バイトするの?」
膝の上から聞こえる子どもたちの声にもひとつひとつ頷きながら、水羊羹をひとくちずつお裾分けしながら、千早は日暮の話に耳を傾ける。
「『ねこの庭』のおっちゃんがぎっくり腰やらかしてしもてな。園内の手入れする手が足らんらしいねん」
「それ知ってる、カズコが困ってた」
「かずこ?」
首を傾げる千早に、ユニは得意げに頷く。
「ニイムラカズコ」
いつの間にか『ねこの庭』にも通っていたらしいユニから温室カフェの店員の姓名を聞きつつ、千早は夏のハーブの成長速度を思う。
「あとキャットロードの『黄色い鳥』。こすぷれ、て知っとる千早?」
「その店も知ってる! いろんな服がいっぱいあって、服に埋もれながら黄色い鳥がダダダダって機械動かしてるんだ!」
転がった格好のまま、ユニは足踏みミシンを操作する動きをしてみせた。だだだだ、と言いながら畳の上を転がるユニを真似て、こんと珠も一緒になって転がり回り始める。
「店も、コスプレも、知っています」
こどもたちを目で追いながら、千早は日暮に応じた。
『黄色い鳥』の入口から店内をわくわくと覗き込むユニと、それに気づかずミシンを操る着ぐるみ店長の姿が目に浮かんで、知らず口元が綻ぶ。
「差し迫っとるのはその辺やろか。なんか気になるとこあったら言うて」
「『ねこの庭』は知っている所なので……」
一番に興味を惹かれた名前を口にしながら、全く知らない場所に飛び込めない自分の引っ込み思案に複雑な気持ちになる。それでも、一歩は一歩だ。
「詳しい内容を教えて貰えますか?」
助かる、と頷く日暮の後ろ、小皿や箸を盆に乗せて夕が立った。ご飯にしましょうと微笑む夕の傍らを、こどもたちが手伝うと口々に言ってはすり抜ける。
「ほな、『ねこの庭』に連絡しとくさかいに。詳しいことは飯食いながらしよか」
「よろしくお願いします」
早いほうがええやろ、と携帯電話を手に立ち上がる日暮に、千早は丁寧に頭を下げた。
<< もどる
1
2
3
4
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
夏の初めに
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年02月05日
参加申し込みの期限
2022年02月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年02月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!