【期末テスト】赤点？満点？？熱風、四日間の死線＜物語編＞｜リアクション

【期末テスト】赤点？満点？？熱風、四日間の死線＜物語編＞

●試験後のご飯を美味しく頂けるように

　巫部紫苑は期末試験４日目に臨むところだった。

（期末テストもこれで最後……今回のテストも暑かったり寒かったり…何だか不思議な事が起きてた気もしますけど、まあいつも通りですね。）

　クーラーの不調で教室の温度が不安定になるトラブルなどがあったものの、試験自体は滞りなく進み、こうして最終日を迎えた。

（さてさて、テストの前に最後の腹ごしらえを、腹が減っては何とやらです♪）

　紫苑は机の上に大きな弁当箱をどんと置いた。なかなかのボリュームだ。

「いただきます」

　そしてそれをペロリと食べ終えると、試験勉強を開始した。彼女はこのように試験の合間には毎回腹ごしらえをしている。しっかり食べた彼女は勉強に対する集中力を備えている。
　チャイムが鳴り、いよいよ試験が始まった。紫苑は特につまづくこともなく、スラスラと解き進める。

（ふむふむ、この問題はこんな感じで…順調に問題は解けそうですね。この後のご飯も美味しく食べられそうです♪）

　気持ちはだいぶ余裕だった。しかし、少しずつ変化が訪れる。

（それにしても、なんだか暑いような……エアコンは大丈夫そうなのに？）

　実はこのとき、教室には受験幽霊だけでなく色情霊も混ざっていた。その影響を受けていたのだが、彼女はそんなこと知る由もない。

（ふぅ、ちょっと涼しくなるように……）

　紫苑は胸元をはだけさせて下着を露わにする。大胆な状態だが、本人が無頓着なので気にしていないようだ。もし試験中で無ければ、周囲の視線を一気に集めたかもしれない。

（少しマシになりましたね……あと少しだから先にテストを終わらせましょう）

　息を荒げながらも何とか問題を最後まで解き終える。終了の合図とともに、ペンを置いた。紫苑はそのまま机に突っ伏した。

（暑いだけじゃなくて、胸や他にも色々むず痒いような……汗ばんで下着が張り付いてるし……ちょっと動くと刺激がっ！）

　彼女はしばらくの間、落ち着くまで椅子に座ったままでいた。

（ふぅ、なんだか色々疲れました……とりあえず、お腹空いたから何か食べましょう♪）

　胸元のボタンを戻すとゆっくり立ち上がった。
　これで全科目が終了したので、のんびりとした気持ちで食事を迎えられそうだ。