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【晩餐会】
男は、肉屋だろうか。手にしたナタのように大きな包丁が、まばゆい照明にぎらりとひらめいた。いや、どうやら男はシェフのようだ。背の高いコック帽をかぶり、白衣にエプロンをかけ、清潔そうな身なりに人の好さそうな微笑みをたたえている。
白 真白
は男に好印象を持った。
男の前には広いコの字型の実にシステマチックで扱いやすそうなキッチンがあり、大きな寸胴鍋やフライパン、オーブンなどがフル回転で稼働中だ。食欲をそそる多種多様な香りに、真白は鼻をむずむずとさせた。どんな料理を作っているのだろう、気になった。
それにしても、と真白は首を傾げる。ここはどこなのだろう。自分は何をしているところだったっけ? 何だかやけに、頭がぼんやりとしている。ふわふわとして、まるで身体が浮いているようにおぼつかないが、しかし悪い心地ではなかった。とろんととろけて、眠り込んでしまいそうだ。
シェフが大きな塊肉を包丁で、だん! と切り分けると、周囲が湧いた。目をしぱしぱとまたたかせて視線をめぐらせる。眠気のためか目がかすむが、あたりには多くの人々の気配を感じた。
か、と照明が灯った。なめらかなドレスにきらびやかな宝石で着飾った婦人らに、おろしたてのようにぴかぴかのスーツを纏う紳士たち。多くは初老で、中にはいくらか若い壮年男女もいる。一見して品のよい客たちがいくつもの円卓を囲んで腰かけ、アペリティフをいただきながらシェフの見事な料理手腕を見物していた。
なるほど、と真白は思った。どうやらここはホテルのパーティー会場、といった場所であるらしい。例えば外資系の高級ホテルにでもあるような。クリスタルのシャンデリアがいくつも天井から下がり、円卓のビロードのテーブルクロスの上には豪奢な花が飾られ、いかにもお高いカトラリーが整然と並べられている。幾何学模様を描くカーペットに手を添えれば、きっと床さえ滑らかだろう。
つまりこれは、ディナーショーなのだろう。ぬるま湯につかったような思考で、真白はそう結論づけた。シェフの華麗な手さばきを目で楽しみ、出来上がった料理に舌鼓を打ちながら、談笑に興ずる。シェフは給仕をしながらテーブルを回り、客らは彼へその独創的な料理へ賛辞を述べたり、奇才なる発想の源を尋ねたり、それに対する小粋な返しを楽しむのだろう。きっとシェフは様々なホテルやレストランを渡り歩き、今では自身の店をいくつも持ちながらこうして客と身近な対話を持ち続ける、エンターテインメント精神も備えた著名な料理人に違いない。
そこまでに考えがいたり、真白はぼんやりと波間を漂うような感覚を覚えながらも、疑問を抱いた。自分も客の一人なのだろうか。つまり、食べさせてもらえるのだろうか? いつの間にやらこの場にいるということは、シェフのこしらえた美食をいただく権利を真白も授かった、と解釈してもいいのだろうか?
「…………う……あ?」
忙しなく、しかし淀みない手さばきで料理を続けるシェフへ尋ねようとしたら、声が出ない。このところ喉のケアを怠ってしまったからだろうか、うまく言葉が滑り出てくれない。
「……わ……た、し」
真白に気づいたらしく、シェフは人差し指を唇に立て、しーっ。し、し、し。大丈夫、もう少しでできるから待っておいで、と素敵な笑顔のまま言った。
心穏やかに料理を待つことにすると、シェフは業務用の巨大な冷蔵庫を開け、棒状の大きな肉を取り出した。掲げて見せると、客たちが再び湧く。豚? 牛? 何の肉の、どの部位だろう。かすみ目ではっきりとは分からないが、半ばで折れ曲がる棒状肉は何だか人の腕か脚にも見えて、真白は突飛な連想にくすりと笑んだ。
シェフがナタをふるい、だん! だん! だん! と肉を断ち切っていく。硬い骨が芯にあるようで、シェフも額に汗しての大作業だが、その分客たちの盛り上がりようも最高潮だ。ある紳士などはスタンディングオベーションで最大の賛辞を送り、太り気味の婦人はもう待ちきれないとばかりにグラスをあおった。
ああ。それにしても、眠い。真白のまぶたは重く、眠り込んでしまいそうだ。こんな高級ホテルのディナーで居眠りをするのはやっぱりお行儀が悪いのだろうなと思うものの、あんまり気持ちが良くて、ふわふわと素敵な気分で、まるで全身から何もかもがとろけて、ちゅるんと抜け出てしまうような。真白は夢心地だ。心はすっかりたるんで、手足の感覚もない。
抗い切れず、目を閉じた。ああ、なんていい香り。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
ホラー
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年11月30日
参加申し込みの期限
2021年12月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年12月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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