ほっと寝子島　放課後倶楽部｜リアクション

ほっと寝子島　放課後倶楽部

●活動その２・お洋服を買いに行こう

　放課後倶楽部みっつ目の活動として挙げた「シーサイドアウトレットで、春物のお洋服を買う！」をすべく、一行はシーサイドタウンへ。
「シーサイドアウトレットで洋服選び……野々さんのか。こういうのって、男の俺も輪に入っていいのかな？」
　女の子が多いので、鴻上彰尋はちょっと恥ずかしいようだ。
「修君もいるから大丈夫だよ。ね？　修君」
「あ、ああ」
　あおいにいきなり話題を振られたので、八神修は少し驚いた。
「男の俺達がいても大丈夫だろう。一緒に選ぼうじゃないか。野々も、俺達の意見を聞きたいと思うし」
「野々さんはなんでも似合うとは思う。どんなものが着たいのかな？」
　彰尋の問いに、えーとねー、と、ののこは考え込んだ。
「何にするかは、実際に洋服を見てからにしましょう」
　青山絢に促され、ののこは腕組みしたままシーサイドアウトレットへ。

　アウトレットへやってきたのはいいが、まず、ののこがどんな感じの服が欲しいのか。
　予算はどれくらいなのか、というのが絢は気になった。
「野々さんは可愛いものが好きなの？　それとも、少し大人っぽく決めてみたい？」
　いくらアウトレットで買うといっても、高校生の予算なんてたかが知れている。あれもこれもというわけにはいかない。
　見繕う際には、ののこの持つ雰囲気、本人の希望を考慮に入れてこれは、というコーデを組み合わせて買うことにしようと考える。
　もちろん、高校生の予算の範囲内の値段で。
「選ぶなら活発なイメージだし、動きやすい服がいいのかな？　ストリート系のカジュアルな感じで。でも、優しい色なんか試してみたらどうだろう？」
　絢と一緒にいろいろと服を見比べているののこに、彰尋は、例えばと淡いラベンダーとホワイトの組み合わせたパーカー。
　Ｔシャツにミニスカートとかを勧めた。
「その組み合わせなら、予算も問題なさそうね。野々さん、鴻上君が勧めてくれたお洋服を試着してみたら？」
　読モの絢ちゃんがそう言うなら、と、ののこは彰尋オススメのパーカーとTシャツ、ミニスカートを手に試着室へ。
　その前に、俺のオススメも……と修がベルトと靴を差し出した。
「このベルトと靴色と合わせても良いかも」
　試してみる！　と、ののこは修が選んだベルトと靴も持って行った。
　
　試着が終わると、２人に「似合うー？」とお披露目。
「なかなかいいね。動きやすい服装が似合っているね、野々さん」
「活発さと可愛さを兼ね備えたコーディネートなのがいいわ。お手頃価格のようだから、予算も大丈夫だと思うわ」
　絢が褒めてくれたので、じゃあこれにする！　と、ののこは試着したパーカーとTシャツ、ミニスカートを買うことにした。
「彰尋君、お洋服選んでくれてありがとー！　修君が選んでくれたベルトと靴もいいカンジ！」
　着替えを済ませ、試着室を出たののこは「これにする！」と買い物カゴに男子２人が勧めてくれたものを入れた。
　
　お洋服はとりあえず決まった。
　その後は、バイクに乗ってきたことで遅れてやってきた吉住志桜里と古苗木美姫を交え、いろいろな服を見て回る。
　修は、あおいのお洋服選びに付き合っていた。
（俺のセンスは悪くない……つもりだ）
　さっきも、ののこが喜んでくれたので悪くはない……はず。ちょっと自信がない。
「修君、これ、どうかな？」
「似合いそうだね。こっちはどうかな？」
　これもどう？　と絢は別の服を勧めた。
「女性陣のファッショントーク。あれも似合う、これも似合うと話し合う様子は微笑ましいな」
「ちょっとついていけないけど」
　そう言いつつ、修と彰尋は雰囲気を楽しんでいる。

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