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カバネガミ-1380-
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その後、詰所へと搬送された弐ノ隊副隊長は無事一命を取り留めたとの報せが入った。
まだ意識を失った状態のため話は聞けないが、遠くないうちに詳しい話を聞けるだろう。寝太郎と刀は功績を称えられ、今後は隊長格の中でもより大きな発言権を得られることとなった。
もっとも、本人たちにとってそれは然程重要なことではなさそうだったが。
諸々の後処理が一通り済んだ後。
寝太郎と刀は、詰所の一画で話をしていた。
「だいぶ疲れたねぇ」
「そうだな、飯でも食いに行くか」
「いいねぇ、何を食べよう?」
「そりゃ、決まってるだろ」
二人には、お気に入りのお店があった。こんな世界でも逞しく営業を続けている、一軒のラーメン屋だ。
「あそこかな?」
「ああ、行くぞ」
二人が歩き出す。少しして辿り着いたその店は、荒廃した世界からは想像つかぬほど世俗的な店名だった。あえてここでその名は出さないが。
「へいらっしゃい!」
出迎えた店主は、昔も今も変わらず無骨でヒゲを蓄えた男性だった。
暖簾をくぐると、そこは空腹を刺激する匂いが立ちこめた空間。庶民的な佇まいが安心感を抱かせる。二人は席に着き、慣れた様子で店主に注文をする。
「おっちゃん、いつものやつね〜」
「俺も」
店主もそれですべてを汲み取り、こちらも負けじと慣れた手つきで調理を始める。5分も経たない内に、湯気が立った美味しそうなラーメンが二つ、カウンターに並んだ。
「何回食べても、不思議と飽きないんだよな」
「あ、それ分かるかも」
「米とかパンなら分かるけどこれだけ味が濃いものでも飽きないってすごくないか?」
「うーん、でももし味の濃いお米でも自分は毎日食べてたかも」
「味の濃いお米ってなんだ……」
「塩がたっぷり混ざってるとか?」
「それはただの塩むすびだ」
そんな何気ない会話をしながら、水を一口喉へ流す。
箸を割って勢いよく麺をすすりスープを飲むと、戦い終えた体にこれでもかと染み渡った。特別おいしいわけでも、麺やスープに特徴があるわけでもない。しかしそのフツウらしさが、今の彼らにはありがたかった。
「ほらよ、これも食いな」
不意に店主が話しかけてきたかと思えば、二人の前に丸い握り飯が出てきた。
「え?頼んでないよな猫島?」
「う、うん」
戸惑う二人に、店主は笑顔で答えた。
「さっき塩むすびがどうのとか言ってたろ? 食いてえのかと思ってよ。俺からのサービスだ」
それを聞いた二人は、笑って礼を告げ、握り飯にも手をつける。
余程空腹だったのか、ラーメンも握り飯も、あっという間に量が減っていった。店主が食器を洗う音と僅かな換気扇の音を聞きながら、二人はお預けを食らっていた犬のように口を動かす。
「俺さ……」
食べながら、小さな声でぽつりと刀が寝太郎へ話しかけた。
「このラーメン屋は真っ先になくなると思ったんだよ」
「そうだねぇ」
「だけど、今までしぶとく残ってるだろう? だからまあ験担ぎというか、ここのラーメン食ってたら生き残れるかなって」
「生き残れるかなぁ」
刀の横顔に顔を向け、寝太郎は肯定とも否定ともとれるニュアンスで返す。無責任なことは言うまいとした彼なりの心遣いかもしれなかった。
刀はその寝太郎の思惑を知ってか知らずか、続きを語り出す。
「俺が死んだらさ、俺が覚えてる奴らがいなくなるから……二度目の死にはまだ早いと思うんだ」
互いの麺をすする音が、淋しさをより際立たせた。
「あいつらの墓参りも、行かないとな」
最近慌ただしくて行けてないから、と付け足す。そんな刀の表情は、どこか疲れているようにも見えた。
隣の寝太郎も、それに気付く。かさついた頬。目の下の隈。人員不足状態での夜回りのせいもあるだろう。
寝太郎はぽんと軽く刀の背を叩いて告げた。
「験担ぎした後は、帰って風呂に入ってゆっくり寝ようよ。色男が台無しだよ」
「そうだよ、俺寝てないわ!」
おどける寝太郎と刀。あえて明るい声色で話したのは、この世界を覆う闇に捕まってしまわないようにするためかもしれない。
「あれ、もしかして刀君、この後寝ずに何かしようとしてた?」
「いや、そのなんだ、戦いの熱を解消しようと……」
「ああ! 刀君がよく見回りの後に呼んでるお気に入りの……」
「言うな、お気に入りとか言うな。それに食欲満たされたら、そういう欲より睡眠欲が大きくなってしまったんだよ」
「いいのかなぁ、あの子、淋しがったりしないかなぁ」
「……猫島、お前いじり方上手くなったよな」
「それ褒めてる?」
何てことのない日常の会話は、まだここが平和だった頃を思い起こさせる。この一瞬は、神もカバネも忘れてただ純粋に笑うことができた。そしてこの時間が、一秒でも長く続けば良いと思った。
ラーメンは、いつの間にか空になっていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
バトル
神話・伝説
定員
2人
参加キャラクター数
2人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年06月01日
参加申し込みの期限
2021年06月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年06月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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