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今年もばっひゅ~ん! 笑っちゃう?
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【おねえさんの気まぐれ】
「いやー。晴れたねえ」
あっはっはと
真境名 アリサ
は朗らかに。びゅおう、突風めいたピンクの風はアリサの髪もジャケットも巻き上げて、ばたばたなびくのをおさえながらにもひとつ、はっはっは!
空も心も晴れ晴れとして、アリサの足は弾みます。理由は特にないけれど、嬉しくってたまりません。なんだかよく分からないけれど、楽しくってたまりません。
例えて言うなら、
「最高に『ハイ』! ってやつ?」
理由がひとつあるとするならば、アリサが社会人経験を培わぬまま足を踏み入れてしまった、あのブラック企業のお手本みたいに真っ黒けな会社の社長へ、このたび実刑判決が下ったことでしょうか。詳細はもう思い出したくもないものの、胸のすくニュースではありました。
「ああー。晴れたなあー!」
いてもたってもいられなくて、本当にスキップしちゃう。ぴょんぴょこぴょんこ、まるでウサギみたいにアリサは跳ねました。
「いやー! もうね! いいね! 最高ー!」
日々を明るく過ごしているとはいえ、オトナのお姉さんですからそりゃあもう、いろいろとありましょう。鬱屈しているものだってありましょう。長く続いているガールズバー勤めも、気に入ってるとはいえ時にはイヤ~なお客も来るでしょう、そうでしょう。
そんなのもまとめてぜーんぶ、ピンクの風がどひゅーん! ふっ飛ばしてくれました。
「ふふっ。いーい気分だなァー」
軽くて素敵で心地良いままに、アリサは今日も出勤です。
きっとこんな日は、彼女の働きときたら桃色台風をぎゅんぎゅん回して、お客の全てをトリコにしてしまうことでしょう。
そうして臨んだお仕事はもちろん、バリバリに絶好調! アリサのふりまくお色気と笑顔はガールズバーの店内を明るく彩り、興が乗って急遽披露した得意のダンスも冴え渡り、心地の良い疲労感と冷めやらぬ興奮を胸に抱いたまま、無事本日の営業は終了となりました。
その、帰り道のこと。
「……んお?」
そろそろ夜も開けようかという頃合い、繁華街の喧噪から背を向けて佇む郊外の路地裏。
夜通し飲み続けた酔っぱらいが路上にその全てを還元する光景は、アリサのような就業形態においては実のところ、よく見かけます。けれどその日出会ったのは、
「や、少年! こんなところでうずくまっちゃって。どーしたの?」
「……えっ?」
あんまりに細身の痩せぎすで、ひょろひょろしていて今にも倒れそうな、頼りなげな男の子でした。
アリサを見上げた男の子、年の頃はおそらく18~9といったところ? ハタチにはなってないんじゃないかな、というのがアリサの見立てです。
(ほほう。これはこれは)
思わずまじまじと見つめてみますと、髪の毛はなんと淡い水色。ところどころに編み込みを入れた、手の込んだ髪型が目に付きます。身なりは派手ながらきっちりとして清潔感があり、きっと夜の街で自分を売る商売……たぶん、新米ホストといったところでしょうか。
長めの前髪で片目を隠していて、覗く瞳は三白眼気味、切れ長のちょっぴり鋭め。決してアイドルばりの美少年ではないけれど、整った顔立ちとどこか儚げな佇まいもあって、まあまあイケメンといえましょう。
「や、えっと、なんでもないす。ちょっと、落ち込んでただけすから……」
「ふうん? 彼女にフラれたとか、同僚にイジメられてるとか?」
目に見えて彼の顔が曇ったところを見るに、図星でしょうか。
「当たりだった? どっちかしら、あるいは両方……おっ」
と、路地を抜けた先に見える赤ちょうちん。ラーメン屋さんの屋台から、魚介ダシの良い香りが漂ってきたもので。
「ねー少年。お姉さん、今日、すーっごく機嫌が良くってさ」
「はい?」
「ラーメン。おごっちゃる♪」
にーっこり! ピンクの風が吹けば、彼の表情もいくらか和らぎました。
「……自分新米すから。センパイたちにパシられたり、雑用ばっかで……ヘルプにも呼んでもらえなくて」
「ふんふん。おっ、煮卵い~い具合じゃない」
「でシゴトから帰ったら、ついついグチるじゃないすか。そしたら昨日、見事にフラレまして……というか自分同棲してたんすけど、帰ったら男がいまして」
「わお。ん~、疲れた身体にこのスープが染みるったら」
「そんでもってその男が、センパイのひとりだったりしまして……お姉さん、聞いてます?」
「聞いてる聞いてる。そりゃキッツイわねー」
社会へ出るなり荒波に揉まれて揉まれて揉まれまくったアリサお姉さん、若くても人を見る目は肥えています。
話を聞いてみるにこの少年、つまるところ、甘ったれの甲斐性なし。彼女に見限られるも必然の、少々ダメ男のようです。学生時代はろくに勉強も就活もせず、この春に木天蓼工業高校を卒業したものの行くところもなくて、ふらふらするうち見目の良さを見込まれ拾われたのがホストクラブ。けれどイマイチ覇気のない彼は自分から指名を取りに行く努力もなく、日々流されるまま。おかげで先輩にも軽んじられて、いいように使われているようです。
ただ、
「……きっと、自分が悪いんす。どうしても、物事に前向きになれないっていうか。自分でもなにをどうしたいのか……なにがしたいのか、よくわかんなくて。ホストのシゴトは嫌いじゃないすし、センパイがフロアでキラキラして、女の子とクールにしゃべってんのは、かっけえなあって思うすけど。おれ、ホントにこのシゴトやってけんのかなーって思っちゃって……」
(へえ。なるほどね)
そう、アリサお姉さんはダメ男にはすこぶるシビアなのです。そんでもって、人を見る目は確かなのです。
きっと彼は、根っこからダメなわけでは無いのでしょう。
「ねえ、少年。名前は?」
「へ? あ、えと、ハルアキすけど」
「ハルアキはまだ、本気出してないのよ。どこか守りに入ってる、だからまだ分かってないのよ。本気でやってみなよ、ホストでも、ほかの仕事でもなんでもさ」
ちゅるるとラーメンを平らげたら、お姉さんはすっくと立ち上がります。
「本気でやったら、好きになれるかもしれない。やっぱり嫌いかも、って気づけるかもしれない」
「……お姉さん?」
「失敗を恐れず、思いっきりやってみなさい。それでもやっぱりダメで、傷ついて、折れそうになったら……その時は、ね」
そうして去り際に残すのは、ぴ、と少年の鼻先を突いたイタズラな指先。
にかっ! まるで朝日みたいな、きらめく笑顔。
「またここに来なさい。あたしが愚痴くらい、いくらでも聞いたげるから」
「あ、待って……お姉さん!?」
ぽわっと頬を紅潮させた少年を置き去りに、アリサは颯爽、立ち去ります。
ちょっとした気まぐれ。ピンクの風が後押しした、ほんの少しのおせっかい。
「……あ。ダメ男をあたしの手で育ててやるなんていうのも、悪くないかも? なーんてね、ふふふ♪」
ハイテンションが止まらない夜、柄にもないことをした、なんだか楽しいひと時でありました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年02月17日
参加申し込みの期限
2021年02月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年02月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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