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寝子島高校
3月の☆ハッピーバースデー
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◆3月28日、先生と私。
春休みも残りわずかとなったその日、いつものストレッチを終えた
羽生 碧南
が寝子高のグラウンドを走り込んでいたのは、女子バスケ部の練習の為だった。恐らく多くの高校がそうであるように、この寝子高でもまた部活をする生徒の中には、長期休みだろうと毎日のように学校へやって来るものは、一定数存在する。
まして碧南は女子バスのキャプテンになったのだから、気合も今まで以上に入ろうというもの。率先して走り込みをする碧南の視界の片隅で、
椎井 莉鳥
の所属している陸上部も、女子バスと同じようにストレッチと走り込みをしているのが見えた。
陸上部も頑張ってるなー、と思いながら既定の本数を走り終えたら、次は体育館に戻ってドリブル練習とパス練習だ。――と、一言で説明してしまえばよく知らない人からは「なんだ、それだけか」と思われてしまうかも知れないが、これもまた大いに体力も集中力も使う練習である。
真剣に練習していたら、これだけであっという間に午前中が終わり、昼休みになってしまった。くたくたの身体とペコペコのお腹を宥めすかしながら、昼食を食べようと食堂へ向かった碧南は、ふと向こうからよく見知った顔が歩いてくるのに気が付く。
あ、と声を上げた。
「先生ー!」
それは1年、2年と碧南のクラス担任だった、
浅井 幸太
先生だった。陸上部の顧問をしているから、恐らく碧南と一緒でお昼休みなのだろう。
元気よく浅井先生に駆け寄って行った、碧南は頭1つ分下にある先生の顔を見下ろした。――女子としては高めの身長180cmをキープする碧南との身長差は16センチ、碧南の方が高い分どうしても見下ろす形になってしまう。
それはともかくとして、碧南は見下ろした浅井先生に、元気いっぱいの笑顔でこう言った。
「1年、2年とお世話になりましたー! 今度3年生になりますので、また担任になったらよろしくお願いしまーす!」
「ああ。羽生、無事に進級できて良かったな」
そんな碧南にしみじみとした口調で浅井先生が言ったのに、私も出来る子なんですから、と大げさに怒ってみせる。そんな碧南を見て浅井先生が笑ったのに、もうー、と碧南も笑顔になった。
そうして尋ねてみれば案の定、浅井先生もこれから食堂に行くところだという。それならご一緒しましょう! と力強く提案して、碧南と浅井先生は並んで食堂に足を向けた。
今まではクラス担任だったからこんな風に気軽に話せたけれど、さすがに3年生になったらクラス担任からは外れるだろう、と思う。逆に3年生でもクラス担任になったら、それは体育科だからという以上の何か、違う縁があるのかも知れない。
(まあ、担任じゃなくなっても体育の授業とかで会う機会は多分これからもあるし、泣いたりとかはしないけどね!)
そんな事を考えながら、春休み中だから流石にいつもよりは空いている食堂のテーブルに、向かい合って座る。そうして浅井先生と他愛のない事を――2年の時の思い出だとか、碧南が女子バスケ部のキャプテンになるなんて随分成長したな、とかいう事を――話しているうちに、そういえば、と碧南は目を瞬かせた。
浅井先生は確か、3月が誕生日だったのではなかろうか。しかも日付は28日、まさに今日!
昼休みが終わる前に思い出して良かったと、慌てて碧南は中座して立ち上がり、自動販売機に向かった。先生の好きなスポーツドリンクを買ってテーブルに戻ると、これどうぞ―、と浅井先生に渡す。
「これおごっときますねー。誕生日プレゼントです」
「誕……まあ、ありがとうな」
そうしてにっこり笑顔で言った碧南に、言われた浅井先生が苦笑いしながら受け取り礼を言った。そうして昼食を終えて体育館へ戻る碧南の背を見送った、浅井先生が戻ってきた陸上部の練習するグラウンドの片隅で、莉鳥は午後もまた走り高跳びの練習を開始する。
練習用の、ライムグリーンの陸上部Tシャツは午前中の汗もすっかり乾き、さらりと肌に心地よい。冬の間は凍える寒さに体も強張ってしまったものだけれど、もうあと少しで4月になる今日は日差しも暖かくて、時折吹く風も柔らかだ。
――だが、いまひとつ練習に身が入らない。
(……これで良かったのよ)
その理由も莉鳥にはちゃんと解っていた。だから何度もそうしてきたように、今も自分自身に言い聞かせる。
これで良かったのだと。――自分は、間違ってはいないのだと。
幼馴染で元カレで腐れ縁、どこかでよく聞く設定のオンパレードのような、彼女自身の初めてすら捧げた『彼』とは完全に、縁が切れるはずだった。京都は遠い――距離の遠さは心の遠さとなって、2人の関係をこれ以上なく完全に終わらせてくれるはずだった。
卒業式では顔を合わせても、ロクに別れを告げもしなかったのを思い出す。その事実にまた、莉鳥の胸に何とも言えない感情が滲み出てきた。
(……でも、これでよかったのよ。そう……これで……よかったはず……!)
その感情を振り切るように、大きく息を吸ってバーに向かって走り出した。弧を描くように走る、その歩数もしっかりと踏み締めて跳躍点にたどり着き、ぐッ、と膝に力を込めて一瞬、身を沈め。
飛翔した。何もかもを振り切るように、のびやかに力強く――我ながら、非常に美しいフォームだと感じる。
ドサッ、とマットの上に落ちた莉鳥は、そのままの姿勢で今のフォームを脳内で反芻した。見上げた空が、目を細めたくなるほどに眩しい。
そのままじっとしていたら、椎井、と顧問の浅井先生に声をかけられた。ゆっくりと上半身を起こして浅井先生を見上げると、見下ろしてきた浅井先生がどこか、考え深そうに口を開く。
「今日は少し調子が悪いな」
「そんな風に見えましたか?」
ひょい、と適当にごまかすように肩を竦めてみせたら、浅井先生もまた肩を竦めた。誤魔化せたのか、誤魔化されてくれたのか、その表情と仕草からだけでは判別がつかない。
ぺこ、と頭を下げると「無理はするなよ」と言いおいて、浅井先生はまた違う部員の練習の様子を見に行ってしまった。けれどもきっと、見ていないようで全体の様子を見ているのだろう――先生とはきっと、そういうものなのだろう。
ふぅ、と大きな息を吐いて立ち上がる。この胸の気持ちをすべて、空に置いてこれたら良いのに。
――そんな事を考えながら過ごした今日の練習が終わると、莉鳥はシャワーを浴びて汗を流し、帰り支度を整えた。帰宅しようと校門へ向けた足を、ふと思い直して浅井先生を探すべく引き返す。
探す、と言っても先生はまだ、グラウンドの傍にいた。そんな浅井先生に、今日もありがとうございました、と声をかけ。
「先生……お誕生日おめでとうございます」
そのままの流れで淡々と、いつもの様子でそう告げた莉鳥は、カバンの中を探ってラッピングされた小さな包みを取り出した。――バレンタインからは随分と季節外れになってしまった、チョコレートだ。
どうぞ、とその包みをそのまま、浅井先生へと差し出す。
「これ、プレゼントです」
「――チョコレート? ありがとうな」
甘いものは大事だな、と頷いて浅井先生は、莉鳥の差し出したプレゼントを受け取った。それを確かめるように見届けてから、「それじゃ、さようなら」と頭を下げて今度こそ、学校を後にする。
帰り道に見上げた空は、見事な茜色に染まっていた。
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あとがき
担当マスター:
蓮華・水無月
ファンレターはマスターページから!
いつもお世話になっております、または初めまして、蓮華・水無月と申します。
この度はご参加頂きまして、本当にありがとうございました。
お誕生日を過ごす、笑いあり感動あり(?)の物語、いかがでしたでしょうか。
皆様の心のこもったアクションに、精一杯お応えさせて頂きたいと、頑張って執筆させて頂きました。
ちなみに水無月の誕生日は7月ですが、やはりその頃になるとこっそり内心でそわそわうきうきしたりするものです。
歳が増えるのについては残念ながら、うきうきする頃合いは過ぎ去ってしまったのですが……(遠い目
お届けさせて頂きましたリアクションが、皆様に僅かなりとも楽しんで頂ける物であれば、心から嬉しく思います。
またのご縁がございましたら、どうぞ宜しくお願いいたします(深々と
(運営部より)
3月生まれのキャラクターの年齢加算は、らっかみ!タイムが「4月」に移行する際に行われます。しばらくお待ちくださいませ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年11月29日
参加申し込みの期限
2020年12月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年12月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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