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3月の☆ハッピーバースデー
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◆3月14日、エレナ生誕祭。(後編)
荘厳とも言える厚みのある、だがメロディはどこまでもポップで親しみ易い音楽に包まれて、
剣崎 エレナ
は大きく目を見開いた。
「……! これは……」
「エレナ先輩、おめでとうございます!!」
驚きに目を見張るエレナに向かって、待ち構えていた
響 タルト
や
八十八旗 信彦
、他の参加者達の笑顔と歓声が弾ける。その向こう、壁際では信彦が手配していた楽団が、優雅にポップなBGMを奏で続けていて。
驚きに言葉が出ない様子のエレナから隠れて、
桜井 ラッセル
は素早くカナリアから戻ると、用意しておいたエレガントな百合の花束を手に皆の輪へと戻った。それに気付いた信彦がすっと手を上げると、楽団の奏でるBGMが小さくなる。
すげぇな、と胸の中で変な笑いが込み上げたのを、何食わぬ顔で飲み込んだ。そんなラッセルに向かって、撮影担当を買って出たタルトがまずは1枚、シャッターを切る――新聞部にも提供できる写真が撮れれば良いのだけれど。
そんな事を考えながら、シャッターチャンスを逃さないよう注意するタルトの視線の先で、皆の注目を浴びながらラッセルがエレナの前へと進み出ると、察した彼女が背筋を綺麗にピンと伸ばした。そんなエレナの前に立ち、ラッセルは笑顔で口を開く。
「エレナ先輩! お誕生日とご卒業おめでとうございます! 俺たちからプレゼントです」
そうして百合の花束を渡した瞬間、会場から大きな拍手が沸き起こった。と同時に、それまでBGMを奏でていた楽団が流れるように、その雰囲気に合ったメロディを紡ぎ始める。
エレナもこういった雰囲気には慣れているのか、それとも気付いていないのか、百合の花束を受け取ったエレナがとても嬉しそうな、綺麗な笑みを浮かべた。それにほっと息を吐き、ラッセルは礼儀正しく1歩下がる。
やっぱり、花のような女性には笑顔が良く似合うと思った。見ていても色々な意味で飽きない人だったけれど、やはり女の子は笑顔で居るのが良い。
そんなラッセルの代わりに信彦が、また楽団へと手を上げて合図した。途端に滑らかに曲が切り替わり、次に荘厳な音が奏で出したのは聞きなれた軽快なメロディだ。
体育祭や文化祭、様々な場面で耳にする事も多いフォークダンス。これぞ、信彦が企画していたサプライズイベント、第一弾である。
本命のイベントの前に、まずは全員参加できるフォークダンスで皆やエレナの緊張をほぐそう、というのがその狙いだ。案の定、突然流れてきた音楽に驚いた顔をした面々も、ラッセルやタルトが率先して踊り始めると、顔を見合わせながら何となく動き始めた。
よーし、と内心でサムズアップする。自身も軽快なフォークダンスの輪に加わりながら、1度、2度と手を取り合い、ステップを踏み、顔を合わせてくるりと回って。
3度目の音楽が終わった所で、完全に場の雰囲気が和やかになったのを見て取って、信彦は握った拳をマイクの様に口元に当てた。
「レディース エーンド ジェントルメーン! 場も盛り上がってきたところで、次はぜひ我らがエレナちゃんにバレエを踊ってもらいたい! もらいたいよな、皆ー!?」
「オーッ!!」
「何ですって!?」
そんな信彦のノリノリのアナウンスに、完全にノリで大きく拳を突き上げた参加者たちと、寝耳に水の話に目を見張るエレナの絶叫が同時に響く。もちろん、この反応は予想の範囲内だ――というかまぁ、事前打ち合わせもなくいきなり言われて『それなら……』と快諾する人は、エレナじゃなくてもそうは居ないだろう。
八十八旗君、とエレナが険しく眉を顰めた。そんな彼女にここぞとばかりに、信彦は気持ちを盛り上げるべく『ヨイショ』しまくる。
「エレナちゃん、最後の機会にぜひ! あの麗しい姿を! この目に焼き付けたい! 願いします!」
「私からもお願いします! エレナ先輩のバレエを見たいな」
「う……!」
そんな信彦を助けるため――ではなくもちろん本心から、タルトもそう言ってぺこんとエレナに頭を下げた。その真っ直ぐな眼差しと、大きく揺れたポニーテールにエレナが、見るからにひるんだ様子で一歩後退る。
それに目ざとく気が付いて、信彦がここぞとばかりに「オーダーメイドで新作衣装もご用意しましたよ!」と、もちろんこれも事前に必要なサイズ情報をリサーチした成果を披露した。ちなみに衣装替えはあちらに、と完全にプライバシーに配慮した着替えスペースも示して見せれば、その執念、じゃなかった情熱についに観念したように、エレナが両手を上げる。
「わかったわ。……八十八旗君、その調子だと音楽の準備も出来てそうね」
「もちろん」
恭しくお辞儀をしながら曲の名前を口にすれば、ひょいと肩を竦めたエレナは衣装替えの為に、着替えスペースへと足を向けた。それを見送り楽団と踊る楽曲の最終確認を――もちろんこれも、エレナが過去に踊った事のある楽曲をリサーチして楽譜も準備済みだ――している間に、身支度を済ませたエレナが戻ってくる。
バレエの為に髪を一つに結い上げて、身体にピタリと添う衣装を身に纏ったエレナは、凛と咲く花のような雰囲気を備えていた。真っ直ぐに姿勢を伸ばし、立ち姿もバレエ独特のそれへと自然に切り替わっている。
わ、とタルトやラッセルからも歓声が上がった。そんな観衆に優雅に礼をして見せる、エレナの気持ちはどうやら完全に切り替わっているようだ。
舞台よろしく物を避けたスペースに立ち、用意が出来たと頷くエレナに、頷きを返して信彦が合図する。静やかに、荘厳に始まる音楽――会場いっぱいに膨らむ豊かな音に合わせて、エレナが優雅に動き始めた。
優雅に、時に激しく。ほぅ、と感嘆の息を漏らしたのは果たして、誰だったのか。
そう長くはない音楽が終わり、エレナが優雅に動きを止めた。数拍の沈黙、の後に大きく優雅に礼をしたエレナに向かって、万雷の拍手が沸き起こる。
エレナ先輩! とタルトが弾むように駆け寄った。
「素敵でした! 先輩は輝いてるから、元気をもらえるんだ♪ 今後の活躍も楽しみにしてます☆」
そうして誕生日プレゼントとして渡したのは、アンデルセンのポストカードセットと、タルトが描いたエレナの似顔絵。以前、内緒のサンタとしてアンデルセンの絵本を贈った事があるけれど、今度はタルト自身としての贈り物だ。
ありがとう、と文字通り輝く笑顔でエレナがそれらの品を受け取った。それにほっと胸を撫で下ろして、卒業後の進路を聞こうとしたタルトの肩を、ラッセルがポン、と叩く。
ん? と振り返ったタルトの前にあったのは、ニッと笑ったラッセルの笑顔と、ラッピングされた箱。
「響も誕生日おめでとう!」
そうしてラッセルが渡したプレゼントの中には、にゃんぱらクッキー詰め合わせが入っている。誕生日を知ってから慌てて用意したものだけど、気持ちは十分に詰まっているはずだ。
そんなプレゼントを受け取って、タルトが目を丸くした。今日はあくまでもエレナの誕生日パーティーなのに、まさか自分までお祝いされるなんて、想像もしていなかったのである。
ゆえにぽかんと口を開け、プレゼントと自分を交互に指差した。
「え? 僕にも?」
「当たり前だろ。市販でわりーけどさ」
そんなタルトにひょいと肩を竦めて、ラッセルが大きく頷く。それに、ようやく自分がもらったのだという実感が沸いてきて、タルトはえへへ、と照れ臭そうに笑った。
「ありがとう、嬉しいよ♪」
「どういたしまして。これからも仲良くしてやってくれ」
「もちろん! それじゃラッセルくんの誕生日には、選りすぐりの薔薇な同人誌を贈ろうかな」
楽しげにそう笑って言った、タルトにラッセルがなんとも言えない顔になる。それを見てまたタルトが、信彦が、エレナが笑った。
生誕祭はそうやって、大成功のうちに幕を閉じたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年11月29日
参加申し込みの期限
2020年12月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年12月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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