this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
煌燦璃 ~KiraKira-Re ホワイトアイランド~
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
15
つぎへ >>
◆がんばる乙女
羽生 碧南
はため息をついていた。先月のバレンタインデーに、
鷹取 洋二
へ想いを告げられなかった事を思い返していた。
最初はただの気の合う先輩後輩同士のはずだった。それがまさか、恋心を抱くことになるとは思ってもいなかった。
やあ、と飄々とした笑顔で話し掛けてくるいつもの洋二も。バレンタインデーに、
駄菓子チョコの詰め合わせをプレゼント
した時の、子供の様に目を輝かせ喜ぶ洋二も。周りの視線も気にせず、女子トイレにまで心配して駆け付けてくれた真面目で優しい洋二も。全部、全部。今まで会った、全ての洋二が、全部。好きで好きで、堪らなくなっていた。
だからこそ、怖い。
中学2年生の頃、好きになった男子に告白し、断られたことを思い出し、怖くなる。その頃よりも、今の想いは。遥かに強くなっていたから。
(鷹取先輩は……私のこと、ここまで想ってないもんね……)
顔と顔との距離がごく僅かになった時も、抱きしめて体と体が触れ合った時も、いつも洋二は動揺していなかった。私は、真っ赤になって、鷹取先輩でいっぱいになっちゃうのに……。そんなことを思うと、余計に告げる自信がなくなってしまう。
はぁ。と、またため息が出る。自分の不甲斐なさが情けなかった。これが乙女ゲーの中でなら、彼女は百戦錬磨の恋の達人なのだ。明日にでも攻略対象を確実に攻略する自信がある。でも、現実はそうはいかなかった。
乙女ゲーで培ったスキルだのノウハウだのは全く通用しない。どうすれば良いか判らなくなってしまうのだ。
(だって、こんなにもドキドキとさせられて、言葉が出なくなる事なんて、起きないもん……)
洋二が笑う。洋二が悩む。洋二が見つめる。洋二が動く。洋二が触れる。それら全てが、碧南を翻弄する。乙女ゲーならば、選択肢が現れず、フリーズしてしまうのだ。どうすれば良いのか、判らない。
「いつかは告白をする!」と誓いながら、結局はままならず……。しかし、今日こそは。そう思った理由は、今日がホワイトデーで、想いを告げることが出来そうなイベントを知ったからだ。碧南は自分を奮い立たせる様に両手を握り家を飛び出した。
ここは寝子島動物園。今日はいつもより見に来ている人が多く見える。それもその筈、「どうぶつさん郵便」と言うイベントが開催されていたからだ。
(うまく話せなくなっちゃうなら、手紙で気持ちを伝えれば良いんだ!)
これなら私でも。碧南はふんすと自信を取り戻して動物園に入園していく。
「あーっやっぱり小さい子ってかわいいなーっ♪ 守ってあげたくなっちゃうー! いいこいいこっ♪」
お願いしたい動物に会いに行こうとした碧南は、白兎ゾーンを通り抜けようとした際、集まって来た小兎の誘惑に負けて遊んでしまっていた。小さくてかわいい小兎達が、「ぷぅぷぅ」「きゅんきゅん」といった鳴き声を出し、碧南に甘えていく。そんな小兎達が愛らしくて、碧南は表情が緩みきってしまうほど笑顔になってしまう。
(鷹取先輩も、小っちゃい子の方が好きなのかな……)
そんなことをふと思ってしまい、碧南の表情に影が掛かる。洋二より碧南の方が身長が4cm程高かった。それを気にしたこともあり、洋二はどう思っているんだろう。と不安になってしまう。
急に落ち込む碧南を気にしてか、小兎達が碧南の足元ですりすりと体を寄せる。そんな様子に碧南は励まされ、少しだけ微笑む元気を貰えた。
暫く動物達と遊んだ碧南は、どうぶつさん郵便をお願いしたいな、と思っていた動物の下へと向かう。そこにはアルパカのフーちゃんが居た。フーちゃんは今日も全身真っ白な、ふさふさでふわふわな毛を揺らし歩いている。碧南はフーちゃんに挨拶をすると、用意してきた恋文と、手作りクッキーを取り出し、フーちゃんにお願いしようとする。
「フーちゃん。告白する勇気をください」
碧南は目を瞑り頭を下げながらフーちゃんへとお願いする。フーちゃんはフーンフーン? と鳴きながら碧南に近寄り首を傾げたりしている。
(この手紙を鷹取先輩に出せれば……想いを告げられるんだ……。そしたら、鷹取先輩から、返事が……)
返事。恐らく手紙で来るのだろう。もし、悲しい答えが書かれていたら……。想像した途端、碧南の背筋は凍りついた。
「や……やっぱりだめだよぅー」
うえーん、と涙目になりながらフーちゃんへと抱きつく碧南。フーちゃんは励ましてくれているのか、ぺろぺろと顔を舐めてくれる。
(手紙は怖くてダメ……それなら……)
碧南はフーちゃんにありがとね。とお礼を言って別れ、今度は映画村へと向かって行く。
映画村も今日はかなりの人が来ている。今日はショートムービーを撮影してくれるイベントを実施しているのだ。撮影した映像は白いキャンディ型のUSBメモリに保存してもらえるため、とても人気があった。
(映像なら手紙で返って来ることはないもんね。USBだって渡すだけだし、言葉も出てこなくなることないもんね)
今度こそ大丈夫。と勇気を出し碧南は撮影をお願いしていく。
「あ、あのっ、好きな人に、告白をしたくて……。撮影をお願いしても良いですか?」
「はい、大丈夫ですよ。それでは此方へどうぞ」
笑顔のスタッフに連れられ碧南は撮影場まで移動する。すると様々な機材がセットされた場所で、何名かのスタッフがいつでもOKです。等意思疎通をしあっている。そんな場所で、好きな演出や舞台、シチュエーション等がありましたら――と聞かれていく。碧南は緊張しながら聞かれるままに答え、学校の放課後、二人だけの空間で、告白する際ハートを沢山等、注文をすることが出来た。そして、撮影が始まる。
(あ、あれっ? これ……思ったより恥ずかしいよ?!)
そう。誰かに撮影してもらうことを考慮していなかった。しかも洋二のことを思い浮かべると言葉が上手く浮かんでこなくなってしまう。スタッフの人達は笑顔でいてくれているけど、やはり緊張してしまう。
「せ、先輩……私……先輩の……ことが……」
何度目かの撮り直し。何度も頑張って言おうとするが、もう碧南は恥ずかしさや緊張、それに浮かぶ洋二の顔でいっぱいいっぱいだった。顔は真っ赤っ赤になり、目はぐるぐるし、呂律も頭も回らなくなっていく。でも……今日こそは……先輩に……。そんな想いを振り絞り、続く最後の言葉を伝えきる。
「だ……大ちゅきですっ!!」
伝えきった。なのに、とっても、泣きたくなった。自分の不甲斐なさに。
結局、恥ずかしさのあまり撮り直すこともせずに、その映像をキャンディ型USBで受け取ってしまった。碧南は不甲斐なさに落ち込んでしまっているが、正直好きな人のためにここまでできることはすごいと思う。スタッフ達も感心したり、青春を羨ましがったりしていた。
(こんなの絶対……渡せないよ……///)
碧南は受け取ったUSBをバッグに入れているのにも関わらず、思い返し恥ずかしさのあまりバッグを両腕で抱えてしまう。きっと自分で見返すことも出来ないだろう。ほろ苦いキャンディとなってしまった。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
15
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
煌燦璃 ~KiraKira-Re ホワイトアイランド~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
スーパーにょろんにょ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
1000人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年11月27日
参加申し込みの期限
2020年12月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年12月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!