ジャパンホラー映画出演者募集！”地獄のメリーゴーランド”｜リアクション

ジャパンホラー映画出演者募集！”地獄のメリーゴーランド”

☆人狼ゲームを遊ぼう
　今、寝子島では流行りのゲームがある。ねこじま人狼というもので、村人の代わりに島民を使うというものだった。
　それをなぜか、廃墟となった寝子島イリュージョンランドでの開催に集まったのは１０人である。
　フードコート跡地でテーブルをくっつけ、伏せたカードの前に座って互いの様子を見守っていた。
　ランタンの明かりのみで照らされている顔は表情がよく見えない。
「こんな時期だからこそ、廃墟で人狼ゲームというのは乙なものだよね……残念ながら僕は普通の島民だよ。カミングアウトする人いないの？」
　役割確認を終え、1日目の夜が明けて一番はじめに声をだしたのはチェシャ（響タルト）だ。
「あたしだって島民よ」
「私も……理緒ちゃんと同じ島民です」
　本名と同じ役名で参加している初瀬川理緒と佐和崎紗月は答える。
　人狼ゲームなのだから、ごまかすのは当然であった。
「島民と答えるのはふつうですし……占い師とかがここで出るのもおかしいですよね？」
　浅井サオリ（青山絢）が答えると、他の面々も頷いて答える。
　まだ村長が死んだターンであるため、そうそう動きが起きるわけではなかった。
「うーん、でも初日でも相談して島流ししないといけないんだよねぇ……」
「発言ないやつから島流しでいいだろ？」
　ナオ（滝原レオン）は鋭い目つきで一同をジロリと見回すと、まだ発言のない天塚守　智樹（八神修）の方に視線を向けた。
「そういうのは横暴じゃないかな？」
　苦笑を浮かべてナオが答える。
「さぁ、相談時間は残り少しですよ。本日処刑される人を選んでください」
　進行役をつかさどる瓜山メイがせかすと、皆がああでもないこうでもないといい始めた。
「埒があきませんね……私は普通の島民ですし、本日の島流しの立候補になります」
　一人の男性参加者が手を上げて立候補をしだす。
　様子を見守っていた四十九院鸞が大きな帽子から顔を上げて立候補した男性を見つめた。
　役職持ちをガードするためには仕方のないことだ。
「私は異論ありませんは申し訳ございませんけれど、彼を島流しでよいのではなくて？」
　四十九院は優美にほほ笑み周囲の反応をうかがう。
　そういう事であるのであればと島流しはその男性に決まり、夜のターンが訪れた。

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