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寝子島高校
装飾譚:和装専門店「輝夜」
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寝子島ティアラの和装専門店「輝夜」。
和装に関する様々な商品がそろっている店内はそう広くはないのだが、心を込めた接客とセンスの良さで多くのファンを獲得していた。
とある土曜日。
私服姿の
小山内 海
が待ち合わせ場所に向かっている。待ち合わせの場所は寝子島ティアラの入り口だ。すでに
笠原 ひびき
、
北条 冬華
、
桜庭 円
が到着していた。3人とも着物を着ており、華やかな雰囲気が漂っている。
「こんにちは、海さん」
『おまたせ』
微笑む冬華に、海はこくりと頷き返す。
冬華は黒地に控えめな枝垂れ藤柄の着物を着ており、藤色の半幅帯をしめていた。白い帯揚げと黒と深緑のグラデーションの帯しめに、白足袋と草履。元々落ち着いた雰囲気なので、大人っぽい恰好が良く似合っていた。
みんな、着物って持ってるものなのかな?
海の不思議そうな表情を見て、ひびきが口を開く。
「今日は樋口センセーにもらった着物を着てきたんだ。部長もそうだし、多分御剣もそうじゃないか」
かたなくんも和服なんだ。
恋心を寄せている
御剣 刀
の和服……滅多に見られるものではないし、海は早く来ればいいのにな、と思った。
「ねーねー、海ちゃん。ボクの着物はどう? 大人っぽいでしょ!」
円が腰に手を当て胸を張る。
円は黒地に赤い彼岸花の着物に、赤い大きな花の刺繍が入った名古屋帯を締めていた。バラ色の帯揚げと、黒とエンジのグラデーションの帯しめ。そして足元は――。
『どうしてスニーカー?』
聞いてはいけないのかな? と、やや戸惑った視線を冬華とひびきに投げる。円の足元は私服用のスニーカーで、にゃーくんがひもの部分にじゃれついている。
「えっと、そのことを先ほども話していて……。まどかさん、やっぱり、スニーカーは和服にはちょっと」
「だってー。スニーカーしか持ってないんだよぅ」
部長らしいと苦笑しつつ、冬華は足元のにゃーくんに声をかけた。頭を撫でながら、にゃーくんはどう思う? と穏やかな声で話しかけた。
赤いバンダナを首輪代わりにつけているにゃーくんは、のどをごろごろ鳴らしながら冬華に体をすりよせた。
「ひびきさんは着物がよく似合いますね。大人っぽいです」
「そうか? ありがとう。家族に見られるのは、少し恥ずかしかったけどな」
元々姿勢がよく、長い黒髪のひびきは和服が似合う。ひびきはいつもと違う服装をするから、早めに準備を始めて時間に余裕を持って行動していた。
ひびきはうぐいす色に淡い色合いの大輪菊模様の着物を着ている。桃色にラインの刺繍が入った名古屋帯に、若芽色の帯揚げと黄緑色の帯しめ。落ち着いているが、若い女性らしい華やかさもあった。
「着物着ると、動作もきちんとしなくちゃいけない気になるな」
和服は洋服より重いし、どうしても歩幅が小さくなる。着るだけで気分が引き締まった。
……部長はなんか、七五三っぽい気もするけど。
思うけれど口には出さないのがひびきの心遣いである。
「よかった。洋服、私だけじゃなかったのね」
「あっ。ぶりちゃん。刀くん!」
円が
ブリジット・アーチャー
と刀に向かって手を振った。ブリジットは円に手を振りかえしながら、和服組の服装を軽くチェックする。
ひびきは問題なく似合っている。冬華も似合っているが、少しやせて見えるような。胸元がきつい印象だ。そして、円は……。
「まどかも結構似合って……あ、帯、結びが曲がってる」
「ち、ちがうよ、ぶりちゃん。ボクの帯、きっと曲がってない!」
「何焦ってるのよ……よく見たらスニーカーはいてる? 着物にスニーカーとか流行を先取りし過ぎよ」
「うー、お店で買うよぅ」
輝夜に向かう道すがら、円とブリジットが仲よさそうに喋っている声を聞きながら、海はこっそりと横目で刀の和装を眺めていた。ふと目が合い、ぱっと目線を逸らしてしまう。
刀は以前もらいうけた浅葱色の白抜き、幾何学模様の刻まれた着物に紺色の角帯を締めている。にゃーくんにあげようと思った煮干しの袋が袂でかさりと音を立てる。ティアラでは盲導犬以外のペットは禁止とのことで、にゃーくんは受付のお姉さんに預かってもらっていた。元々ペットを預かるサービスは充実している。にゃーくんの他にもペットを預ける客は多かった。
「小山内は何か買うのか?」
視線が合ったので、深く考えず声をかける。
海は視線に気づかれていたのを少し恥ずかしく思いながら、こくりと頷いた。
『わたしも、きものほしい』
「似合いそうだな」
刀が微笑む。胸がドキドキした。
……着物を買ったら、一緒に歩いてくれるかな。
なんでもない風を装いながらそんなことを考える。輝夜はもうすぐだ。
少し時間は遡って――。
八神 修
が輝夜の店内で、店員と何やら話をしているようだ。あらかじめ店には予約を入れていたらしい。修が来店する前から男性用礼装がずらりと準備されていた。
「やはり肌触りが違うな」
黒羽二重の表面を指でなぞりながら、修が満足げな声を出す。本日の礼装を新調するために来店していた。黒羽二重に染抜き五つ紋付の長着、羽織に仙台平の袴を合わせる。
「袴の仕立てはいかがなさいますか?」
「馬乗り仕立てで頼む。長襦袢と半襟、足袋もいるかな。用意してくれるか」
「かしこまりました。お履物もお持ちしましょうか」
「いや、それは別の機会にしておく。ありがとう」
店員が恭しく頭を下げ、品物をそろえに行った。
政治家の父と高貴な血筋の母を持つ修は、時折、一族の行事や社交界催事に出席している。和洋の礼装は欠かせなかった。
長襦袢などの試着も終わり私服に戻る。
「お会計はこちらでございます」
店員が示した数字は一般的な高校生の買い物にしては0が多い。修には慣れた桁らしく、父親名義の金色のカードを取り出した。
「物が物だけに前金が必要か? あいにく、現金の持ち合わせがない。足りるようならこれで一括で」
父親とはあまりいい仲とは言えないようだが、使えと渡されている物は使う主義のようだ。
独り立ちしたら利息つけて返してやるさ。
心の中で呟く。買ったものはいつものように仕立てた後、家に送ってくれるよう頼んだ。
支払いが終わると、店員がほのかな光沢のある白扇を差し出した。
「八神様、いつもご贔屓ありがとうございます。よろしければ、こちらもぜひご利用ください。私共からの心ばかりの品物です」
サービス、ということらしい。
「使わせてもらうよ。これは、このまま持って帰ろうかな」
「左様でございますか。もう、だいぶ暑くなってまいりましたものね」
そうだな、と相槌を打った後、おや、とわずかに目を見開く。
大田原 いいな
の姿があったのだ。
彼女とは歌留多同好会で顔見知りの仲だった。
「出口までお見送りさせていただきます」
「いや、ここでいいよ。知り合いがいるみたいだ」
「かしこまりました。それではこちらで失礼いたします。またご用がありましたら、いつでもご来店くださいませ」
「そうする。いい買い物ができた」
わずかに口の両端を持ち上げ、修は店を出た。
いいながショーウィンドウに飾られた反物に熱い視線を注いでいる。緋色に蝶の模様である。
この模様なら、伸びても変わりなく着られそうじゃの。
いいなには心拍数が100を超えると、外見が大人の女性に変化する……というろっこんを持っている。所属している歌留多同好会では公式大会出場時、和服が正装と聞いたので、今日は下見に来たのだが……。万が一を考えると、体型が変わっても着れる柄が欲しかった。少し大人っぽいくらいがいい。
柄を決め、値段はいくらかと値札に目をやる。
いいなの目が点になった。
「ろ、6桁を越えておる……」
予算を大幅に超える値段だったようだ。
タブレット端末の電卓機能を使い、むー、と唸りながら画面を指で叩く。街で見かけたあの店の時給で最低週2日バイトに出ると、達成するにはどのくらいの期間が必要だろう……。
「だめじゃ、これでは大会に間に合わぬ」
では逆に、週2バイトでこの反物を買うには時給がいくらの場所で働けばいいかを計算してみる。
「こ、この時給……!? こんな場所、探すだけでも大会に間に合うかどうか……」
はじき出された金額は、現実的とは言い難いものだった。しかし、叔母に迷惑をかけるわけにもいかない。残念だが、今の状態では諦めるほかないのだろうか。
いいなの肩ががっくりと下がった。
……まあ、落ち込んでもしょうがないのじゃ。店先に飾られているくらいじゃ。この店の中でも特に高価な品物なのかもしれぬ。
他にもいいものがあるかもしれないし……と、考えながら店内に進む。反物ではなく、既製品のコーナーを見ようと思った。
「あ、浴衣じゃ」
梅雨に入ったのもあり、輝夜は浴衣コーナーを充実させていた。ひとつ、ひとつ。手に取りながら、浴衣の思い出がふっと頭をかすめる。
あ奴に着せられた浴衣の柄は紫陽花……じゃった、の。
紫陽花の花言葉のひとつには、元気な女性とあった気がする。自分は相手にそう思われていたのだろうか。あの時に着て行った浴衣は鉄紺地に白抜きの紫陽花だった。
「いらっしゃいませ。もし、お好みのものがございましたら、ご試着なさいますか?」
店員に声をかけられ、いいなは瑠璃色に色染めの紫陽花の浴衣を持ち上げた。
「この浴衣が気になるのじゃが、おいくらかのう」
「こちらのお品物ですね」
店員が告げた値段は予算の範囲内だ。
……1着程度なら、買えるかの?
「……これをひとつ、お願いするのじゃ」
「ありがとうございます。ご試着はよろしいですか?」
「あ、そうじゃな。それじゃあ念のため……」
そう言いかけたいいなの背中に声がかかる。
「大田原か? 奇遇だな」
修だった。ぎくっといいなが背筋を伸ばす。
「き、き、き、奇遇じゃな」
男性が苦手なのもあるが、もしかしたら浴衣を見ている自分を見られていたのでは!? と考えたら急に恥ずかしくなってしまったのだ。
「て、店員殿! やはり試着は大丈夫なのじゃ。代金はここに失礼するのじゃ!」
いいなはお金を払ってお釣りをもらうと、そそくさと店を出てしまった。店員と修はぽかんとした様子でいいなの背中を見送ってしまう。
「あら大変。お客様、お品物をお忘れです」
店員がレジ近くに置かれたままの浴衣を見て、慌てたように口元に手を当てる。館内放送で呼んでもらおうか考えると、修が手を振った。
「いや、俺が届けてこよう。彼女とは同じ学校なんだ。追いつけなくても責任を持って渡しておく」
「そうですか? それではお願いいたします」
店員はいいなの名前もわからないので、修に任せることにした。
修は店を出て下りのエスカレーターのあるほうに向かう。このフロアなら向かう方向はそちらしかないだろう。
「修? こんにちは」
「ブリジットか。今日はよく人に会う……すまない、大田原がここを通らなかったか?」
「え、と。ベリーショートの子よね。さっき、エスカレーター下って行ったわよ」
「わかった」
再びいいなを追いかけようとする修に、ブリジットが早口で話しかける。
「後で暇だったらお茶しましょ。私たち、しばらく輝夜にいるから」
「嬉しいお誘いだな。そうさせてもらう」
運転手に、後で連絡をしなければ。いいなが見つからなかったら、荷物を自宅まで届けさせよう。
そう考えながら修はいいなを探して寝子島ティアラの出口に向かった。
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担当ゲームマスター
相馬 円
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月28日
参加申し込みの期限
2013年10月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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