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装飾譚:和装専門店「輝夜」
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ブリジットたちは輝夜の店内に到着すると、それぞれが目当てのコーナーに向かって行った。6人のため、適当にばらけて品物を見ている。
円はひびきと下駄のコーナーに向かった。指摘されたスニーカーを買い替えるつもりなのだろう。
「これかわいい。こっぽりっていうんだっけ?」
円が気に入ったのは厚底の下駄で、つまさきにいくほど、上側に下駄が薄くなっていくタイプのものだ。こっぽり下駄、ぽっくり、おこぼなど地域によって呼び方は異なる。
「なつかしいな。確か、あたしが七五三の時にもはいた記憶が……」
そう口にして、ひびきがしまったという顔をする。ぽっくりを試着した円を見ての感想だったのだ。
「あれ。こっぽりって、もしかして七五三の時だけはくもの?」
「え、えっと……」
口ごもるひびき。そこにブリジットが助けを出した。彼女は習い事で日舞をたしなんでいたため、和服の着こなしにはくわしいようだ。
「その下駄は元々、日本の町方の女の子の履物らしいわ。最近では結婚式や成人式でも使われるらしいから……まあ、お祝い事ならアリなんじゃない?」
「そうなんだ。じゃあ、普段はくものじゃないんだね」
少し残念そうな円。あはは、と笑いながらブリジットが円をてまねきした。
「これからの季節ならその下駄もいいと思うわよ。あまり見かけないけど、駄目ってことはないわね」
一応、ブリジットは下駄のコーナーで円に合いそうなを見繕ってやった。一般的に男性が履くことが多い雪駄や、浴衣と馴染みの悪い草履を避けてやったのだろう。
「……見てたらあたしのほうが欲しくなってきた。この下駄かおうかな。着物の色とも合いそうだし」
ひびきが惹かれたのは、帯と同じ色の桃色の鼻緒の下駄である。浴衣向けの涼しげなデザインだ。
吟味した結果、円はこっぽり下駄の他に白足袋と漆の黒扇子を購入した。他にも買うつもりだがとりあえず身に着ける。
「おおっ。なんか、背が伸びたみたい!」
からころと音を立てながらご機嫌になる円だった。
一方、海は冬華、刀たちと一緒に店の中を回っていた。
始めに紺色の生地に桜のワンポイントが入った甚平に、白い足袋に青い鼻緒のこっぽり下駄を選ぶ。後は着物も欲しかった。
「小山内は青系の着物がいいんじゃないか?」
「そうですね。あと、海さんなら、かわいらしい雰囲気が似合いそうです。これはどうでしょう」
刀と冬華が選んでくれた着物は、白地に青の波模様だ。その着物に青地に大きな一輪の白い花が刺繍された名古屋帯だ。
『どう?』
店員に着付けを手伝ってもらい試着室から出てきた海に、刀と冬華はにこりと微笑んだ。
「いいんじゃないか」
「海さん、お似合いですよ」
そっか。と、海は鏡に自分をうつす。鏡にうつった帯を確かめ、袖が長すぎないかも確かめる。
『これにする』
海が着たまま帰りたいと筆談で店員に頼む。着てきた服は店の袋に入れてもらった。
「あら。海、いいの買ったわね。私も選んでくるわ。まどかたちなら髪飾りを見てるから」
「俺は……八神に連絡してみる。すぐに戻るよ」
『わかった』
ブリジットは試着室に行き、刀は一時的に店を出た。海は冬華と一緒に円たちの元へ向かう。
「あ、これ見てみなよ。部長。猫のかんざしだってさ」
「あっ。これいいなー。ボク、これ欲しい。どうやってつけるのか教えて!」
海たちが行った先では、円がかんざしと格闘をしていた。
「よかったら、私がやりましょうか。円さんは髪が短いので、編んでからさしたほうがいいですね」
冬華は店員にピンを借りると、円の髪を編んでとめ、その上から猫のかんざしをさした。
へー。と、海が感心する。このやりかたなら自分でもかんざしが楽しめそうだ。冬華が言うには、他にもいろいろな楽しみ方があるらしい。
「ありがとう、冬華ちゃん! ボク、これも買ってこー♪」
「あたしはこれにしようかな」
「では、私はこれと……あと、扇子も」
ひびきは手毬の飾りがついたかんざしを選んだ。冬華は藤色のトンボ玉のかんざしと、若草色の扇子を選んだ。
海も買おうか悩んだが、甚平も買ったので予算が厳しい。今回は見送ることにした。
「私も混ぜなさいよ~」
後ろから笑いを含んだ声がする。着替え終えたブリジットが立っていた。
「ブリジットさん、素敵な着こなしですね」
「ありがと、冬華!」
ブリジットは涼やかな海をイメージし、貝合わせの柄を選んだ。履物と扇子は決まっており、あとは巾着が欲しいようだ。
お互いに何が似合うかを見繕い合っていると、修を連れた刀が返ってくる。
「遅くなってすまない……と言おうと思っていたが、まだ買い物中のようだな」
「え? あ! もう、こんな時間なのね。お会計済ませてくるわ」
修が声をかけると、女性陣が会計をすませに行く。修もいいなに品を渡せたことを報告に行った。一番早くに終わった海が店の外に出てくると、刀がさりげなく紙袋を渡した。
……?
不思議そうに紙袋を受け取る海に、刀が開けてみて、と袋を示す。中から菫色のかんざしが出てきた。
「普段から色々と世話になってるから、よかったら使ってくれ」
かんざしをしばらく眺めて、海がこくりと頷く。今すぐ使おうかと思って、やっぱりやめておいた。家に帰ったら、上手につけられるよう練習しようと決めた。
そして夕方――。
高梨 煉
が店員に着付けを手伝ってもらいながら着物を試着していた。ティアラ内をぶらぶらしていた時に輝夜の着物を目にして、そういえば祖父のお下がりの浴衣以外は来たことが無い……と思ったのだ。
「お客様、苦しくないですか?」
「いえ。ちょうどいいです。ありがとうございます」
煉は店員にすすめられ、灰色地の単衣に辛子色の帯を締めた。夏の和服と言えば浴衣と思っていたが、梅雨から秋にかけては夏用の着物もあると教えてもらう。
安くはないが、高校生でも買える価格だったためどうしたものかと悩んでしまう。この服装で散歩でもしたら、きっと楽しいのだろうが……。
「すみません、少し悩んでもいいですか?」
「勿論でございます。よろしかったら、店内をお歩きになって着心地をお確かめ下さい」
雪駄と足袋を借り、煉は店内を見回ることにした。
同時刻。かんざしを買いに、
花厳 望春
が髪飾りのコーナーにやってきた。彼はヘアピンを集めるのが趣味である。
「男ひとりでかんざし買いにいくなんて、変かな……」
先ほど、店員に女性へのプレゼントですか? と聞かれたらしい。男性用のかんざしもあるのだが、望春は髪が短いためつけるのは難しそうだった。
まあ、買うかどうかはさておいて、かんざしは眺めるだけでも楽しいものだった。やはり女性向けの方が断然かわいらしい。蝶モチーフのかんざしを眺めていると、購買欲求がむくむくわいた。
「あ、申し訳ありません。もしや押し花教室に来ていた人では?」
「え? あ、はい。シマリス書店のこと?」
「こんにちは、
薄野 五月
です。私も参加したんですよー。お見かけした気がしたので、つい声をかけてしまいました」
五月は実家が飲食店を営んでいることもあり、人見知りが無いようだ。
「そっか。声かけてくれてありがと。薄野さんも、かんざし見に来たの?」
「はい。そのつもりだったんですが……」
言葉を切って五月が望春をじっと見る。正確に言うと、彼のヘアピンをじっと見た。
「な、何?」
「いえ。実はお友達へのプレゼントを買いに来たんです。浴衣に合う和物がおそろいで欲しいなーって。もしや、望春さんもですか?」
五月はヘアピンを見て、望春も髪飾りを買いに来たのだと推理した。望春は五月に素直に頷く。
「うん。今日はかんざしを見に来たんだ。でも、髪が短いからやっぱり無理かなーって」
「そうです? 望春さん、前髪長めだからアップにしたらええ具合になると思いますよー。あとは編み込みもー」
こんな風に、という具合に五月が見本を見せる。五月と望春は髪の長さが似ていた。五月ができるなら、望春にもできるだろう。
「前髪……そっか、そういう手もあるのか」
「長いかんざしは無理ですけどねー」
「参考になったよ。ありがとう!」
望春は礼を言うと、女性物の短いかんざしで自分が使えそうなものを探した。
「迷うなー。薄野さん、決まった?」
「私はこれにしようかと」
そう言って、五月は桜の装飾がついたかんざし見せた。ゆらゆらと揺れる飾りがついており、浴衣とあわせたらさぞ可愛らしいことだろう。
「いいね、似合ってる」
「どうもです。お友達の赤い髪にも似合いそうですー」
友達には白、自分にはピンクを選んだ。白い方だけ、あとでラッピングしてもらう予定だ。
「桜かー。俺は蝶の気分なんだけど……うーん」
「いっそ、お店の人に聞いてみるのもええかもですねー」
もしかしたら、店に出ていないかんざしがまだあるかもしれないし……。
そう思った五月は、店内で目が合った和服姿の煉に声をかける。
「すみません。桜のかんざしって、ここに出ている以外にもありますか?」
俺? と、煉が自分を指さす。
「悪いな。俺、店の人じゃねえんだ。店のお姉さん呼んでこようか?」
「あっ。だ、大丈夫です」
煉の誘いを望春が断る。実は先ほどの女性店員は自分の姉に少し似ていたのだ。なんとなく落ち着かないので遠慮した。
「そっか? かんざしって、眼鏡の子が?」
「いや。俺なんですけど」
「ああ。じゃ、これなんかいいんじゃないか」
煉が腕を伸ばし、奥にあった透かし細工の蝶のかんざしを取り出す。U字のかんざしだ。短い髪でも比較的さしやすそうに見える。
「こんなのあったんだ。見逃してた……!」
「それなら男がしてても割とオッケーじゃねえかな。俺はアリだと思う」
「ええですね。涼しそうですし」
望春は透かし細工のかんざしを買うことに決めた。五月と共に会計に行こうとして、ふと立ち止まる。煉に向き直った。
「あの。男がかんざし買うって変って思いませんでした。その、俺は女装とかじゃなくて、単純にかわいいから好きなんですけど」
望春の質問に、煉が少し考えんで答える。
「やー。別に、いいんじゃねぇの。うちも父親が専業主夫だし。オットの方の主夫な」
「そうですか……。変な質問してすみません。ありがとうございました」
「おう。気ぃつけて帰れよ」
そうしてその日は3人別れて帰ったが……みんな同じ寝子高生である。すぐに再会するだろう。正体不明の男性が意外と身近なところにいると知った時、五月と望春がどう思うかが楽しみである。
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担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月28日
参加申し込みの期限
2013年10月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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