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Valentine Girl
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意識するなといったところで、なかなかどうして難しい。
鴻上 彰尋
16歳、頭のなかの日めくりカレンダーをめくればまもなく、14という数字があらわれること、これを意識しないでいるのは難しい。
2月14日がなんの日かなんて、あらためて言うのも気恥ずかしいだろう。
けれどそれでも言葉は、メレンゲの泡みたいにぷちぷちと浮かんでくる。
バレンタインデー。
きっかけは
野々 ののこ
からのショートメッセージだった。
『あおいちゃんが一緒にケーキを作ろうって言ってるよ』
今度の休みに、ということだ。
チョコレートケーキという話、桜花寮の台所を使わせてもらえるらしい。
この時期にチョコケーキを作るってことは……バレンタインなのかな?
もしかしたら――なんて期待もしてしまう。
でもぬか喜びになる可能性も高い。
バレンタインにしても、実家の弟さん妹さんに贈るという話かもしれないし。
きっとそれだな。
先回りして結論を出しておく。
誰に渡すのだとしても、おいしく作れるように手伝わないとね。
ほんわかと思った。
彰尋もチョコケーキは大好きだ。経験豊富とまでは言わないが、作るほうもやったことはある。百人力とはいわずとも、半人力くらいは役立つと考えたい。
考えながら歩いていたらとうに、目指す場所に到着していた。
シーサイドタウンのショッピングモール、噴水前の広場だ。
まず買い出しからはじめたいという話だった。モール内には大きなスーパーはもちろん製菓材料の専門店もあるから、準備を整えるのに困ることはないだろう。
「彰尋くん!」
噴水のほとり、
七夜 あおい
が手を振っている。
黒のタイツとショート丈のボトムス、大きめサイズの白いニットがかわいい。靴は普段履きのスニーカーだけど、それが活発な印象で彼女らしかった。
「待った?」
「ううん。いまきたとこ」
あおいの手にはデニム地のトートバッグがあった。
「じゃあ行こっか」
あおいが歩き出そうとするので、反射的に彰尋は言う。
「待って、野々さんは?」
「ののこちゃん?」
今日はこないけど? と、きょとんとした顔であおいはこたえた。
「怪獣映画観に行くんだって。配信のだったかな……。牛丼食べて帰るとか言ってたからたぶん晩まで戻らないよ」
「ああ、そう……だったんだ」
平静をよそおってはいたものの、どこまで成功したかはわからない。
つまり今日は、ふたりきりでケーキ作りをするということだ。
がっかりしているんじゃない。その逆だ。
でもあまりに突然すぎて、うわどうしよう、というドキドキがあふれそうになる。
誘いのメッセージはののこからだった。当日の予定についてなんどかメッセージを交わしたけれど、そういえばののこの文面の主語はすべて『あおいちゃん』だった。
つまり野々さんがセッティングしてくれたんだな、この日を。
今度ワッフルでもおごろう、と彰尋はひそかに決めておく。
「ごめんごめん、俺が勝手に勘違いしてたのかも」
「なんか全部ののこちゃんが段取りしてくれたんで……私こそ、直接連絡してなくてごめんね」
そういうことなんだけど、とあおいは頬を軽く染めた。
「来てくれてありがとう。今日はよろしくね」
「こちらこそよろしく。誘ってくれてありがとう」
言葉を返す自分も、きっと紅潮していると彰尋は思う。
カートをカラカラと押す。材料を吟味してカゴに入れていく。
「あ、砂糖切れそうなんだった。取ってくるから待ってて」
軽やかに駆けていくあおいを見送り、振り返って彰尋は陳列棚を見上げる。
バレンタインデー特設コーナー。
褐色に桃色、緋色で統一された大きな売り場だ。風船まで浮かんでおり遠くからでも目立つ。
売り場にいる客はほとんど女性だ。もちろん男性客もいるが。男性客というのはまず例外なくカップルの片方だったりするのだ。
初々しい付き合いたて風の少年少女も子連れの夫婦も、仲睦まじげな熟年の組み合わせも、みんな。
カップル。
あおいさんと俺もそう見えるのかな――。
「お待たせ」
いつの間にかあおいが戻ってきていたので、大急ぎで彰尋はその考えを吹き消した。
店を出て、エコバッグを提げて歩いた。
「調理器具はそろってるって話だったけど、ゴムべらとか」
「ちょっと前に一式で買ったから。ハンドミキサーは友達が譲ってくれたし」
「本格的にお菓子作りでもはじめるの?」
「ううん、今日のためだよ」
今日のため。
つまり俺とケーキ作りするため、だよな。
誇らしさで胸が詰まった。
けれどそれ以上に彰尋を喜ばせたのはつづくあおいの発言だ。
「上手にできたら、これからもときどきやってみたいな、お菓子作り」
「大丈夫、きっとできるよ」
力を込めて彰尋は言った。
あおいが料理に苦手意識を持っていることは知っている。かつて彼女は料理下手の自覚がなく、かなり怖い仕上がりのものを手がけていたようだ。でも批判されたりしてだんだん気持ちが萎え、そればかりコンプレックスになってしまったと聞く。
そんなあおいから前向きな言葉が出たのだ。お祝いしたいくらいじゃないか。
「トッピングどうしようかな」
「本格的だね。イチゴやベリー系なんて定番かな、俺も好きなんだ」
「うん、それに決まり!」
空はよく晴れていて、ためにか足取りは軽かった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年09月17日
参加申し込みの期限
2020年09月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年09月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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