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Valentine Girl
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ここで板チョコがもう一枚登場。
「こちらはビター味にしてみたよ」
黒い包みの板チョコを、あおいは耐熱容器に割り入れる。最初に湯せんで使ったチョコのあまりも足しておいた。
「彰尋くん、牛乳計ってもらっていい?」
「そう言われると思ってもう用意しといたよ」
「おおっ、さすが優秀な助手っ」
「先生が立派だからですよ」
なんてふざけて肘でつつき合ったりする。
牛乳とチョコを加熱して溶かし、生クリームを加えて泡立て器で混ぜる。
「八分立てっていうの? この加減が微妙なんだよね」
「泡立て器ですくってみて、ツノがソフトクリームの頭みたいにちょんと下を向くくらいがいいらしいね」
「な……なるほど」
「ツノが倒れないと九分立て、少々やりすぎということになるかな」
「怖いなあ、最後彰尋くんやってもらっていい?」
できあがったチョコクリームは、彰尋の発案でスポンジに塗る用とトッピング用にわけた。
「こうやってクッキングシートに絞り袋に入れる……と、これでハートや花とか少し難しいけど文字なんかも作れるよ」
そうこうしているあいだにケーキが焼き上がった。
「緊張の瞬間だよ」
あおいがミトンをはめた手で型を取りだした。
「わあ、彰尋くん見て!」
ふんわりしたスポンジケーキが姿を見せたのである。竹串を刺して調べたところ焼け具合もじゅうぶんだった。
ミトンをつけたままあおいは両手を挙げる。
彰尋も応じ、ふたりはハイタッチした。
ケーキが冷めるまで少し休憩し、クッキングシートをはがして横に三等分する。ホールサイズで大きいこともあり、この作業は彰尋が担当した。
表面にクリームを塗り終えると、トッピングを開始した。
「デコレーション細工、うまくできないよ……」
「凝ったことはしなくても大丈夫だよ。俺も手伝うから」
あおいの手つきは不慣れだが、それなりの見栄えにはなっていた。
イチゴとベリーをならべる彰尋にあおいは言う。
「真ん中は空けておいてね」
「これくらいスペース取っておけばいい?」
「うん、ありがとう」
一通り彰尋が飾り付けを終えると、冷蔵庫からあおいはなにかを取り出した。
「これも作りたかったけど、さすがに私には難易度が高すぎだから」
なので買っておいたの、とはにかみながら、皿に載ったカラフルな砂糖菓子を披露したのである。
飾りのハートがいくつか、それに人形。ケーキを飾るメレンゲドールと呼ばれるものだ。
人形は三頭身のかわいらしい少年、さらに小さな女の子と男の子がひとつずつだった。
あおいはケーキの上にハートをちりばめ、中央に少年と子どもたちを配置する。
「はい完成っ!」
彰尋はすぐに気がついた。
「この人形たちって、もしかして」
「そう、彰尋くんと妹さん、弟さんだよ。本当なら私ひとりで作りたかったけど、大きいケーキ作るのはじめてで……だから手伝ってもらったんだ。あげる人に作るの手伝ってもらうのってちょっと変だけどね」
えへへと照れ笑いしてあおいは皿ごとケーキを、両手で捧げるように持つ。
「もらってくれる? 彰尋くん、ハッピーバレンタイン!」
けっして完璧なケーキではない。とりわけあおいがデコレートした部分はいささか不格好だった。それでもチョコレートたっぷりでとてもおいしそうなケーキに仕上がったのである。
高波のように感情が押し寄せてきて、しばし彰尋は口がきけなかった。
震える手でケーキを受け取る。
「あ……ありがとう……」
なんとか言葉を絞り出した。
「彰尋くんにはいつもお世話になってるから、ちょっとした気持ち」
ちょっとした、とあおいは言うけれど謙遜だろう。料理に対し超のつくほど苦手意識がある彼女が果敢に挑戦したのだから。
しかもその気持ちを、贈られる相手が自分だったなんて。
だったらいいなと思っていたけど、まさか現実になるなんて。
「だからホールケーキだったんだ……妹弟のことを考えてくれたのもすごく嬉しい」
目が潤んできてとっさに、何度もまばたきして彰尋はごまかした。
「みんなで食べてね」
「せっかく上手にできたケーキだから、作ってくれたあおいさんにも食べてほしい。だから、一緒にどうかな……?」
「いいの? でもそう言ってもらえると、私もちょっと食べてみたいな」
彰尋は思った。
こんなに嬉しいことはない。これ以上はないかもしれない。
けれどそれは間違いだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年09月17日
参加申し込みの期限
2020年09月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年09月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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