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『somnium』に揺れるキーホルダー。
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改めて配られたポリマークレイを見つめて、うーん、と
恵御納 夏朝
は考え込んだ。
(やっぱり金と銀はなさそうかぁ……残念)
それなら、と夏朝は配られたポリマークレイの中から2つずつ色を選んで混ぜ合わせた。片方は赤と黄色を混ぜて橙色に、もう片方は青と黒を混ぜて藍色に。
しっかり混ぜて色が均一になった所で、2つのポリマークレイを別々に、同じ厚さになるようにのし棒で伸ばす。それから同じ猫のクッキー型で型抜きし、片方をひっくり返せば、左右対称の猫の出来上がりだ。
うんうん、と出来栄えに満足に頷いて、ふと斜め向こうを見れば
仙藤 紫
は、指先でポリマークレイの花びらを作っているところだった。赤や黄色、緑、青、他にも混ぜ合わせて作った様々な色のポリマークレイで作る花びらは、色とりどりで華やかだ。
紫が作ろうとしているのは、花をモチーフにしたキーホルダーである。幾つかの花びらを1つにまとめれば、鮮やかな花の出来上がりだ。そうして作った幾つもの花をまとめ上げたら、花束風になるんじゃなかろうか。
そんな風に考えながら、まずは出来上がった1つの花を掌に載せて、矯めつ眇めつ出来栄えを確かめる。と、そこで夏朝の視線に気付いて、「どう? 悪くないでしょ」と手の中の花を見せてみたら、こくこくと頷きが返って来たのでほっとした。
それから夏朝の手元を見た紫は、そこに居る左右対称になった2匹の猫を見て「可愛いじゃない」とにっこりする。もっとよく見よう、と席を立って夏朝の傍まで行き、テーブルの上に並ぶ猫たちをじっくり見つめた。
そうして、おや、と首を傾げる。
「これ、穴はどこに開けるの?」
「穴をあける個所……考えてなかった……!」
紫の言葉に夏朝は目を見開いた。キーホルダーの金具をつける穴が要ると、作り方にも書いてあるし、伊都子さんも説明してたのに……!
改めて猫を見てみたものの、お耳も尻尾も穴を開けるには微妙だ。既に完成されてしまっているこの子達に、穴を開けてはバランスも悪くなってしまうし、何より可哀想だし。
うーん、と考え込んでしまった夏朝の隣では
水上 桜
が、ルーズリーフに書き出したイメージ画を元に、ポリマークレイをこねていた。ルーズリーフには幾つもの、星や月をモチーフにしたキーホルダーの図案が描かれていて、最終的に採用したものにだけ丸が付けられている。
配られたポリマークレイを、まずはよく捏ねて扱い易く、柔らかく。それから、テーブルの上に延ばしていって、厚さをしっかりと目と指先で確かめて――
その様子を、いつの間にか近くに来ていた伊都子さんがにこにこと見つめていた。気付いて手を止めた桜に、お邪魔しちゃったかしら、と心配そうな顔になったのに、ふる、と首を振る。
良かった、と伊都子さんがにっこりした。それからまた桜の手元を見ながら、慣れてらっしゃるのね、と優しく紡ぐ。
「良く作るの?」
「小学校の頃からアクセサリー類を作るのが趣味なんです」
「まあ。じゃあ、色々と作ってらっしゃるのね」
そうして尋ねられたのにそう返事をしたら、伊都子さんは嬉しそうな笑顔になった。それから、よく作るアクセサリーや好きな素材、テーマなんかの話をしている桜たちの話が、聞こえた
八神 修
が「すごいな」と素直な感嘆を漏らす。
作る事や育てる事、そしてそれを行う人に常に敬意を持ってる修である。後輩たる桜の事も、だから1人のクリエイターとして、心からの尊敬の念を覚えたのだ。
その呟きを聞いた桜が、少し照れた様子で「ありがとうございます」と小さく頭を下げた。それから修の手元を見て、す、と作り手の眼差しで目を細める。
「先輩のは――箸置き、ですか?」
「お、正解。素材の入門に、まずは細かい細工が要らないものを、と思ってね」
見事桜に言い当てられて、さすがだな、と称賛しながら修は、手元にある作りかけの箸置き(予定)を桜達に見せた。裏面に滑り止めとなる凸凹がつくよう、細かい凸凹のある敷物の上で伸ばしたものをナイフで切り、ゆる丸い流滴形に整形したそれは、言葉通りの試作品だ。
修の手元には、ポリマークレイと道具の扱いを確かめるため、同じものを幾つも作ってある。後はこれらの中央を窪ませたら完成だ。
どうだろうと意見を求めたら、素敵ね、と伊都子さんがにっこり太鼓判を押してくれた。桜も「良い出来だと思います」と頷く。
2人のクリエイターが良いというなら、良いのだろう。それなら、と修は次の制作に取り掛かることにした。
(これが本命なんだ)
今日の教室で、一番作りたいと思っていたもの。だからこそ、ポリマークレイの扱いに自信が出てきたら作ろうと、制作を大切にとっておいたもの。
新たに非透明の白と黒のポリマークレイを手に取って、それぞれの色が混ざってしまわないようゆるく混ぜた。そうしたら今度はそれを、厚めに伸ばす。
そんな修の隣でキーホルダー作りに勤しむ
衛藤 まりえ
の前にあるのは、制作タイムに入ってまず取り掛かったデザイン画。スマホで検索した花の画像を元にして、イメージしたデザインをメモ帳に描いたものだ。
その隣には元となった花の画像を表示したスマホも、いつでもすぐ参照できるように並べておいてある。その写真を見ながら、青と白を混ぜて作った水色の粘土で、ブルースターの花を作っている所。
くる、とテーブルを回って傍にやってきた伊都子さんが、可愛いお花ね、と微笑んだ。
「これは何のお花?」
「ブルースターです。ちょっと、花びらの質感が難しいんですけどね」
手の中の作りかけの花びらと、スマホの写真を交互に見せながら、まりえは小さく肩を竦めた。母譲りで手先は器用なまりえだけれど、初めての素材という事もあり、少し表現に苦労している。
それをじっと見つめた伊都子さんが、そうねぇ、と頬に手を当てて微笑んだ。
「少しデフォルメ気味に作った方が、案外、イメージに近づくかもしれないわ」
「んー……じゃあこんな感じ……ですか?」
「あら、良いわね! きっと、ますます可愛いお花になるわよ」
そんな風に伊都子さんと楽しく話しながら、指先と道具を使って丁寧に花びらの形を整え、ピンセットで五枚の花びらをくっつけたらブルースターの完成だ。それをちょこんとテーブルにおいて、次は白の粘土でスズランとブルーベーリーの花を成形していく。
叶えば孫娘さんともお話したいな、と思ったけれど、伊都子さんが教室の間はフロアのお手伝いらしい。教室が始まる前、「ちゃんと出来るからね! おばあちゃんは先生頑張ってね!」と宣言して行ったのも、いつもの光景なのだとか。
その光景を思い出し、ふふ、と微笑みながらまりえは、白い花びらを作っていく。その手際は、同じく花を作った紫から見ても、なかなかのものだ。
でもこれも悪くないわよね、と紫は自分の前にある小さな花束を見下ろす。初めて作ったにしては、結構いい感じにできたと思う。
デザインも色合いも、なるべく可憐になるようにした。とはいえ、焼き上がったらどんな風になるのか、ちょっと戦々恐々だったりするのだけれど。
(陶器なんかでも、焼き上がったら色合いが変わるらしいしね)
こればかりは出来上がってみない事には分からない事だろう。良い感じになってくれると良いけど、と思う。
そう祈っているのは、修も同じだ。とくに、彼にとってはこの2つ目の作品――猫の顔の髪留めの方が大本命なのだから、上手く出来て欲しいという願いも一入だ。
猫の顔の抜き型で抜いたポリマークレイは、模様が丁度猫っぽい場所を狙ったので、自然な風合いの模様に出来上がっていると思う。抜き型自体も耳が短くて普段使いしても端が欠け難い形を選んだから、あとは焼き上がりを祈るのみ。
どうかうまく出来上がりますようにと、4つ並んだ愛らしい猫の顔を見つめた。そうしてどうか願わくは、これを贈る人に気に入って貰えますように。
その向こうについ想い描いてしまった面影に、知らず頬を緩めた修の横で、夏朝はせっせとポリマークレイで、揃いの白いリボンを作っていた。それを猫の首周りに装着して、後ろで可愛く蝶結び。
猫さん自身には穴を開けられないから、こうやって、リボンの蝶結びの部分に穴をあける事にしたのだ。これなら、穴が開いてもおかしくはない。
どうかな、と少し立ち上がって目を離して出来栄えを確かめたが、悪くない、と思う。回ってきた伊都子さんも、リボンをまいた猫を見て――ちなみに伊都子さんは、教室スペースをのんびり歩いて回りながら、皆の制作の様子を見てくれている――可愛らしいこと、と喜んでくれた。
ならこれで行こう、と夏朝は座り直し、ヘラを手に取って模様をつけ始めた。橙色の猫には黄色い太陽の模様、藍色の猫には黄色い三日月の模様、それからそれぞれに黄色や白の、星の模様もいくつか入れる――太陽と月と星空のイメージだ。
あとは猫さん達に可愛いお目目やお鼻やお口、おひげや肉球も付けてみたら、ますます可愛らしい双子の猫さんが出来上がった。うん、と満足に微笑んで、その出来栄えを確かめる夏朝の耳に、伊都子さんの声が響いた。
「そろそろ皆さん出来たかしら?」
「あ、お手伝いします」
伊都子さんが天板を用意し始めたのに気付いて、桜はさっと立ち上がってそう申し出た。勿論、彼女の制作していた宙のデザインのキーホルダーも、完成して後は焼かれるのを待つのみだ。
ありがとう、と微笑んだ伊都子さんの指示に従って、桜が天板を並べ、焼成用のシートを敷いて行く。それを視界の端で見ながら、まりえはラストスパートをかけて、何とか3つの花を2つずつ作り終えた。
勿論、それぞれの花に金具を通す穴もちゃんと開けてある。用意された天板の上に、ころん、と小さな花達を丁寧に並べたら、全員分が揃ったのを確かめた伊都子さんが、天板を手に教室スペースを出て行った。
そこまで来てようやくまりえは、ん~~、と片腕を伸ばして大きく伸びをする。あまりの楽しさに、夜勤明けである事も忘れて作業していたのだ――仮眠は取ったと言っても、看護師の激務は数時間で癒されるものではない。
でも、
(楽しくて、何だか疲れも取れたかも?)
そんな風に考えて、まりえは小さくふふっと笑ったのだった。
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担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年08月12日
参加申し込みの期限
2020年08月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年08月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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