そのお店『somnium(ソムニウム)』は、シーサイドタウン駅から少し離れた、ちょっと裏路地のような、けれどもどこか洒落た雰囲気を持つ通りの一角にある。
取り扱っているのは色んな雑貨や、アクセサリー。それから店主夫婦が毎日心を込めて焼いている、焼き菓子やケーキの類。
雑貨類は店主夫婦が気に入ったものだけを取り寄せたり、時には手作りをして売っているとかで、素朴だけれども優しい雰囲気のものが多い。それはともすれば、売り物ではなくそれ自体が店を彩る装飾にも感じられる。
ガラスケースに並んだケーキや焼き菓子も、それは同じ印象で。並んでいる種類は多くないけれども、1つ1つ丁寧に作られたお菓子はとても優しげな趣きで、お店の雰囲気にしっくりと馴染んでいる。
さて、そんな『somnium』の店内の一角は、今日は籐のついたてで一部が区切られていた。店主夫人、
木原 伊都子さんが先生になってお客様に小物作りを教える、月に一度の手作り小物教室が行われているのだ。
一昨年の秋から始めた手作り小物教室は、幸い毎月誰かしらが顔を出してくれる。ふらりと興味を持って参加してくれる人も、すでに何度か参加してくれている人も居て。
今日のテーマは、ポリマークレイで作るキーホルダー。色とりどりのポリマークレイに型抜き用のクッキー型、小さなのし棒とヘラも用意されていて、良く知らなければお菓子教室にも見える。
どんなものを作ろうと目を輝かせている参加者に、ポリマークレイと道具一式を配りながら伊都子さんが、にっこり笑ってこう言った。
「今日はポリマークレイ、オーブンで焼いたらプラスチックみたいに固くなるのだけれど、その粘土でキーホルダーを作ります。もちろん、いつものように他の物も作って下さって構わないのよ」
伊都子さんの手作り小物教室は、毎回テーマは決まっているけれど、それ以外の小物を作ってもちっとも問題がない。とにかく小物を作るのが大好きで、小物作りをみんなが楽しんでくれるのが嬉しいのだ。
そんな奥さんの楽しそうな笑顔に目を細め、ご主人の
木原 高明さんがテーブルの上に焼きたてのカップケーキを置いていく。手作り小物教室の参加者には無償で供されるこれらのお菓子や飲み物も、教室の楽しみなのだとか。
「楽しんで行って下さいね」と言い置いてお店の方へと戻って行った高明さんを見送って、伊都子さんはお客様――教室の生徒へと向き直った。そうしてまたにっこり笑う。
「じゃあ、まずは抜型を選びましょうか。もちろん、お店でお菓子を作るのに使っているクッキー型じゃあありませんから、安心なさって。何かわからない事があったら、なんでも聞いて頂戴ね」
いつもお世話になっております、蓮華・水無月と申します。
現実世界では激しい夏の暑さにぐったりしがちな今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は『somnium』というカフェ兼ケーキ屋さん兼雑貨屋さんで行われる、手作り小物教室に参加しませんか、なシナリオでお邪魔致します。
ポリマークレイ、シナリオ内で伊都子さんもご説明しました通り、通常の粘土のように成型できて、オーブンで焼けばプラスチックのように固くなる粘土が、今回のテーマです。
手順は以下の通り。
1、お好きな色のポリマークレイをのし棒で適当な厚さに延ばす。
(赤、青、緑、黄、白、黒、紫、茶 が配布されています。色を混ぜてもOK!)
2、クッキー型で型抜きし、キーホルダー金具をつける箇所に穴をあける。
(星、月、飛行機、車、寝子、犬、etc...)
3、ヘラで好きな模様(文字なども良いですね!)を描く。
4、オーブンで焼く。
※お店のオーブンで伊都子さんが焼いてくれますので、特に何かする事はありません。
5、焼き上がったら冷めるのを待ち、キーホルダー金具を取り付ける。
もちろん、伊都子さんが言っている通りご自身のお好きなモノをご自由に作られても構いません。
他にご入用な道具やパーツがございましたら、お手数ですがご自身でご用意くださいませ。
なお、教室に参加されず、教室の様子を眺めながらカフェスペースでのんびりする、雑貨を見て行く、などのご参加でも全く問題ありません。
『somnium』のケーキや焼き菓子は、カフェスペースで食べていくことも、そのままお持ち帰りすることも可能です。
カフェスペースをご利用の場合は、飲み物もセットで頼んだり、もしくは飲み物だけのご注文でも問題ありません。
ケーキや焼き菓子、飲み物のメニューは、一般的なカフェにあるものはたいていあるとお考え下さい。
一般的ではない場合でも、店主夫妻にご相談いただければお出し出来る場合もあります。
その辺りはどうぞお気軽にお声がけください。
過去の『somnium』シナリオも知りたい、という方はこちらをご覧ください。
もちろん、ご覧にならなくても問題なくお楽しみ頂けます。
『somnium』へようこそ!
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Good Day!!~『somnium』~
冬と、蜜柑と、『somnium』。
『somnium』の店主夫婦は、ご主人が定年を迎えた後に夫婦揃って寝子島に移り住み、趣味を一杯に詰め込んだお店を開いたという、木原 高明(きはら・たかあき)さんと木原 伊都子(いつこ)さん。
歳を重ねた今も、海外や国内各地に旅行に赴いては、あちらこちらで仕入れてきた雑貨なんかをお店に並べていたりします。
髪に混じった白いものも目立つお年頃ですが、どこか可愛らしいような、優しい雰囲気が親しみやすい、とご近所では評判だとか。
皆様との関係は、こちらも無理のない範囲で、常連客など、ご自由に設定して頂いて構いません。
それではお気が向かれましたら、どなた様もお気軽に、どうぞよろしくお願い致します(深々と