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ばっひゅ~ん! っと笑おう☆
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【冷たくて、あったかい】
ふう、と静かに息を吹いてみますと。
「わあ……!」
七夜 あおい
の手のひらの上、たちまち形作られるのは薄氷のリンゴです。
彼女の笑顔に、
鴻上 彰尋
も微笑みます。ピンクの風がぴゅうと吹き、やがて青色へと変化しながらふたりのまわりを巡ります。風は氷の粒子をちりばめられて、ちりちりきらきら、輝いておりました。
「すっごく綺麗! ね、彰尋くんもやってみて」
「俺の番だね。よし」
息を吸って、ふう~っ。
ぱきぱき、ぱきん! 冷気を宿した吐息はたちまち、透きとおる氷の飛行機となって大空へと飛び立ちます。
「すごいすごい! 彰尋くんの弟さんや妹さんが見たら、喜びそうだね」
「うん。そうだね」
寝子島で起こる不思議な現象の数々は、時に恐ろしいこともあれば、こうして美しく素敵なものであったりもするのです。
カンのいい寝子島住人たちはすぐにもコツを飲みこんで、ふうと息を吐けばあたりには、薄く形作られた氷のオブジェがぴきぴきぱきんと生まれてゆきました。
氷のにゃんこ。氷のたぬきに氷のくま。巨大な氷のゾウ。動物はもちろん、氷の車もあれば氷の家も建ち並び、ずっと向こうの九夜山の上には氷のお城だって建っています。
「氷の野外美術館、って感じかな」
「見に行ってみようよ、彰尋くん!」
ピンクの風がひゅるりと吹くとちょっぴり肌寒く、ふたりは防寒具を着込んで散歩へ出かけました。
風が吹くと、笑顔がぽこんと生まれます。ピンク色から青色へと変化して、氷をちらちらと瞬かせながら街を吹き抜けていきます。そうすると誰かがふうっと息を吐き、氷のオブジェがまたひとつ、ぴきぴきぴきぴん。
「寒いけど、楽しいね」
ほわ、とあおいが微笑んで、風がひゅうん。
彰尋も思わず笑って、ばひゅうん。
「お。あおいさん、氷のクッキーがあるよ」
「えっ、どれどれ? 食べられるのかなー」
「それはどうだろう……」
この現象を思い切り楽しんでいるらしいお姉さんが、氷のカゴいっぱいに詰まった氷のクッキーをくれました。
揃って、ぱくり。
「あれっ、甘い! 冷たくて美味しい~♪」
「アイスキャンディみたいだな……」
「ふふ、砂糖をまぶしてみたの。おふたりはデート? せっかくだから、思いっきり楽しみましょうね」
デートの部分を否定しとこうかどうしようか、と迷っているうちに、お姉さんはさっさか行ってしまいました。お手製氷クッキーをみんなに配るのに夢中なようです。
次に行こうか? と尋ねると、うん♪ なんとも朗らかな元気顔が返ってきて、ピンクの風もびゅうと吹きました。
日が落ちてくると、氷できらきらいっぱいな街並みに、明かりが灯り始めます。
「さすがにちょっと寒くなってきたね……」
「そうだね、どこかに入ろうか」
そろそろお腹も減ってきたし、どこかお店に入って夕食でもいただこうか、といった意味合いでしたけれど。あおいはピンクの風を吹かせながらに、
「あっ、それなら、こんなのはどう?」
かくしてふたりがやってきたのは、九夜山のふもと。あの大きな氷のお城を頭上にいただく、樹々も少ないひらけた空間です。
まずはあおいが、ふうーっとひと息。ぱきぱきぱきっと氷が形を作り始め、広い地面に床ができました。
続いて彰尋がほうと息を吐きますと、ピンクの風が青に変わり、床の上に壁が現れました。
ふたりでふううっとやれば、ぱきぱきぱき。ぴきぴきぱきん!
「でーきた♪」
「うん。いいセンスだね、あおいさん」
「彰尋くんの仕上げが良かったんだよ」
でででん! 出来上がったのは氷のお城に負けず劣らずゴージャスな、氷の宮殿!
氷の壁には氷のレリーフ。氷のシャンデリアがしゃららんと揺れ、氷の床は磨き上げられた鏡さながらにぴっかぴか。まあふたり用なもので、お城に比べれば大きさはちょこっとコンパクトですけれど、出来には大満足です。
「思ったとおりだ。かまくらみたいに暖かいね」
「うんうん、思ったよりぽっかぽか!」
お腹がきゅるると鳴ったら、晩ごはん。
先ほどのお姉さんのように、手間暇かけた氷料理にチャレンジ! という案もあったものの、さすがに気温も冷え込んできたもので、あったかいものをいただくことにします。
本日のメニューは、キャンプ用の携帯コンロを持ち込んで、レトルトカレー。カット野菜やお惣菜のハンバーグをちょい足しすれば、なかなか豪華なディナーになりました。
氷のダイニングテーブルと氷のチェアで、いただきます!
「はふはふ……んんんっ、美味しい~!」
「屋外とか寒いところとか、こういうシチュエーションで食べる料理って、やけに美味しいんだよね」
「分かるなあ。キャンプのカレーなんて最高だもんね」
ぱくぱく、ぱくり。
話も弾ませながらにカレーを美味しく平らげたら、待ってましたのデザートです。
「実は、こんなのを持ってきたんだ。じゃじゃん」
「これってもしかして……チョコフォンデュ?」
彰尋はこれを秘密にしていたもので、あおいは目をまん丸くして驚きました。
マシュマロやフルーツをフォークに刺して、くつくつ煮えたチョコレートの中へくぐらせます。とろーりチョコを纏わせたら、そうっと口の中へ。
「~~~! あま~い! それにアツアツだね♪」
「寒いから余計に美味しく感じるね」
ディナーを堪能したあとは、氷のバルコニーから寝子島の夜景を眺めて、うっとり。
星が良く見える寝子島では、街並みの灯すちょっとした明かりもきらきらと輝いて見えます。今夜はあちこちに作られた氷のオブジェにも乱反射して、光はいっそうまばゆくふたりの目を楽しませてくれました。
「彰尋くん……」
「うん」
並んでふたり、ゆったりとくつろいで。
「今日はありがとう。楽しかった」
「……俺もだよ」
ピンクの風、ひゅるり。
この夜に見た、ほんのりと頬を赤らめた彼女のはにかみは、彰尋の胸へこの上ない幸せと、色褪せない思い出をもたらしてくれました。
やがて風はひとつの大きな突風となって、ひときわに強く寝子島を吹き抜け、そうして海へと渡っていきました。
風がもたらした笑顔は今しばし、消えることはないようです。
その証に……寝子島の夜に灯る明かりはきらきら、ぴかぴか。強くまぶしく、いつまでも瞬いておりました。
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あとがき
担当マスター:
墨谷幽
ファンレターはマスターページから!
墨谷幽です。『笑おう!』シナリオのリアクションをお届けいたします。
どぉーにもやっぱり、世の中暗いなーと。思ってしまうわけなのですね。ニュースも新聞も、見ていたら気が滅入ってしまいます。
でも寝子島はいつでも明るく元気いっぱい、幸せいっぱいであってほしいな。みんな笑顔でいてほしいな。
そんな風に思って考えたシナリオでありました。
ちょっとユーウツを吹き飛ばすくらい、お楽しみいただけておりましたら幸いです~。
それでは、今回もご参加いただきましてありがとうございました!
また次の機会にもお目にかかれますことを、心よりお待ちしております~。
お疲れさまでした!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年08月08日
参加申し込みの期限
2020年08月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年08月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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