１月の☆ハッピーバースデー｜リアクション

１月の☆ハッピーバースデー

◆ハッピーバースデー☆ディア：マンボウくん
　１月２０日。それはマンボウくんにとってちょっと特別な誕生日。けれどマンボウくんはいつも通りのマイペース。お昼の公園でぽや～っとうたた寝をしながら、日向ぼっこをしている様です。

　そこへマンボウくんを呼ぶ声が。声に気が付いたマンボウくんが、ぴょこっと振り返る。すると、袋を幾つも抱えた曖浜瑠樹がマンボウくんに向かって来る。

「マンボウくん、お誕生日おめでとうー！」
「わぁ、ありがとう〜♪　嬉しいなぁ〜」
　瑠樹に祝ってもらうと、マンボウくんはぴょこぴょこと、ひれや体を動かして嬉しそう。

「これマンボウくんに、誕生日プレゼントだよぉ。クッキー好きかなぁ？」
「わぁい！　ぼくクッキー大好きだよ〜。ありがとう〜！」
　マンボウくんは瑠樹に差し出されたリボン付きの袋を、ひれでせかせかとリボンを解き、中のクッキーを取り出し掲げてみる。あまり表情の変わらないマンボウくんだが、まんまるな瞳には期待や嬉しさがいっぱいに映っていた。

「クッキーおいしいよ〜、ありがと〜曖浜くん〜♪」
　あむあむ、とマンボウくんは次々とクッキーを口の中に入れて食べていく。マンボウくん用に少し柔らかめに作られたクッキー。それをマンボウくんが噛む度にサクサクと小気味の良い音が鳴る。マンボウくんも美味しいのかにっこりとした眼をしている。

「良かったねぇー。それでなぁ、マンボウくんにぴったりと思ってもう一つプレゼント　あるんだぁ」
「えっ、なにかな〜？　わぁ〜！　ふかふかだぁ〜！」
　マンボウくんが瑠樹から手渡された大きな袋の中を漁り、大きなふかふかの毛布を取り出した。その毛布はマンボウくんが着られる様な形になっており、着たまま横になれば、そのままお布団になる優れ物だった。

「寒い冬も乗りこえられるし、気絶してもそのまま寝られる……ってねこったーで見たから、寝子島のお店で買ってきたんだよぉ」
「こんなにぼくに合ったプレゼントを〜……ありがとう〜曖浜くん〜。とってもうれしいよ〜！」
　マンボウくんは嬉しくて、感激で目を潤ませながら、瑠樹にお礼をする。

「オレの分も買ったんだぁ。一緒に着てみたら、ぬくぬくでお揃いであったかいねぇ」
　そう言うと瑠樹は、袋の中から少し小さめな着るお布団を取り出した。瑠樹がそれを着ると、マンボウくんのお目目がギョッとした。瑠樹の着た着るお布団は、サメだったのだ。デフォルメされていて可愛らしいのだが、瑠樹がサメに食べられているように見えて、マンボウくんはきゅう……と気絶してしまった。

「ああっ、マンボウくんが気絶……したけどお布団あるから大丈夫そうだねぇ」
　瑠樹は、気絶して横たわるマンボウくんに近付き、手でマンボウくんのお布団を撫でながら様子を見る。するとマンボウくんの目が、きゅう……とした目から、安らかな目になっていく。

「もしかして……寝ちゃったかなぁ。なら、オレも一緒に寝てみるよぉ！」
　瑠樹はマンボウくんの隣で横になってみる。
　暖かい日向からお布団がいっぱいに日差しを受けて、ぽかぽか、ふかふか。気持ち良さそうに微睡んでいると、それを見逃すはずも無くにゃんこ達が寄ってきて、瑠樹とマンボウくんの間に挟まったり、お布団の上で丸くなったりと、お昼寝パーティーが始まってしまった。

　可愛くて和む風景に瑠樹はくすり。幸せそうに眠るマンボウくんを見て、瑠樹は眼を瞑り思った。

「（マンボウくん、また気絶しないといいねぇ。これからもマンボウくんに、幸せが沢山訪れますようにー！）」
　ハッピーバースデー☆マンボウくん。祝福する様に、暖かい日差しが注ぎ続けた。

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