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寮生の日常 ~猫~
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台所――。
バイトが休みの
如月 庚
は冷蔵庫の中身を思い浮かべ、それらの食材を何に調理しようかイメージトレーニングを繰り返していた。
「とりあえず、卵つかうのは決まりとして……」
先ほど美野梨から受け取った新鮮な食材を手の中で転がしながら呟く。1品は無難に卵焼きにしよう。残りの1品を決めあぐねていた。白米にあいそうなものがいいのだが。
「如月さん、おはよう。今日も料理当番なんだ?」
「園部か。おはよう。ああ、見ての通り……ところでそいつは?」
同じ寮の
園部 流花
の後ろにはウェーブのかかった髪の小柄な少女がいた。庚とは初対面である。
「吾輩は
ン・ガイ
である。……です!」
「また妙なのが増えたみてぇだな」
ぐう、と流花の腹が鳴る。
「お腹すいた……。ご飯、まだかかりそう?」
「先に卵かけご飯でも食うか?」
「それ、とれたて卵でしょ。悪いからいいよ」
流花は元々、朝食を食べようと台所に向かっていた。廊下を歩いていると迷子の
ン・ガイ
に遭遇し、彼女も朝食がまだと言うから台所に連れてきたのだ。話は朝食を食べながらでも聞ける。
「わかった。すぐできるモンにする。皿並べて待ってろ」
「食べていいのであるか? ……ですか?」
「……米はサービスしてやる。100円置いてけよ」
「如月さんはしっかりしてるな」
食事の準備をすると、僕もまだ2か月しかいないんだけどね。と前置きして、流花はガイ(本来の名前は『ン』の方かもしれないが、文章で説明するとなんとも見づらいのでガイと表記する)に猫鳴館の構造やルール、最近の寝子島事情について教えてあげた。
「リーダーは
邪衣 士
さんっていうのは知ってるんだっけ」
「知っているのである。……です。他にも座敷童とかも知っているのである。……です!」
「挨拶はすんでいるみたいだね。毎月、水道光熱費を徴収するから、それだけ気を付けていれば大丈夫のはずだよ」
「ありがとうである。……です。流花はいつもどんな風に過ごしているのである? ……のですか?」
「僕? そうだなぁ。今日みたいに学校もバイトも休みの日は屋根の上にシートをひいてお昼寝したり。寮の裏で野良猫を見てのんびりするかな」
付け加えて、自分のろっこんを使って猫の獣人に変身して夜に猫たちと遊んだりする。初対面のガイに言うのは控えておいた。
変身している間に寮生に会うとだいたいびっくりされる。もれいびとかかれた帽子をかぶってはいるが……。
そこまで考えて流花は大きなあくびをした。
昨日も夜遅くまで猫と遊んで眠いのだ。
「できたぞ。食え、欠食童子ども」
庚がレバニラ炒めと厚焼き卵の皿をトン、と机に並べる。ガイの瞳がきらりと輝いた。室内には美味しそうなにおいが漂い、数分後には奪い合いになるのは必然。さっさと食べないと。
「いただきます……うん、おいしい」
流花の顔がほっこりとほころぶ。
本日の朝食は臭みを抜いた豚レバーと大量のキャベツ。もやし。にらで作った栄養満点のレバニラ炒め。ご飯と一緒に食べるので味は濃い目だ。朝からがっつりである。
「園部。顔色わるいからレバーよく食っとけ」
「庚はママのようである。……です。むしゃむしゃ」
「ぁ゙あ゙?」
庚の背後に般若が見えた。
「そういえば、この寮って穴ぼこだらけらしいね。如月さんはくわしい?」
流花がさりげなく話題を変える。地下帝国の噂は知っているけど、行ったことはないらしい。そもそも普通の寮に雨漏り以上の穴があってはいけないのだが……。しかも帝国。普通じゃない。フツウってなんだろう。
「帝国なんてすごいである! ……です!」
「俺もそんなにくわしくねぇな。他の奴に聞いたほうがいいんじゃねえか。邪衣とか」
「そっか。今度、邪衣さんに聞いてみるよ。ごちそうさまでした」
「おう」
食器を下げて綺麗に洗うと、流花はガイの案内をすると言って出て行った。100円玉が2枚置いてある。庚は代金を徴収すると、次に使う住人のために台所を片付け始める。
……そういえば、盛り付けを教えてくれとか言われたっけ。
穂積 通
の顔がよぎる。あまり話したことはないのだが、今度見かけたらアドバイスしておこうか。
綾辻 綾花
の個室――。
綾花は図書館で借りてきたミステリー小説を1冊読み終わり、読後感に浸りながら次に読む本を選んでいた。気になるものを20冊ほど見繕ってきたため背表紙を眺めるのが楽しい。
「綾花さん、いるか?」
「はい」
「ちょっと相談があるんだが……」
ノックの後、
奈良橋 博美
の声がした。綾花がドアを開けると勉強道具を持った博美が立っている。
「どうしたんですか?」
「実は雨漏り修理で部屋にいられなくてさ。修理が終わるまで場所を借りてもいいかな。すぐに終わると思う」
休日ということもあり、外が明るいうちに
初島 優
たちが屋根を直しているらしい。普段なら博美も手伝いに参加するのだけれど、今日はまとめて予習をすることに決めていた。彼女は文武両道をモットーにしている。
「構いませんよ。私は本を読むので、よかったら机も使ってください」
「いいのか?」
「はい。あの、私、本に集中していると周りの声が聞こえなくなりがちなので……もし気づかなかったらすみません」
綾花が少し恥ずかしそうに告げると、博美はおおらかに笑った。綾花とはあまり話したことはなかったが、実際に喋ってみると話しやすかった。
「何かあればメモでも残していくよ。じゃ、お邪魔します」
「はい。何のおもてなしもできませんが、ゆっくりしてください」
そう言うと、再び綾花は本の世界に戻って行った。ちらりと博美が目をやると綾花の周りの空気が違う。すごい集中力だった。
「よし。俺も気合い入れるか」
数学Aの教科書を開く。ド・モルガンの法則の続きを始めよう。法則の名前はおおげさだが、AかつBの人間は何人いるか、など日本語の文章に直せば簡単な問題ばかりだ。焦ることはない。
――A = { 1 , 3 } , B = { 3 , 5 }のときA∪Bを要素を書き並べて示しなさい。
これはA∪B = { 1 , 3 , 5 }、だな。
桐島先生の授業を思い出しながら問題を進める。よし、次は英語だ。英作文の宿題が出ていたので、わからない単語を辞書で調べながら進める。
「あ」
「どうした?」
不意に綾花の声がして振り向くと、彼女の読んでいる本の上に人懐こそうな三毛猫が陣取っていた。構ってほしそうに綾花を見上げている。
「こらこら。本の上は駄目ですよ」
撫でた後、綾花は猫を自分の膝の上に乗せた。なれた動作だと博美は感心する。綾花は猫の柄をメモし始めた。このメモにはこれまでに出会った猫の特徴がイラスト付きでのっている。
「こういうことってよくあるのか? 絵、上手いな」
「ありがとうございます。絵は最近上達したんですよ」
猫は時々遊びに来るので、猫用の座布団や籠も用意しているそうだ。
「博美さんはお勉強どうですか」
「英語の宿題が少しな。こういう表現ってなんて言えばいいのか……」
「おーい。奈良橋いるか」
「ん? ごめん、少し出てくる」
廊下から2年生の虎治が呼ぶ声がして博美は部屋を出る。部屋着の虎パーカーを羽織った虎治の後ろにはガイと流花も控えている。
「初島が、修理終わったから伝えておけってよ」
「わかった。わざわざありがとう……後ろのふたりはどうしたんだ?」
「ああ、こいつらは屋根登ろうとしたから俺が止めた。で、この白いのが他の住人に挨拶したいっつーから連れまわしてる」
「
ン・ガイ
である。……です! よろしくである。……です!」
「そうか。俺は奈良橋。よろしくな」
博美とガイは握手を交わした。
「さっきまで綾花さんの部屋にいたんだが、せっかくだから挨拶していったらどうだ? ついでに英語を手伝ってもらえると助かる」
「あー。俺でわかる範囲ならな」
とりあえず廊下にたまっていても邪魔だし……。
4人は綾花の部屋に向かった。男子が女子の部屋に入るのも問題なので博美が綾花にドアの外から説明すると、ふらついた足取りの綾花が部屋から出てきた。正座の影響で足がしびれてしまったようだ。
「綾辻さん、この人が新しい寮生の
ン・ガイ
さん」
「よろしくである! ……です!」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
流花がガイを紹介する。綾花とガイは深々と頭を下げあった。
「じゃあ、僕は彼女を別の場所に案内してくるよ。読書中にごめんね」
「またなのであーる! ……です!」
軽く手を振って、流花たちは菜園に向かって行った。
「……で、わからないのはなんだって?」
虎治がだるそうに博美に話しかける。博美は先ほどまでやっていた英語のノートを見せた。
「島岡先生から、今日のできごとってお題で英作文の宿題が出てるんだ。それで如月さんが作ってくれた夕飯のことを書いてたんだけど――」
――今日の夕ご飯は肉無しのチンジャオロースーでした。油揚げの賞味期限が近かったようです。実家では和食が多かったので中華は新鮮でした。味はとても美味しかったです。
「で、この美味しかったって部分なんだけどさ。『美味しい』を『OK』って書き方だとなんか違うかなって」
「あー。日本だと褒めたことになるけど、英語じゃな。感想なら『It's dellclous.』じゃね? こういう時は『OK』より『Good』がいい。『It's great.』なら、味以外にも使えるから便利だな」
「「……」」
博美と綾花が虎治の回答に目を丸くしている。大変失礼だがここまでの答えは予想していなかった。虎治は授業をさぼったぶん、部屋で自習しているので周りが考えているより勉強はできる。苦手な英語でもこれくらいならすぐに返事ができた。
「た、助かった。さっそく使わせてもらう」
「あ、そ。じゃ、行くわ」
虎治はノートを博美に返すと、さっさと新館の自分の部屋に引き上げて行った。
「……先輩って勉強得意なんですね」
「意外、だよなあ」
「はい……」
新しい発見のある朝だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
冒険
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月13日
参加申し込みの期限
2013年09月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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