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……アンド・ユア・バード・キャン・シング
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嫌な記憶の残るジャージは施設に残した。
「うん、見違えたよ。新しく買ったやつだから……あ、サイズは合ってる?」
芋煮紅美は真白が持参した服と靴に着替え、伊達メガネもかけている。
「こっちは私がコスプレ用に買ったやつだけど、なかなか役だったね」
メガネは本当に役立っていると思う。泣いた跡をごまかすのに。
たかが島から出ていくだけだ。それでもこれは新しい門出だと祝いたい。
しばらく私の家にいないか、そう真白は彼女に提案するつもりだ。
こんなことの後だと家に帰りづらくない? と。
真白の両親はぜんぜん帰ってこないため、家に部屋は空いている。
通報を受けて駆けつけた警察が現場検証をしている。
坂元をはじめとする職員は連行されていった。重要参考人という名目らしいが、逮捕は時間の問題だろう。
警察の動きは速かった。なんでも、すでに役所の職員から情報提供があり、近々EABの施設への立ち入り検査を検討していたところだったからだという。
「勇気のある職員もいたものだね……行政も、まだ捨てたものじゃないかもしれないな」
後からこのことを知った南戸河蔵人は、そう言って感心したものである。
間もなく蔵人が雑誌に上梓したEABの実態に関するルポ、そして坂元との会話の録音は世間に大きな反響を呼ぶことになるのだが、それはまた別の話だ。
やっぱ縁があるな、寝子高には――とぼやくように藤堂静は島を出る船に乗った。何人も寝子高の生徒がいる。見知った顔もちらほらあった。
同じ船には、対処を希望する入居者たちも乗り合わせている。
船内で、店の従業員募集の話でもしてみようか。注目を浴びそうでやや気後れするが、これも社会貢献だ、耐えるとしよう。
柄にもなく社会貢献に一役買おうなんて思っちまったのは――静は思う。
やはりあの男の金ってところが引っかかってるからだ。
事情聴取を受けたものの夕方には解放され、ボランティアスタッフたちは帰路の船へと乗り込んでいった。
そのなかには御剣刀、八神修の姿もある。七夜あおいも、鴻上彰尋も。
「さんざんなボランティアだったねぇ」
やれやれ、と鷹取洋二は船のタラップを踏んで言った。
ですよねー、と野々ののこは応じる。
「でもその反面、いい経験ができたって私は思ってます」
「およ? 野々くんも?」
「先輩も?」
ふたりは共犯者のように笑み交わした。
その隣を無言で、エレノア・エインズワースが通り過ぎていく。
「本当に、島から出なくていいんですか?」
呉井陽太は心配そうに告げた。船に目をやってうながすのだが、
「いいんですよ。私はここが気に入っていましてねえ」
根積宏一郎は力なく笑うだけだった。
「それに、ここを出ても行く場所がありませんから……『あいつ』抜きで生きていける場所という意味では特に」
「でも、ここいずれ閉鎖になりますよぅ」
「その日が怖いですね。ええ、そうなる前に、つぎに収容してもらえる場所を見つけないといけませんねぇ。ああ、もうちょっとご飯がおいしいところがいいですね、次は。私は食い意地が張ってましてね、これでも」
などと気丈なことを根積は言うのだが、この場所ではじめて見たときよりさらに、根積の体が小さくなってしまったかのように陽太には見えた。
陽太と根積の会話を聞きながら、これで良かったんだろうか、と志波武道は足元に視線を落としている。
たしかに施設は最悪だった。
けれどここにいることで、心を保てている人もいるんだ。
これは正義だったんだろうか。
――いや違う、結局、俺の意思をぶつけただけだ。
「どうしたんですか、坊ちゃん?」
その気持ちを見透かしたのだろうか、根積が武道の顔を見上げて言った。
「あなたのせいじゃありませんよ坊ちゃん、罪の意識を感じることはありません。この施設が間違ったことをしていたのは事実です。救われた人はたくさんいます。だから、あなたはあなたのなしとげたことに自信を持っていいんです」
「いえ……でも……」
言いかけたが、武道は言葉を変えた。
「ではせめて、いつか裁判になったときには、必ず証言者として協力させてもらいます。必要なら護衛も」
「お優しいことです。皮肉で言ってるんじゃないですよ、人の情けが身にしみます」
根積は目尻を拭っていた。
「あの、ところでですね、根積さん」
武道は遠慮がちに言葉をかけた。頭の後ろをかきながら言う。
「坊ちゃんって呼ぶの、そろそろやめてくれません? たぶん好意で言ってくれてるんでしょうけども……なんだか気恥ずかしくて☆ 『志波』とか『武道』で充分ですので」
「僕からもお願いですわー」
陽太もうんうんとうなずいた。
「やや、これは失礼をいたしました。以後気をつけます……坊ちゃんがた!」
あ、と根積は照れ笑いする。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
冒険
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年05月03日
参加申し込みの期限
2020年05月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年05月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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