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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
三毛猫との遭遇
「なんだこの三毛猫、変わった見た目だな」
妙な石が額にある三毛猫。穂村 敦はそんな少し変わった三毛猫と遭遇していた。
すると、敦の頭の中で紅葉狩りに付き合えと言っているような、そんな感覚が感じられた。
「なんだ今の、もしかしてお前？ ……よくわかんねえけど……まあ、付き合うぞ」
奇妙な事が起こったというのに、敦はその事を特に気にする事なく三毛猫の誘いを承諾する。
これは恐らくは不思議な現象に対しての疑問よりも動物が好きという感情の方が上回ったという事なのだろう。
「あ？」
だけど、突然周囲の景色が変われば流石に驚く他なかったようだ。
「なんか急に景色が！？ なんだっ！？ どうなってんだこれ！？」
敦はどうやらすっかりパニックになってしまったようだ。
この寝子島では不思議な現象というものは日々どこかで起こっているといっても過言ではないのだが、敦は九月にこの島に来たばかりでまだそういった不思議現象を経験した事がなかったのだ。
「え、何だ！？ 神隠しか？ タイムマシーンか？ そうだ、タイムパトロールを呼ぼう！」
続パニック状態な敦はすっかり変な事を言ってしまっている。今の彼の中ではすっかり白くてずんぐりとした飛行機なタイムマシンに乗ったタイムパトロールに連絡する事で一杯だ。
「うるさっ！？」
そんなワタワタとしている敦の脳内に騒音に近い音が届く。それは彼を正気に戻す為に三毛猫がした事だ。
「へ？ 紅葉をどかせ？」
続いて届いたのは紅葉を移動させて欲しいという頼み。
しかし、キョロキョロと辺りを見れば紅葉なんてそこかしこにある。果たしてどれを移動させろというのだろうか。
「紅葉ってどれをどかせって言うんだ？」
そう敦が尋ねると、ぺしぺしと三毛猫が彼の足を肉球で叩いてから積み上がっている紅葉を指し示す。
「あぁ、あれか？ んなのこうやってガサっとやれば簡単よ」
言いながら両手に紅葉を抱えて、少し離れたところに移動させる。それをもう一度やってから更にもう一度とやろうとして気付く。移動させた紅葉が勝手に移動している事に。
「は？ どうなってんだっ、どかしてもどかしても戻ってくるぞ！？」
その言葉通りにいくら移動させようとも紅葉は戻って来る。何かに操られているかのように勝手に。
敦がどんなに急いで移動させようとも戻って来る方が早くこのままではダメだと判断すると、三毛猫から再び思念が飛んできた。
「……はあ、狸が？ 紅葉に化けて？ なんだそれ、昔話の世界じゃねーか……」
訳の解らない事だらけですっかり家へと帰りたいという考えが滲んできてしまっている。
しかし、三毛猫を見れば困っているのは一目瞭然なのだ。動物好きである敦からすればそれを無視して帰るなんてとてもではないが出来る事ではない。
「つってもなー。どうすりゃ良いんだか……」
狸は割と小心者らしいので驚かせたりする事が出来れば逃げるかもしれないと三毛猫からの情報があるも、肝心の驚かせる方法をどうすれば良いのかという事になる。
「うーん、犬の鳴き声を真似してみるか？ バレそうな気もするが……」
あー、くっそ。犬になる事が出来ればなぁと敦が考えていると、彼に異変が訪れた。
（何だっ！？ 急に、視界がっ！？ いや、それだけじゃない何か声が出ない！ クソッ、狸が何かしたのかっ！？）
180に近い自らの視点が突然低いものになれば誰でも驚くというものだ。
どうにかして声を出そうとしていたら、自らの口からウォウッと犬の声が出て、敦は再度驚いた。
（……は？ もしかして、俺ってマジで犬になってる！？）
どういう事なんだと思いながら、とっさに三毛猫を見てみると良いぞ、そのままやってやれ！ と、脳内で言われてしまう。
（えぇいこうなりゃヤケだ！ 出てこい狸！）
と、大声で叫ぶつもりで声を出そうとしてみたら思った以上に迫真の吠え方になって敦自身が驚いてしまう。
すると、それに驚いたのか狸が紅葉の山から正体を現し、くるりと向きを変えて真反対へ駆け出した。
（あっ！ 待てコラ！ 逃げんな！）
犬の姿のまま狸を吠えながら追いかけ始めた敦は、結局見失うまで追いかけまわすのだった。
その後、いつの間にか人間の姿に戻っていた敦は狸のいた紅葉の山まで戻り、サツマイモを掘った。
「お前の目当ては……この芋か。よっし、どうせだし焼き芋でもすっか」
驚き疲れた身体と精神を癒す為に栄養補給とばかりに焼き芋を開始する。
「お前も食いたいのか？ ほれ、火傷すんなよ」
勿論、動物好きの敦が自分だけ食べるなんて事はあり得ない。しっかり三毛猫にも分けて上げる事を忘れず仲良く一人と一匹で焼き芋を食べるのだった。
妙な石が額にある三毛猫。穂村 敦はそんな少し変わった三毛猫と遭遇していた。
すると、敦の頭の中で紅葉狩りに付き合えと言っているような、そんな感覚が感じられた。
「なんだ今の、もしかしてお前？ ……よくわかんねえけど……まあ、付き合うぞ」
奇妙な事が起こったというのに、敦はその事を特に気にする事なく三毛猫の誘いを承諾する。
これは恐らくは不思議な現象に対しての疑問よりも動物が好きという感情の方が上回ったという事なのだろう。
「あ？」
だけど、突然周囲の景色が変われば流石に驚く他なかったようだ。
「なんか急に景色が！？ なんだっ！？ どうなってんだこれ！？」
敦はどうやらすっかりパニックになってしまったようだ。
この寝子島では不思議な現象というものは日々どこかで起こっているといっても過言ではないのだが、敦は九月にこの島に来たばかりでまだそういった不思議現象を経験した事がなかったのだ。
「え、何だ！？ 神隠しか？ タイムマシーンか？ そうだ、タイムパトロールを呼ぼう！」
続パニック状態な敦はすっかり変な事を言ってしまっている。今の彼の中ではすっかり白くてずんぐりとした飛行機なタイムマシンに乗ったタイムパトロールに連絡する事で一杯だ。
「うるさっ！？」
そんなワタワタとしている敦の脳内に騒音に近い音が届く。それは彼を正気に戻す為に三毛猫がした事だ。
「へ？ 紅葉をどかせ？」
続いて届いたのは紅葉を移動させて欲しいという頼み。
しかし、キョロキョロと辺りを見れば紅葉なんてそこかしこにある。果たしてどれを移動させろというのだろうか。
「紅葉ってどれをどかせって言うんだ？」
そう敦が尋ねると、ぺしぺしと三毛猫が彼の足を肉球で叩いてから積み上がっている紅葉を指し示す。
「あぁ、あれか？ んなのこうやってガサっとやれば簡単よ」
言いながら両手に紅葉を抱えて、少し離れたところに移動させる。それをもう一度やってから更にもう一度とやろうとして気付く。移動させた紅葉が勝手に移動している事に。
「は？ どうなってんだっ、どかしてもどかしても戻ってくるぞ！？」
その言葉通りにいくら移動させようとも紅葉は戻って来る。何かに操られているかのように勝手に。
敦がどんなに急いで移動させようとも戻って来る方が早くこのままではダメだと判断すると、三毛猫から再び思念が飛んできた。
「……はあ、狸が？ 紅葉に化けて？ なんだそれ、昔話の世界じゃねーか……」
訳の解らない事だらけですっかり家へと帰りたいという考えが滲んできてしまっている。
しかし、三毛猫を見れば困っているのは一目瞭然なのだ。動物好きである敦からすればそれを無視して帰るなんてとてもではないが出来る事ではない。
「つってもなー。どうすりゃ良いんだか……」
狸は割と小心者らしいので驚かせたりする事が出来れば逃げるかもしれないと三毛猫からの情報があるも、肝心の驚かせる方法をどうすれば良いのかという事になる。
「うーん、犬の鳴き声を真似してみるか？ バレそうな気もするが……」
あー、くっそ。犬になる事が出来ればなぁと敦が考えていると、彼に異変が訪れた。
（何だっ！？ 急に、視界がっ！？ いや、それだけじゃない何か声が出ない！ クソッ、狸が何かしたのかっ！？）
180に近い自らの視点が突然低いものになれば誰でも驚くというものだ。
どうにかして声を出そうとしていたら、自らの口からウォウッと犬の声が出て、敦は再度驚いた。
（……は？ もしかして、俺ってマジで犬になってる！？）
どういう事なんだと思いながら、とっさに三毛猫を見てみると良いぞ、そのままやってやれ！ と、脳内で言われてしまう。
（えぇいこうなりゃヤケだ！ 出てこい狸！）
と、大声で叫ぶつもりで声を出そうとしてみたら思った以上に迫真の吠え方になって敦自身が驚いてしまう。
すると、それに驚いたのか狸が紅葉の山から正体を現し、くるりと向きを変えて真反対へ駆け出した。
（あっ！ 待てコラ！ 逃げんな！）
犬の姿のまま狸を吠えながら追いかけ始めた敦は、結局見失うまで追いかけまわすのだった。
その後、いつの間にか人間の姿に戻っていた敦は狸のいた紅葉の山まで戻り、サツマイモを掘った。
「お前の目当ては……この芋か。よっし、どうせだし焼き芋でもすっか」
驚き疲れた身体と精神を癒す為に栄養補給とばかりに焼き芋を開始する。
「お前も食いたいのか？ ほれ、火傷すんなよ」
勿論、動物好きの敦が自分だけ食べるなんて事はあり得ない。しっかり三毛猫にも分けて上げる事を忘れず仲良く一人と一匹で焼き芋を食べるのだった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2020年01月09日
- 参加申し込みの期限
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- 2020年01月16日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2020年01月16日 11時00分
