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オーナメントにご用心?
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「何よ、嫌味なの?」
静まりかえっていた会場に聞こえた声は、まるで何かの再来を予感させた。
恐る恐る参加者が視線をやれば、先ほどまで仲睦まじかったはずの水樹が、ヒューを睨んでいるではないか。
「そうじゃないよ、ただ危ないよって言いたかっただけで……」
「どうせ、不器用な私を笑ってたんでしょ」
ふんっ、と拗ねてしまった水樹にヒューは言い方を間違えたかと振り返る。けれど、やっぱり何が悪かったのかわからなくて、つい手伝おうと差しだした手を引っ込められずにいた。
水樹は大雑把で細かい作業が苦手だ。集中することが難しいのか、ただただ手先が不器用なのか、色を塗ればはみ出し、フェルトを重ねて貼ろうとすればズレ、今は金具をつけようと力みすぎていたところをヒューに止められた。
「違うってば。もし手を滑らせたら、怪我するところだったよ」
優しく宥めているつもりなのに、水樹はどんどん意地を張る。自分がいくつかのオーナメントをダメにしてる傍らで、ヒューの前には立派なツリーが完成しているのだから、気になってしまうのかも知れない。
そんなやりとりを遠くから聞いていた柚春は、会場を見渡してポツリと疑問を口にした。
「オーナメント作りって、もっと和やかな雰囲気を想像してたけど……なんで揉めてる人が多いんだろ?」
内容までは全部を聞き取れないが、言い争っているのはわかる。ただ、先ほどと違って理想の物作りに意見交換が白熱でもしてるのかと思える程度だ。
林檎の蝋燭を作り、あとは固まるのを待つだけという柚春は手持ち無沙汰だったので、ディフューザー代わりになりそうなオーナメントを探す。そこには小さめの、シルクハットを被った雪だるまの木製オーナメントがあった。
(今日のペンダントには確か……タンジェリンとローズウッドと)
小瓶型のアロマペンダントから数滴垂らし、今日買ったカモミールを足して即席のブレンド。心身を落ち着け、明るい気分にさせる香りだ。あとは、これを持って席に戻るフリでもしながら横を通りがかれば、水樹達も落ち着いてくれるかもしれない。
柚春が蝋燭とスノーマンを持ってゆっくり移動すると、優しい香りが周囲に広がる。それにつられて顔を上げた瑠樹が、水樹達の言い争いに気づいた。
もうちょっと様子を見てもいいかもしれない。けれど、さっきラピちゃんと大健闘できたから今度こそ1回で成功するかも知れない。
「お兄さん、お姉さん……喧嘩、なのぉ?」
ラピちゃんを抱えて、心配そうに上目遣い。そんな瑠樹に尋ねられては、水樹もヒューも顔を見合わせるほかない。
「え、やだ! そんな、喧嘩っていうか、私が勝手に凹んでただけっていうか……」
「心配かけちゃったかな?」
「仲良しならいいんだぁ! 2人が仲良しだとねぇ、オレもラピちゃんも嬉しいから!」
ぎゅうっとラピちゃんを抱きしめて、心の底から笑う。やっぱりクリスマスは、誰だって幸せなほうがいい。にこにこしている瑠樹にごめんねと謝って、二人はもう一度、照れくさそうに顔を見合わせた。
「ヒューも……ごめん。心配してくれたのに」
「いいや? 水樹の頑張りに水を差そうとしてたんだよね、ごめん」
「ねぇ、こういう感じのリースにしたいんだけど、手伝ってくれる?」
リースを編むところから作ろうというのは、些か水樹の器用さでは心配もあるが、少々いびつになることを見越してオーナメントでフォローを入れれば、彼女の希望通りになるかもしれない。
「もちろんだよ。だけど、もう怪我をしそうなことはしない?」
この綺麗な手に傷でも付いたら。そう恭しく手を取るヒューに、水樹は真っ赤になる。いくらさっき、喧嘩していると誤解されたからって、仲良しだとアピールしすぎではないだろうか。そういった可愛らしい反応にヒューも少しばかり顔を赤らめるけれど、水樹がきちんと約束の返事をするまで離してはくれそうにない。
そんな二人を、会場のほとんどの人は生暖かく見守っていた。カップルの喧嘩が再来かと思ったときにはヒヤヒヤしたけれど、なんて幸せそうなカップルだ。そう思うのは、件の喧嘩をしたカップルもで。
(……羨ましい)
自分も恋人同士で来ていることは棚に上げ、すっかり水樹たちを羨んでいた。
けれど、どうにか周りのサポートもあり、勇気を出した彼女は――。
「さっきはごめんないさい。あの……一緒に、ツリーを作らない……?」
ようやっと、仲直りすることができたようだ。
賑やかさが取り戻せた会場で、夏朝は何かを吹っ切ったのか、再び大量の材料を入れたカゴを持って席に戻ってきた。
「……ええい、ここまで来たら全部乗せ!」
深い愛を結ぶ赤いリボンも、清き友情を結ぶ緑のリボンも、高貴な心を象徴する金のリボンも。それから家で馴染みのある、良い意味を期待して銀のリボンもと、豪快に行くことにした。
しかし、さすがにそのまま巻くには多すぎる。絶対に譲れない、きっちり半分ずつ飾った白のリボンがメインのまま、他のリボンを飾る方法。夏朝は暫し悩んで、オーナメントボールに緑のリボンを括り、ベルには赤いリボンを、金のリボンで靴下を、そして銀のリボンは松ぼっくりのリースへと飾り付けていく。
これだけ飾れば、何かしらの恩恵も期待出来るだろう。夏朝は夏夜と二人で眺める日が来ることを願いならら、希望に胸を高鳴らせるように微笑んだ。
「……そういえば、さっき喧嘩してた人達は?」
途中までは、月詠の作戦にのって落ち着けるのを手伝っていたはずだけれど、自身のツリーを作るのに夢中になって、すっかり忘れてしまっていた。
(喧嘩が聞こえなくなったのなら、それはいいことだよね)
夏朝はほくほくと、ツリーを抱えて帰ることにした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年02月04日
参加申し込みの期限
2020年02月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年02月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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