あなたのスケジュール、教えてください！｜リアクション

あなたのスケジュール、教えてください！

その日、目を覚ました北条冬華はゆっくりと体を起こした。
「んー」
　小さく伸びをし、パジャマの前を開ける。着ていたキャミソールの肩紐を直してから、そのまま風呂場へと向かった。すっきりしない朝はシャワーに限る。
「ふあ……」
　あくびを堪えながら、脱衣所で服を脱いで、浴室へ。シャワーの蛇口をひねってまずは首に当てる。
　お湯が鎖骨から胸元を通って足へと流れて行く。じんわりと体が暖まっていく。
　おへその辺りに手を当てると、お湯の流れを感じることが出来て、気持ちいい。
　バスタオルで体を吹いて、制服に着替えると、キッチンへ。
　メニューは何に使用かと悩んだが、定番のベーコンエッグとトーストにすることにした。
　フライパンに卵と厚切りベーコンを落とし、ヤカンにお湯を溜める。
「紅茶は……」
　コンロの前でお湯を沸かしながら少し考え、これまた定番のイングリッシュブレックファーストの茶葉にすることにした。朝食に合う、濃いめのお茶だ。
　ポットに茶葉を入れて熱湯を注ぎ、蒸らすこと一分。
　焼き上がったベーコンエッグとトーストを皿に盛って、カップに紅茶を注いだ。
「うん」
　トーストを一口。ベーコンエッグは素材を生かした塩味で。
　冬華の一日が始まる。

三折部朝衣は起床してすぐ、熱いシャワーを浴びていた。
　肩からお湯を流すと、体が温かさに包まれるよう。
　窓からの朝日が眩しい。
「ふう」
　さっぱりしたところで、改めて洗顔をし、スーツに着替えてその上からエプロンをつける。すぐに朝食の準備に取りかかった。
　タイマーをセットしておいた炊飯器を確認して、冷蔵庫から昨日作っておいたほうれん草のおひたしを取り出す。味噌汁と卵焼きを作って、ご飯をよそり、テーブルについた朝衣は手を合わせた。
「いただきます」
　時計を見ると、かなり余裕がありそうだった。
　ゆっくりと食べて、身支度と化粧をしよう。朝衣はそんなことを考えながら味噌汁を一口。出汁の香りが食欲をそそる。

　森篠琳子は自分の布団から起きあがって、まっすぐ家のキッチンへ向かった。
「……おはよう」
　朝食の支度をしていた母親に声をかけた後、顔を洗って制服に着替えた。
　妹を起こしに行ってから、三人で朝食を食べる。メニューは簡単なもので、トーストとスクランブルエッグである。
「いただきます」
　食べ終わると、琳子は妹の身支度を手伝い、母親と三人で家を出た。

　八神修は、ぺちぺちと頬を叩かれて目を覚ました。それと同時に鳴り出す目覚まし時計、布団の横には柴犬のカーキーがこちらを覗き込んでいた。
「……」
　取りあえず修はカーキーの頭を撫でて体を起こした。それから目覚まし時計を止める。
「くぅん」
　甘えるような声に修は笑った。
「よしよし」
　まずはカーテンを開けて日の光を全身に浴びる。それからランニング用の服に着替えた。
「さあ、行くか、カーキー」
「わんっ」
　家を出て周辺を三十分ほど走り、戻ってきてから用意してある朝食を食べた。
　すぐに登校時間だ。

　吉住志桜里が目を覚ますと、六時を少し過ぎていた。
「ん……」
　体を起こし、部屋の中を見回す。
「ふう」
　起きる時間だ。
　顔を洗った後に制服に着替え、エプロンをしてからキッチンへ。二人分の弁当作りを始める。
　それから、卵、鮭、食パンを用意して朝食を作った。
「まだ……時間ありますね」
　ゆっくり食べて、学校へ向かうことにした。
　玄関を出、慣れた動きでファットバイクへまたがると、エンジンをかける。
「さて」
　アクセルを踏んで、ゆっくりと発進した。

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