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dive into …… ~いざ、絵の中の世界へ!~
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★茨姫は夜闇に謳う(
三宅 葉月
)
睦(むつ)から話を聞いた葉月は、次々に自身が描いた絵を取り出しながら音を紡ぐ。
「絵の中の世界、興味深いわ。様々な素材に絵という形で世界を描き広げている中で、私は時折、こう思うの」
――世界を創造しているつもりの私は、本当は想像されている側じゃないか、ってね。
葉月の言葉に、こてん、と首を傾ける睦。
葉月は、広げた作品の中からダイブする絵を吟味しつつ、続ける。
「私は絵を描いているつもりでも、私が絵に描かれているんじゃないかしら」
「ええと……?」
「作る側と作られる側の境界線って、自分が思うほどには確固としたものじゃないのよ」
きっとあってないようなものだと思うわ、との葉月の言に、
「……葉月殿のお言葉、僕には、ちょっぴり難しいです」
と、睦がうむむと唸った。
「……ああ、ごめんなさいね。自分でもわからないことをつぶやいてしまって」
困惑させてしまったかしら? と問えば、「いいえ、そんなことは!」と睦。
「葉月殿はすごいなぁと思ったんです! 僕も、もっと色々勉強します!」
「……そう」
明るい声音に小さく応じて、「では……」と、葉月は選び取った絵を睦に差し出す。
「この絵でお願いね」
それは、『眠れる森の美女』をモチーフとした1枚だった。
ランジェリーと茨の蔓、花の冠、それからシンプルな銀のアクセサリのみを身に纏った、葉月の自画像。
「つい最近、いくつかの童話をモチーフとした絵を何枚か描いたの。そのうちの一枚よ」
「そ、そそ、そうですか……!」
「……どうして、赤くなっているの?」
「いえっ、何でもないです、何でも! つ、続けてください!」
「そう? ……童話をモチーフにしたのは、なんとなくそうしたかったからなの。ともあれ、」
私が描いた絵の世界がどんなふうになっているのか、とくと堪能させてもらうわね、と葉月は静かに零した。
◇
次の瞬間には、葉月は人の気配のない、薄暗い一室に立っていた。
そこがどこなのかは、すぐに見当が付く。
「『眠れる森の美女』のお城の中、みたいね」
ひとつ不可解なことがあるとすれば、自分が『目覚めている』ということだ。
豪奢な造りのベッドの中は空っぽ。
葉月以外に姫役が存在しているようでもないのに、葉月は自由で、それでいて城は眠りに身を委ねている。
(どういうことかしら?)
と、口元に手を宛がって、葉月は、己の腕に絡みつく茨の蔓の存在に気づいた。
(絵の通りね。でも、痛みは少しもない)
茨からは、葉月の玉の肌を傷付ける意思が、いっそ不自然なほどに感じられない。
その時――室内にまで侵食していた茨が、ざわざわと蠢いた。
どっしりとした声が、葉月の脳を揺らす。
『目覚めたか、姫よ』
『永き眠りに耐え兼ね、全てを捨て、我を受け入れた愚かで愛おしい人の子よ』
『否、最早お前は人の子ではない』
『お前は、我の一部となることで、おぞましい呪いから解き放たれたのだから』
みし、と頭が締め付けられるような一瞬の感覚。
葉月の翡翠の双眸に、ぼんやりと、緑の光が燈った。
葉月の心が、茨に喰われて消えたわけではない。
ただ、葉月と茨はひとつの存在となった。それだけだ。
「……私は茨。呪いはもう消え失せた。つまりは、そういうシナリオなのね」
『ああ。ああ、そうだ』
「なら、邪悪な妖精も、勇敢な王子も、この物語には必要ない」
『違いないな』
「茨(わたし)が、この物語を支配する。そういうふうに、この世界は書き換えられた」
バタン! と、部屋の扉が開いたのは、その時だった。
中へととび込んできたのは、傷だらけの、凛々しい若者だ。
「……あなたが王子様ね」
「姫? 目を覚まされたのですか? 俺は今、あの悪しき妖精を打ち倒して――」
葉月の元へと歩み寄ろうとする王子の身体を、茨の蔓が、ぐるりと捕らえる。
茨が、その姿を見る間に飲み込んでいく――。
「ごめんなさいね、王子様」
「この物語の行き着く先は、私自身が選び取ることに決まったの」
救いを待つのではなく、我が身の不幸を嘆くのでもなく。
絵の中の世界で茨姫となった葉月は、現に戻るその時まで、己の手で彼女の世界を動かすのだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
神話・伝説
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年09月30日
参加申し込みの期限
2019年10月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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