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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
Twinkle☆winking
テーブルに並ぶ、三者三様のケーキ。海は１番人気のフルーツやスポンジを求肥でくるみ、大きなプレゼント袋に見立てたそれの隣に砂糖菓子のサンタを添えたケーキとミルクティー、千歳はミルクティーのクリームに角のクッキーを添えたトナカイのケーキに紅茶。そして刀は、抹茶のクリームでモンブランのように形作り、カラフルなアザランを散らしたツリー型のケーキと、ババロアが２段重ねになったスノーマンのケーキにコーヒーだ。
『かわいい！』
「凄いわね……」
今月の期間限定ケーキが勢揃いすると、テーブルも華やかになる。その迫力に、刀は驚愕した。ホールケーキのデザインが年々豪華になっていることには気づいていたが、まさかお一人様のケーキまで凝っていたなんて。
（生クリームに苺を乗っけただけじゃダメなのか？）
クリスマスなんだし、ケーキとあれば売れるだろう……そんな考えは、二人の笑顔をみれば通用しない事がわかった。海と千歳が写真を撮りあいながらあまりに楽しそうにするから、刀は自問する。もしクリスマスに誘う気であれば、これくらいの物を用意できないといけないのではないか？ と。
（いや、見た目だけの子供だましって可能性も……）
噂とは、往々にして事実と異なってしまうものだ。本当は味ではなく、見た目が話題なのでは無いかーー妙なプレッシャーの中で握るフォーク。刀は少し審査員のつもりになって、１口食べてみた。
「……うまい」
「ええ、クリームもくどくないし、紅茶の味がしっかりしてて……」
『おいしい！』
思っていたよりケーキが美味しくて少し面食らった刀は、海がじっとツリー型のケーキを見つめていることに気づいた。
「ん、これ気になる？」
刀はフォークでケーキを指し示すと、そのまま一口大に切り取って海の前に差し出す。
（クリスマスの話はまだかな、と思ってたんだけど）
それでも、色んなケーキの味見ができるのは嬉しい。海はあーんと口を開けて、ひな鳥の様にパクリと食べる。
「ちょ、ちょっと！ 二人ともなにやって……っ」
もぐもぐと口を動かしながら、海はきょとんとしている。刀も、何も気にしてないようだ。
オロオロする千歳が何を言わんとしているのか通じていないのか、海は自分のケーキを取り分けると、ニコニコと刀に差し出す。刀が千歳の狼狽えた様子を気にしながらも差し出されたケーキを食べると、再び海はケーキをとりわけてーー
「え、ちょっ、小山内さん!?」
悪意が微塵も感じられない行為に、千歳も戸惑う。
せめて海の食べた後ならともかく、これは刀が口をつけた物で……つまり、このままでは刀と間接キスになってしまう。
ちらり、と刀の様子を窺えばやはり慌てた様子はなく、のんきにコーヒーをすすっている。一人気にしているのが馬鹿みたいだ。
『食べないの？』と言いたげに小首を傾げられて、千歳は返答に詰まる。どちらかというと食べてみたいが、これに口をつけて良いのだろうか。
カップを置いた刀まで、千歳を見ている。このままでは、どうして食べられないのか説明しなければならないだろう。
（意識したら負け、意識したら負け……）
なるようになれと食べたケーキは、緊張であまり味がしなかったけれど、千歳はなんとか微笑むことで誤魔化した。
「ここのケーキ、二人が言ってたとおり美味しいな」
「そ、そうね」
『他のケーキも、また食べたい』
他のケーキと言えば。刀は店内のあちこちにあるポップに目をやる。……この流れなら、言える！
「良ければ一緒にパーティやらないか？ ここのケーキ買ってさ」
『パーティ？』
「クリスマスだよ。もしかして、二人とも予定あるか？」
少し焦ったような刀に、海と千歳は顔を見合わせてにんまりと笑う。
「ど、どうしたんだよ。女子会でもするのか？」
『違う。忘れてるのかと思ってた』
「刀君、まったくクリスマスの予定を聞いてくれないんだもの」
拗ねたように独りごちる千歳も、内心では朝のおまじないの成果だろうかと浮かれており、『刀から切り出してくれた』という事実が何よりも嬉しかった。
『私はクリスマス、空いてるよ、パーティ、どこでやろっか？』
「うん、私もクリスマスの日なら予定なら空いてるかな」
いつも３人で遊ぶ約束をするときとは違う、優しい微笑み。確かに、男女のクリスマスは特別だと思っていたけれど、二人がここまで好感触なのは刀にとって予想外だった。
「楽しみにしてくれてたなら、良かった」
ーー上手く誘えて良かった。そんな安堵を込めて刀も微笑む。それこそ、海や千歳にとっては予想外だったのだけれど……『ここのケーキが随分気に入ったんだな』なんて彼が思っていることは、気づかない方が幸せのようだ。
『かわいい！』
「凄いわね……」
今月の期間限定ケーキが勢揃いすると、テーブルも華やかになる。その迫力に、刀は驚愕した。ホールケーキのデザインが年々豪華になっていることには気づいていたが、まさかお一人様のケーキまで凝っていたなんて。
（生クリームに苺を乗っけただけじゃダメなのか？）
クリスマスなんだし、ケーキとあれば売れるだろう……そんな考えは、二人の笑顔をみれば通用しない事がわかった。海と千歳が写真を撮りあいながらあまりに楽しそうにするから、刀は自問する。もしクリスマスに誘う気であれば、これくらいの物を用意できないといけないのではないか？ と。
（いや、見た目だけの子供だましって可能性も……）
噂とは、往々にして事実と異なってしまうものだ。本当は味ではなく、見た目が話題なのでは無いかーー妙なプレッシャーの中で握るフォーク。刀は少し審査員のつもりになって、１口食べてみた。
「……うまい」
「ええ、クリームもくどくないし、紅茶の味がしっかりしてて……」
『おいしい！』
思っていたよりケーキが美味しくて少し面食らった刀は、海がじっとツリー型のケーキを見つめていることに気づいた。
「ん、これ気になる？」
刀はフォークでケーキを指し示すと、そのまま一口大に切り取って海の前に差し出す。
（クリスマスの話はまだかな、と思ってたんだけど）
それでも、色んなケーキの味見ができるのは嬉しい。海はあーんと口を開けて、ひな鳥の様にパクリと食べる。
「ちょ、ちょっと！ 二人ともなにやって……っ」
もぐもぐと口を動かしながら、海はきょとんとしている。刀も、何も気にしてないようだ。
オロオロする千歳が何を言わんとしているのか通じていないのか、海は自分のケーキを取り分けると、ニコニコと刀に差し出す。刀が千歳の狼狽えた様子を気にしながらも差し出されたケーキを食べると、再び海はケーキをとりわけてーー
「え、ちょっ、小山内さん!?」
悪意が微塵も感じられない行為に、千歳も戸惑う。
せめて海の食べた後ならともかく、これは刀が口をつけた物で……つまり、このままでは刀と間接キスになってしまう。
ちらり、と刀の様子を窺えばやはり慌てた様子はなく、のんきにコーヒーをすすっている。一人気にしているのが馬鹿みたいだ。
『食べないの？』と言いたげに小首を傾げられて、千歳は返答に詰まる。どちらかというと食べてみたいが、これに口をつけて良いのだろうか。
カップを置いた刀まで、千歳を見ている。このままでは、どうして食べられないのか説明しなければならないだろう。
（意識したら負け、意識したら負け……）
なるようになれと食べたケーキは、緊張であまり味がしなかったけれど、千歳はなんとか微笑むことで誤魔化した。
「ここのケーキ、二人が言ってたとおり美味しいな」
「そ、そうね」
『他のケーキも、また食べたい』
他のケーキと言えば。刀は店内のあちこちにあるポップに目をやる。……この流れなら、言える！
『パーティ？』
「クリスマスだよ。もしかして、二人とも予定あるか？」
少し焦ったような刀に、海と千歳は顔を見合わせてにんまりと笑う。
「ど、どうしたんだよ。女子会でもするのか？」
『違う。忘れてるのかと思ってた』
「刀君、まったくクリスマスの予定を聞いてくれないんだもの」
拗ねたように独りごちる千歳も、内心では朝のおまじないの成果だろうかと浮かれており、『刀から切り出してくれた』という事実が何よりも嬉しかった。
『私はクリスマス、空いてるよ、パーティ、どこでやろっか？』
「うん、私もクリスマスの日なら予定なら空いてるかな」
いつも３人で遊ぶ約束をするときとは違う、優しい微笑み。確かに、男女のクリスマスは特別だと思っていたけれど、二人がここまで好感触なのは刀にとって予想外だった。
「楽しみにしてくれてたなら、良かった」
ーー上手く誘えて良かった。そんな安堵を込めて刀も微笑む。それこそ、海や千歳にとっては予想外だったのだけれど……『ここのケーキが随分気に入ったんだな』なんて彼が思っていることは、気づかない方が幸せのようだ。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2020年01月21日
- 参加申し込みの期限
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- 2020年01月28日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2020年01月28日 11時00分
