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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
寝子島美味しい物フェスタ！
その頃、『うさぎ屋』の屋台では、いいながようやくほっ、となってひゅーん、と効果音が付くような勢いで元の姿に戻っていた。顔見知りである海仔がまひる、詩歌と一緒に来てくれたお陰だろう。彼女の頑張りがよかったのか、叔母さんも「すこし休憩しておいで」と言ってくれた。
「海仔殿、助かったのじゃ……」
「大変だったな」
海仔に頭を撫でられ、休憩所のテーブルに突っ伏すいいな。そんな彼女たちの前にあるのは『うさぎ屋』の名物である『豚玉』だ。一見普通に見えるが、直径２０cmほどもあるため、普通のパックでは持ち運べない。『デカイ・安い・腹一杯』という叔母さんの信条を体現したこのボリュームのおかげか、寝子高体育科の男子生徒に人気の１品である。
因みに、女性の場合はサイズの都合か、半額になるという。
「いい匂い……」
「早速食べてみないか？」
ソースの匂いに目を細め、ふんわりと笑う詩歌。その様子に１つ頷き、まひるが言う。海仔といいなも賛成、とばかりに箸を取り出し、４人は色々話しながら食べ始めた。そんな楽しそうな姿に、いいなの叔母さんも楽しそうに笑いながらお茶を持っていくのだった。
そろそろ休憩時間も終わる、と考えた寝太郎は人が多い店などを把握しようと、あたりを歩いていた。
「あの、他にラーメンが食べられるお店って、ありますか？」
不意に声をかけられ、振り返ると先ほど２杯のラーメンを食べていた代真子だった。パンフレットを見る限り、先ほど行った店のみのようだが……、寝太郎はある１つの屋台が目に入った。どうやら、追加でラーメンを出す、というような立て看板が出ていたのだ。
「どうやら、新しいのが出るみたいですよ」
「本当？ いってみなくちゃ！」
代真子は寝太郎に礼を述べると「二杯目のまごうことなき豚ちゃんの匂いも良かったし、次のお店も楽しみ～」なんて言いながら向かっていく。そんなうきうきした背中を見送りつつ、寝太郎も次の仕事に取り掛かろうと本部へと向かった。
賑わいを見せていたフェスタも、いよいよ終盤となった。投票は締め切られ、ボランティアスタッフを中心に開票作業が行われる。刀が開票箱をひっくり返すと寝太郎や蓮達がすぐさま投票用紙を一枚ずつ開き、票を取っていく。
その様子を、最後まで悩んでいた冰や宣伝に活躍したジーナが、店の手伝いに奮闘したいいなやすばる、治が様々な表情で見守っていく。
「一体何が『町長の一押し！』になるんだろうね」
ののこの言葉に、凛も綾花もわくわくした様子で頷き返し、海や七夏、悠もドキドキした様子で結果を待っていた。その傍ら、リラが真面目な顔で開票作業を見つめていた。
その一方、開票作業よりもフェスタを楽しみきろう！ と代真子はラーメンをすすりながら屋台の主と会話を楽しみ、海仔、まひる、詩歌の三人娘はあちこちで買った名物を食べ比べている。そして信彦の『ロシあんまき』ではうっかりわさび入りを当ててしまった客が盛大なリアクションをとっていた。そして、都は「今月の食費削れば余裕か……余裕……か」と呟きつつ『寝子饅頭』を食べていた。
暫くして、閉会式が始まった。出店していた面々が息を呑む中、リッカルド町長による発表が始まった。
「それでは、発表します。栄えある『町長の一押し！』に選ばれました商品は……」
――それから数日後。
寝子電の中刷り広告や雑誌に着物を纏い、凛とした笑みを浮かべた治とふっくらおいしそうなお饅頭が……。
そして、ばん、と書かれていたのはこのフレーズ。
「リッカルド町長の一押し！ 料亭旅館【薫風常葉】の『寝子饅頭』！！」
勿論、インターネットやテレビ、ラジオでも大々的に宣伝され、人々の話題にのぼったのだった。
（終）
「海仔殿、助かったのじゃ……」
「大変だったな」
海仔に頭を撫でられ、休憩所のテーブルに突っ伏すいいな。そんな彼女たちの前にあるのは『うさぎ屋』の名物である『豚玉』だ。一見普通に見えるが、直径２０cmほどもあるため、普通のパックでは持ち運べない。『デカイ・安い・腹一杯』という叔母さんの信条を体現したこのボリュームのおかげか、寝子高体育科の男子生徒に人気の１品である。
因みに、女性の場合はサイズの都合か、半額になるという。
「いい匂い……」
「早速食べてみないか？」
ソースの匂いに目を細め、ふんわりと笑う詩歌。その様子に１つ頷き、まひるが言う。海仔といいなも賛成、とばかりに箸を取り出し、４人は色々話しながら食べ始めた。そんな楽しそうな姿に、いいなの叔母さんも楽しそうに笑いながらお茶を持っていくのだった。
そろそろ休憩時間も終わる、と考えた寝太郎は人が多い店などを把握しようと、あたりを歩いていた。
「あの、他にラーメンが食べられるお店って、ありますか？」
不意に声をかけられ、振り返ると先ほど２杯のラーメンを食べていた代真子だった。パンフレットを見る限り、先ほど行った店のみのようだが……、寝太郎はある１つの屋台が目に入った。どうやら、追加でラーメンを出す、というような立て看板が出ていたのだ。
「どうやら、新しいのが出るみたいですよ」
「本当？ いってみなくちゃ！」
代真子は寝太郎に礼を述べると「二杯目のまごうことなき豚ちゃんの匂いも良かったし、次のお店も楽しみ～」なんて言いながら向かっていく。そんなうきうきした背中を見送りつつ、寝太郎も次の仕事に取り掛かろうと本部へと向かった。
賑わいを見せていたフェスタも、いよいよ終盤となった。投票は締め切られ、ボランティアスタッフを中心に開票作業が行われる。刀が開票箱をひっくり返すと寝太郎や蓮達がすぐさま投票用紙を一枚ずつ開き、票を取っていく。
その様子を、最後まで悩んでいた冰や宣伝に活躍したジーナが、店の手伝いに奮闘したいいなやすばる、治が様々な表情で見守っていく。
「一体何が『町長の一押し！』になるんだろうね」
ののこの言葉に、凛も綾花もわくわくした様子で頷き返し、海や七夏、悠もドキドキした様子で結果を待っていた。その傍ら、リラが真面目な顔で開票作業を見つめていた。
その一方、開票作業よりもフェスタを楽しみきろう！ と代真子はラーメンをすすりながら屋台の主と会話を楽しみ、海仔、まひる、詩歌の三人娘はあちこちで買った名物を食べ比べている。そして信彦の『ロシあんまき』ではうっかりわさび入りを当ててしまった客が盛大なリアクションをとっていた。そして、都は「今月の食費削れば余裕か……余裕……か」と呟きつつ『寝子饅頭』を食べていた。
暫くして、閉会式が始まった。出店していた面々が息を呑む中、リッカルド町長による発表が始まった。
「それでは、発表します。栄えある『町長の一押し！』に選ばれました商品は……」
――それから数日後。
寝子電の中刷り広告や雑誌に着物を纏い、凛とした笑みを浮かべた治とふっくらおいしそうなお饅頭が……。
そして、ばん、と書かれていたのはこのフレーズ。
「リッカルド町長の一押し！ 料亭旅館【薫風常葉】の『寝子饅頭』！！」
勿論、インターネットやテレビ、ラジオでも大々的に宣伝され、人々の話題にのぼったのだった。
（終）
あとがき
担当マスター：
菊華 伴
ファンレターはマスターページから！
『あとがき』と書いて『いいわけ』と読む。
そんなのりで菊華です。今回は『寝子島美味しい物フェスタ！』への参加、誠にありがとうございます。
お陰で色々なアイデアをいただきましてどれも美味しく……違った。楽しく読ませていただきました。
今回は他のマスターさんと相談し『町長の一押し！』を決定いたしました。
そして常葉さんのアイデアである『寝子饅頭』が選ばれたわけです。
……しかし、サンマを焼いた時のような香ばしさやしらすがありながら生臭くないというのはなんか
板前さんの努力と試行錯誤の結晶のような。きっと常葉さんも開発にあたっては苦労したのかな、とか
考えておりました。
他にも色々なアイデアを読みつつ「あ、これ食べたい」というのも。
勿論名物のアイデア以外のアクションも楽しませていただきました。
蛇足ですが、八十八旗さんの『ロシあんまき』ですが、本当にダイスを振り、その結果によって
わさび入りか否かの判定を出しています。
まさかののこちゃんが食べる際わさび入りがでるとは思わず……。
ともかく、日常の一場面の中でみなさまらしさが少しでも出ていましたら幸甚でございます。
それでは、今回はこれで。また縁がありましたらよろしくお願いします。
そんなのりで菊華です。今回は『寝子島美味しい物フェスタ！』への参加、誠にありがとうございます。
お陰で色々なアイデアをいただきましてどれも美味しく……違った。楽しく読ませていただきました。
今回は他のマスターさんと相談し『町長の一押し！』を決定いたしました。
そして常葉さんのアイデアである『寝子饅頭』が選ばれたわけです。
……しかし、サンマを焼いた時のような香ばしさやしらすがありながら生臭くないというのはなんか
板前さんの努力と試行錯誤の結晶のような。きっと常葉さんも開発にあたっては苦労したのかな、とか
考えておりました。
他にも色々なアイデアを読みつつ「あ、これ食べたい」というのも。
勿論名物のアイデア以外のアクションも楽しませていただきました。
蛇足ですが、八十八旗さんの『ロシあんまき』ですが、本当にダイスを振り、その結果によって
わさび入りか否かの判定を出しています。
まさかののこちゃんが食べる際わさび入りがでるとは思わず……。
ともかく、日常の一場面の中でみなさまらしさが少しでも出ていましたら幸甚でございます。
それでは、今回はこれで。また縁がありましたらよろしくお願いします。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2012年12月10日
- 参加申し込みの期限
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- 2012年12月17日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2012年12月17日 11時00分
