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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
９月の☆ハッピーバースデー
拓郎は、高梨 彩葉に贈るプレゼントの購入をすませ、植物園とケーキの美味しいお店の情報収集の段階に入っていた。
「すごいなぁ……薔薇ってこんなにたくさん種類があるのか……」
寮の自室でスマホ片手にノートを広げ、植物園の歴史についてメモを取る瞳には情熱の炎が燃えている。
「うーん、少しくらいは薔薇の勉強していった方がいいかなぁ。『彩葉さん、この薔薇にはこんないわれがあって』とか説明できたらかっこいいし……彩葉さんに『物知りだね！ すごい！』とか言ってもらえるかもしれないし……」
くふふふ、と笑いが漏れる。
「あっ、万が一、薔薇のトゲで彩葉さんが怪我をしたら大変だ！ 傷薬と絆創膏を持って行かないと……えーと、当日の持ち物に追加っと」
植物園や薔薇について大方調べ終わると、次は彩葉に喜んでもらえそうな、ケーキの美味しい店についてだ。
彼女はお菓子作りが得意だから、間違っても変な店は選べない。『えー、私、こんな美味しいお店知らなかった！』とか言ってもらえそうな感じの店をチョイスしなければならないのだ！
「彩葉さんはどんなケーキが好きかなぁ……チーズケーキか、アップルパイか、それとも定番の苺ショートかな？ うーん、季節のフルーツタルトという手も……」
近場のケーキ屋さんのホームページを見ながら、拓郎は超がつくほど真剣に吟味していた。
しかし、彼の頭の中では、色々とまぁ甘酸っぱいイメージ映像が流れていたりする。
例えば――
★フォークに刺したケーキを一口ずつ『あーん』して交換する。
★彩葉の口の端についたクリームを、拓郎がティッシュで拭く。
★ジュースのグラスに２つストローを差して飲む。
★店員さんに『可愛らしいカップルですね！』と言われて『ち、ちが……いえ、そうです！』と豪語する。
などなど。
それは、あたかも年頃の少年が想像の中で
『学校がテロリストに占拠されたが、奴らの裏を掻いて皆を助け出すオレ！ だが、大切なあの子が人質に取られて……どうすればいいんだッ！』
と日夜煩悶する様に少し似ていた。
さて、時は流れて彩葉の誕生日当日。
幸いな事に、さんざん悩んで組んだデートプランのお陰か、植物園デートは大成功を収めた。
拓郎がブローチを渡すと、彩葉は「本当にもらってもいいの？」と大喜びし、ティッシュは彼女のうれし涙を拭くことに使った。
寮に帰った後、拓郎は「ブローチをお揃いにしようって言うの忘れてた！」と気づくが、「ま、彩葉さんが喜んでくれたからいいか」と、気にせず眠りについた。
◆
夏朝は授業が終わった後秘子に会いにゆき、空き教室でプレゼントを渡すことにした。
「胡乱路先輩、お誕生日おめでとーう！」
「まぁ……恵御納さん、ありがとう。何とお礼を言ったらいいか」
「ふふ、いいのいいの！」
日持ちのするクッキーと、猫のお守りを渡し、もう一つの提案を口に出す。
「胡乱路先輩、この後予定ってあります？ なければ、ケーキもごちそうさせて下さい。お誕生日にはケーキがつきものだから」
「んふふ、まぁ、恵御納さんたら……まるであなたの方が先輩みたいですわね。でも、折角のお話ですからごちそうになりましょ。アップルパイの美味しい喫茶店がありますのよ」
そんな訳で、放課後は喫茶店に直行し、紅茶とアップルパイを堪能することに。
「むむっ……このアップルパイ、リンゴの食感が絶妙だね……さくさくして……シナモンの香りが紅茶にぴったり」
「でしょう？ 周りのパイ生地も、バター多めでふっくらしてまして……わたくし、バイト代を頂いた時はつい来てしまいますの」
夏朝は秘子とアップルパイ談義で盛り上がり、おはぎの写真も見せながら、そっと胸の内で思った。
（胡乱路先輩が、平穏フツウに、時々不思議も楽しめていればそれでいい。今年も来年も、先輩にとって良い年でありますように）
「すごいなぁ……薔薇ってこんなにたくさん種類があるのか……」
寮の自室でスマホ片手にノートを広げ、植物園の歴史についてメモを取る瞳には情熱の炎が燃えている。
「うーん、少しくらいは薔薇の勉強していった方がいいかなぁ。『彩葉さん、この薔薇にはこんないわれがあって』とか説明できたらかっこいいし……彩葉さんに『物知りだね！ すごい！』とか言ってもらえるかもしれないし……」
くふふふ、と笑いが漏れる。
「あっ、万が一、薔薇のトゲで彩葉さんが怪我をしたら大変だ！ 傷薬と絆創膏を持って行かないと……えーと、当日の持ち物に追加っと」
植物園や薔薇について大方調べ終わると、次は彩葉に喜んでもらえそうな、ケーキの美味しい店についてだ。
彼女はお菓子作りが得意だから、間違っても変な店は選べない。『えー、私、こんな美味しいお店知らなかった！』とか言ってもらえそうな感じの店をチョイスしなければならないのだ！
「彩葉さんはどんなケーキが好きかなぁ……チーズケーキか、アップルパイか、それとも定番の苺ショートかな？ うーん、季節のフルーツタルトという手も……」
近場のケーキ屋さんのホームページを見ながら、拓郎は超がつくほど真剣に吟味していた。
しかし、彼の頭の中では、色々とまぁ甘酸っぱいイメージ映像が流れていたりする。
例えば――
★フォークに刺したケーキを一口ずつ『あーん』して交換する。
★彩葉の口の端についたクリームを、拓郎がティッシュで拭く。
★ジュースのグラスに２つストローを差して飲む。
★店員さんに『可愛らしいカップルですね！』と言われて『ち、ちが……いえ、そうです！』と豪語する。
などなど。
それは、あたかも年頃の少年が想像の中で
『学校がテロリストに占拠されたが、奴らの裏を掻いて皆を助け出すオレ！ だが、大切なあの子が人質に取られて……どうすればいいんだッ！』
と日夜煩悶する様に少し似ていた。
さて、時は流れて彩葉の誕生日当日。
幸いな事に、さんざん悩んで組んだデートプランのお陰か、植物園デートは大成功を収めた。
拓郎がブローチを渡すと、彩葉は「本当にもらってもいいの？」と大喜びし、ティッシュは彼女のうれし涙を拭くことに使った。
寮に帰った後、拓郎は「ブローチをお揃いにしようって言うの忘れてた！」と気づくが、「ま、彩葉さんが喜んでくれたからいいか」と、気にせず眠りについた。
◆
夏朝は授業が終わった後秘子に会いにゆき、空き教室でプレゼントを渡すことにした。
「胡乱路先輩、お誕生日おめでとーう！」
「まぁ……恵御納さん、ありがとう。何とお礼を言ったらいいか」
「ふふ、いいのいいの！」
日持ちのするクッキーと、猫のお守りを渡し、もう一つの提案を口に出す。
「胡乱路先輩、この後予定ってあります？ なければ、ケーキもごちそうさせて下さい。お誕生日にはケーキがつきものだから」
「んふふ、まぁ、恵御納さんたら……まるであなたの方が先輩みたいですわね。でも、折角のお話ですからごちそうになりましょ。アップルパイの美味しい喫茶店がありますのよ」
そんな訳で、放課後は喫茶店に直行し、紅茶とアップルパイを堪能することに。
「むむっ……このアップルパイ、リンゴの食感が絶妙だね……さくさくして……シナモンの香りが紅茶にぴったり」
「でしょう？ 周りのパイ生地も、バター多めでふっくらしてまして……わたくし、バイト代を頂いた時はつい来てしまいますの」
夏朝は秘子とアップルパイ談義で盛り上がり、おはぎの写真も見せながら、そっと胸の内で思った。
（胡乱路先輩が、平穏フツウに、時々不思議も楽しめていればそれでいい。今年も来年も、先輩にとって良い年でありますように）
あとがき
担当マスター：
陣 杏里
ファンレターはマスターページから！
こんにちは、特に『学校をテロリストに占拠された経験』は無い、陣 杏里です。
９月がお誕生日の皆様、おめでとうございます。
わたくし自身の誕生日はまだ大分先ですが、今かき氷がとても食べたいです……
何でしょう、いつも何かを食べる話をしているような気が……と思って後書きを
チェックしてみましたが、してない時もありましたね。（ホッ）
皆様それぞれのお誕生日、楽しく熱ーく！ 書かせて頂きました。
お楽しみ頂けたら幸いです。
（運営部より）
９月生まれのＰＣさんの年齢は、１０月に移行するときに（リアルタイムの８月上旬～中旬に）加算されます。
もうしばらくお待ちください。
９月がお誕生日の皆様、おめでとうございます。
わたくし自身の誕生日はまだ大分先ですが、今かき氷がとても食べたいです……
何でしょう、いつも何かを食べる話をしているような気が……と思って後書きを
チェックしてみましたが、してない時もありましたね。（ホッ）
皆様それぞれのお誕生日、楽しく熱ーく！ 書かせて頂きました。
お楽しみ頂けたら幸いです。
（運営部より）
９月生まれのＰＣさんの年齢は、１０月に移行するときに（リアルタイムの８月上旬～中旬に）加算されます。
もうしばらくお待ちください。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2019年07月08日
- 参加申し込みの期限
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- 2019年07月15日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2019年07月15日 11時00分
