【星幽塔】第二階層　水道橋で流しそうめん｜リアクション

【星幽塔】第二階層　水道橋で流しそうめん

「何やら向こうの方で、ようかんとかみつまめとか美味しそうなお名前が聞こえてきますが」
　水路橋から離れた一区画。
　こちらは寝子島そうめん三銃士による本格的な流しそうめんの準備が、着々とすすんでいた。
「あっちはあっちで任せておくわよ」
「和菓子のコーナーでもあるのでしょうか･･････。ちょっと心引かれますが、流しそうめん！」
「あれ、なんか降ってきたアル」　
　巨大なアーチを描いて飛んできたのは先ほど跳ね飛ばされたアリス。
　くるくるくると三回転のムーンサルトを決め、無事に着地。
「あ、アヴィケンナにステラ！」
　三人の準備をぼんやり眺めていたアヴィケンナ、ひたすらビールジョッキを傾け続けていたステラに、アリスは声をかける。
「ステラ！　ビールにそうめんは最高だね！」
「もう少し待ってみるの」
「あ、アヴィケンナも楽しまなくちゃ！」
「いや、まあ･･････」
　ためらうアヴィケンナをひょいと抱えて、アリスは水路橋に飛翔。
　なだれそうめんとみつまめスライムを、一緒に楽しもうという気持ちだ。
（ちょっと強引にでも誘ってみたい！）
「アヴィケンナはちょっと強引なくらいがいいの。案外、本人も喜んでたりするの」
　ステラもフォローしつつ、おぼつかない様子で水路橋に戻る。

　準備はあと少し。
　ちょうどモンスターそうめんの一見が片付いた後、皆で楽しめる。
「おなかいっぱいになってないでしょうかね」
「そのための秘策アル」
　自分たちの趣向を見たときの、ステラやアヴィケンナの驚きを想像し、一同は笑顔になる。