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秋のバレンタインは台風と共に
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バスルームから、着替え終わった水樹が出てきた。
淡いシアンを基本色とし、大小様々な花の刺繍が施されたスリップ。胸元にはラメ糸が使われていて、淡い色ながらも水樹の陶磁器のような素肌を引き立てる。
「どう、かな……?」
モデルの整えられた肢体に、自分の選んだ下着が身につけられていることより、愛する人だからこそ美しく見える。
スッと踏み出すごとに揺れる裾のレースが、柔らかな太ももを絶妙なバランスで隠し、知っているはずのスリップの下への探究心に、ヒューの喉元がごくりと鳴る。
「……ねぇ、ヒュー?」
「ごめん、その……凄く綺麗で、声も出せなかった」
何度だって、下着姿は見ているのに。全てを暴いて、その熱を感じたことだってあるのに。
それでもこの美しさに、自分だけに魅せる可憐な中の艶めかしさに、慣れることはなくて目眩がしそうだ。
「ふふ、じゃあ……とっても綺麗に撮ってくれる?」
「――もちろん」
ヒューがカメラを構えてカメラマンの顔つきになる時、水樹もまたモデルの顔になる。
恥ずかしさはファインダーの中には通さず、下着のファッションショーのようにポーズをとった。
何枚かのシャッター音が響き、するりとスリップを脱ぎ去れば、幾重にも重なった細かな花弁に、瑞々しさを表現するようなクリスタルカットのチャームがついたブラジャーと、片側の腰骨部分だけが紐状となったセクシーなショーツが現れる。
モデルの顔だったはずの水樹も、だんだんと恥ずかしさが強くなり、頬を赤らめる。
それもそのはずだ、ヒューの視線がレンズ越しでも強すぎるくらいに熱く、鋭く自分を求めているのだから。
「…………ヒュー」
まるで酸素を少しずつ奪われるかのように、息が苦しい。
渇きにも似た飢えが身体を侵食し始め、先にファインダーを越えて熱を求めたのはどちらだったか。
「水樹……っ!」
伸ばした手が触れ合った時、撮影会は終わりを告げる。
外からは、叩きつけるような雨音が聞こえる。愛し合うにはうってつけの天気だ。
例え静寂な夜が訪れたとしても――どうやら水樹は、帰れそうにない。
ひとしきり抱きしめあった後、我に返ったセレッソと恩は、まだ動かぬ車内に誰も来なくて良かったと微苦笑し、落ち着いて座席に座ることにした。
先程までの恥ずかしさ分だけ少し離れて座り、話題を切り替えるようにと恩はプレゼントを渡した。
「わぁ……! キレイ!!」
待ちきれず、ラッピングされた細い小箱を開けると、中に入っていたのはリップクリーム。花びらが入っていると聞いてくり出してみると、それはまるでハーバリウムのようだった。
仄かにピンクに色づいた桜の花びらが、ひらひらと舞い散っているように数枚入っており、それを幻想的に魅せるようにアクセント程度のラメがはいっている。
このまま飾れれば良いのだが、リップケースの構造上、くり出さないと中身が見えない。セレッソは使うのがもったいないと、じっと眺めている。
「使ってくれなきゃ、この花リップの色がわからないわ」
「色? これは透明ヨ?」
「これは、体温で色味がつくみたいなの。だから、その時のセレッソちゃんだけの色になるわ」
「その時の、ワタシの体温……」
そう聞くと、つけてみたいような気もするし、はみ出してしまえばすぐに気づかれる、とても難しそうなリップだとも思う。
「そうだワ! ねぇ恩センパイ」
「えっ……!?」
リップを手渡そうとするように恩の両手を包み、恩なら綺麗に塗ってくれるという信頼のもと目を伏せる。
けれども視点を変えれば、ようやく恋人同士となった女の子が、何かをおねだりするように両手を包み、その顔は上目遣いではなくキス待ち顔――とくれば、勘違いの一つくらいあるわけで。
まだ雨は降り続いてる。まるでこの車両だけが、他の空間と切り抜かれてしまったような、自分たち以外に誰も居ない場所。抱きしめるだけで満足だったのに、そんなに無防備な姿をさらされると、困る。
恩は、自分を落ち着かせるようにゆっくりと呼吸した。
「今度は、お勧めのリップブラシも見に行きましょう。練習にだってつきあうし……」
「今。恩センパイにしてもらいたかったワ」
リップだ。リップのことだ。その証拠に、彼女は諦めたようにリップを眺めている。
「セレッソちゃん……そのお願いは、私以外にしちゃダメよ?」
「恩センパイのリップは、他の誰にも触らせないワ!」
「違うの……そういうことじゃないの…………」
子供のように無邪気なのは、セレッソの魅力の一つだ。
これからも、こんな風に振り回される日が続くなら、いっそ顔を近づけて驚かしてみようか。
良心と悪戯心に挟まれ、恩は早く電車が復旧しないかと願った。
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あとがき
担当マスター:
浅野 悠希
ファンレターはマスターページから!
みなさまご参加ありがとうございます、浅野です。
季節ネタをやりたいな、と思って全部盛ってみたのですが、程よくアクションがバラけていて安心しました。
これでもし、台風の中で踊り狂うアクションばっかりだと……それはそれで楽しそうですが、タイトルに偽りありになるところでしたね。
とある国に、赤い下着をクリスマスに贈る風習があることは知っていたのですが、まさか日本にも似たようなイベントがあったとは思いもよらず。
今日は何の日かと調べると、面白い日がたくさん出てくるので、とても楽しいです(定着しているかはさておき……)。
ちなみに、私は毎月22日がショートケーキの日の由来を聞いて、めちゃめちゃ感動したタイプです。
下着のデザインはお任せという方が多かったので、ひっさしぶりにカタログを読み漁りました!
自分の感覚が信じられないので、もうお店が「10代にオススメ!」とか言うと信じちゃうのですが、好みの物をプレゼントできたでしょうか。
詳細なデザインは皆さんのセンスに合わせて変更しつつ、キャラクターを着せ替えたり妄想に使ったりと楽しんで頂ければ幸いです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年07月10日
参加申し込みの期限
2019年07月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年07月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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