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波乱万丈だった買い物も終わり、豪は先に店を出た。
「ひでぇ天気になったな……」
バケツを引っくり返したような、という言葉が似合いそうなくらい、大粒で激しい雨。
天気が悪くなるとは聞いていたが、ここまで酷くなると思わず、手持ちの装備は普通の折りたたみ傘くらいだ。
せっかく綺麗にラッピングまでしてもらったプレゼントを濡らすわけにはいかないと、豪は自身が濡れることを厭わず守り抜くことを心に決める。
「おい、御剣! 雨、結構酷いことになってんぞ」
「本当ですか!?」
まだ会計待ちだった刀は、豪の声に焦って鞄の中を改める。が、入れた気など最初からなかった傘が、運良く入っていることはなく……。
『誰か傘持ってる?』
「俺は無い」
「折り畳みなら一本あるけど、さすがに3人で入るには小さすぎるわね」
「そもそも、あの雨は折り畳みでしのげるのか……?」
入り口まで様子を見に来た刀は、空を仰いで呆然とする。
傘が人数分あったところで、濡れずに駅まで向かうことは難しいだろう。駅まで行ったところで交通機関が動いているかどうかも問題だし、非常時とは言えランジェリーショップに長居をするというのも落ち着かない。
「下手に動くと危ないときもあるからな。……一人で大丈夫か?」
それは、二人を守れるのかということ。刀はふっと口元を緩めた。
「龍目先輩、心配には及びません」
「そっか。じゃあ一応、俺は駅に向かってみるから。お前たちも気をつけて帰れよ!」
無いよりはマシ程度の傘をさし、豪は愛しい先輩へのプレゼントを死守しながら、家路を急いだ。
残った刀たちはと言えば、きちんとラッピングされたものを二人に渡す頃には雷まで鳴り始め、どこかに避難したほうが良さげかと近隣を見回すことになっていた。
雨足が強まってくると、地下は危ない。避雷針のある建物で、三人で過ごせそうな場所といえば――。
「あった、あの城だ!」
ひどく真面目な声音で言うものだから、二人は釣られて刀の指差す方を見る。
お城といえばお城なのだが、ビル街にそびえ立つ、なんとも違和感がある洋風のお城だ。
『こんな所に?』
「私も聞いたことがない、けど……」
あちらの方角はシーサイドタウン二丁目方面。居酒屋から少々踏み込んだ嗜好のお店まで並び、いわゆる大人の遊び場という街だ。
「刀君ほどの人が、あれが何かを知らないなんてこと……ないわよね?」
にっこりと、でも威圧感たっぷりな微笑みに、刀も冗談が過ぎたかと思う。
しかし、今が緊急時なのは確かで、緊急時じゃなくとも行ってみたいというのも本音である。
「あれ、千歳さんはわかっていらっしゃる?」
「なっ……! ば、バカにしないで!!」
真っ赤になって言い返す千歳も、流石に「それが何であるか」は口にしない。
二人が言い合っている間に、雨は排水が間に合わずに、路面の一部に少しずつ溢れてきた。まだ音は遠いようだが、雲も時折光っている。
『どこで雨を凌ぐか決まった?』
いつまでも店先で騒いでいるわけにもいかない。
海は、二人とお城を交互に見比べて、にっこりと微笑む。
『ただのお城なんでしょ?』
こころなしか、「ただの」と強調されている気がしないでもないが、海のことだから本当に騙されているのかもしれない。
いや、海も年頃なんだし、まさか本当に知らないなんてことは……と、刀は戦々恐々としていたのだが。
「……もしもし刀君? この雨はまだ続きそうだから、まだ時間あるみたいだし……ちょっとお姉さんたちとお話しようか」
海に余計なことを吹き込むのは容赦しないとばかりに、海とは違って冷ややかな笑みを浮かべる千歳。
きっと、ちょっとのお話なんかで済まない。油断したら、手にした折りたたみ傘で薙ぎ払われてしまいそうな気さえする。
けれども、刀もせっかくのチャンスを逃す気はない。
「お話は、その……お城で?」
「――いいわ。そこまで『お城』だって言うなら、招待してもらいましょうか。その代わり、お城じゃなかった時の覚悟ができているのなら、だけど」
「スミマセン、お城じゃないです。下心はこれっぽっちしかないので、避難しませんか」
「あるんじゃないっ!」
『刀に下心が無いわけない』
そんな軽口を言い合っていると、交通機関が止まってしまっているという情報を聞き、三人はお城へ向かうことになったのだが――二人が落ち着いて着替える場所が無かったために、刀は暫く玄関に向かって正座を強いられることになってしまった。
「き、着替え終わったから刀君もシャワー浴びてきていいわよ……」
体の芯から冷えるかと思った頃、ようやっと部屋の中を見ても良いとお許しの声がかかる。
二人分の衣擦れやシャワーの音を生殺しの如く聞くはめになっても、ここまで耐え抜いた自分を誰か褒めてほしい。
緊急時ということで同意を得ただけで、行為に対して同意を得たわけではない。そこのところは残念だけどもわきまえているし、非常にもったいないと思うが理性を総動員させなければならないとわかっている。
けれども、湯上がりの二人が、部屋に用意されていた大きめの男女兼用タイプのナイトウェアを着ており、その胸元の隙間から先程贈った下着がチラリと見えていれば、理性と煩悩の天秤がガタンッと音をたてて傾いてしまうのは、致し方ないのではないだろうか。
しかし、二人は見えていると思ってないのか、刀が凝視する様子に小首を傾げ――思っていたより大きかったらしいナイトウェアの広い襟元を抑えた。
「ばかっ! 何を見てるのよ!」
「ごめっ、いや、その下着って――」
「こ、これはっ! 着替えが……!」
『似合うかどうか、ちょっとならって言ってた』
「小山内さんっ!? そ、それは今言わなくていいのよ!」
『千歳も、いっしょに言う約束』
海に言われて、ぐっと言葉を詰まらした千歳は、頬を赤らめながらもようやっとツッコミ以外の言葉を口にした。
「ありがとう、刀君…その、大事に…するね」
『せっかくの刀からのプレゼントだし大切にするね』
(全貌が見たい……でも、見て冷静でいられるか? 着てくれたから許されるか? ああでも……)
こんなところに来たいと言ったばっかりに、自分の首を締めることになろうとは。
刀は、緊急時の避難で訪れていることを重々自分に言い聞かせながら、再び理性と煩悩を戦わせるはめに陥った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年07月10日
参加申し込みの期限
2019年07月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年07月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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