想像力の海を泳ぐ｜リアクション

想像力の海を泳ぐ

【Epilogue】

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　Osamuはウイルスのデータ送受信のログを、世界の管理人と警察に送ることにしていた。
「きちんと罪を償って、今度は皆を楽しませる創造物を創ればいい。電脳空間の平和はそうやって保たれているのだからな」
　Osamuは戦いの後に訪れた電脳空間の海底で、深海魚を眺めながら静かに呟いた。
　無数の深海魚たちは、彼の言葉に応えるように、ユーモラスでトリッキーなダンスをいつまでも見せ続けてくれた。

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　Hazukiは、再び海の散歩に戻っていた。
（私は新世界の神。だけど、この電脳世界ではアバターの数だけ神がいる。たくさんの神が創った世界を私も楽しむことにしましょう）
　心の中で呟いて、Hazukiはいつまでも優雅な海の遊泳を続けた。

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　Umiは水族館をおとずれていた。
「わ！　泡の入り口にサンゴのベンチだ！　凄い！　ああ、こういうの島にも創ればよかったなー」
　Umiは趣向に満ちた館を隅から隅までまわることで、新しい創造のインスピレーションを得ているようだった。
　このように他人の想像に触れられるのも、この電脳空間ならではの楽しみ方である。

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　Yomiもまた島をめぐり、そこで受けたインスピレーションをもとに水族館の増築に挑戦していた。
　作りだしたクジラを無駄にしないために、新しく、もっと大きな水族館を作り直すのである。
「迷惑なウイルスではあったが、新しいアイデアを生むきっかけにはなったね」
　微笑み、水槽に向かって指先を走らせる。
　厚いガラスの向こうで、水族館の平和をまもった大きなクジラがすいすいと気持ち良さそうに泳いでいた。

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　かさねこは、約束通りにかやねこのところに戻り、二人で再び丘の上からの景色を眺めていた。
「色々とあったけど、今日はかやねこちゃんとお話できてよかった」
「また話したくなったら来ればいい。この電脳空間が存在し続ける限り、そこで生まれた電脳生命体である僕もここに存在し続けているんだからな」
「うん。そうだね。じゃあ、また」
「ああ、またな」
　かさねこは、かやねこに別れを告げて、現実へと戻るポータルに向かった。
　次にいつ会えるはわからない。
　もしかすると、かなり長い間、会えないこともあるかもしれない。
（でも、いつかきっとまた会えるよね？）
　そのときは、自爆しない普通の「ねこ」のぬいぐるみをかやねこにプレゼントしよう。
　そんなことを、かさねこは思った。
〔了〕

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あとがき

担当マスター：水月鏡花
ファンレターはマスターページから！

というわけで、お疲れ様でした。MSの水月鏡花です。

今回は久しぶりということで、ちょっと変わったシナリオをお届けしましたが、いかがでしたか？

水月は、相変わらず皆さんのアクションに、インスピレーションを受けっぱなしでした。

ここで得たものを、また次のガイドやリアクションに活かしたいと思っています！
本当にありがとうございました！

それでは最後になりましたが、ご参加頂いた方、ここまでお読み頂いた方、そして「らっかみ！」に関わる全ての方々に感謝を。
ではでは、またどこかのあとがきでお会いできることを祈って。

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