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あかいヤドリギ、ニャ!
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「にゃっぱち君っていうんだね。僕は夏朝、だよ」
「ニャ、カーサ!」
「(ああ……可愛い……王さま思い出すなぁ、元気かな)」
新しい名前はみんなに浸透したのかなー、なんてまったり物思いに耽りそうになった
恵御納 夏朝
だったが、
にゃっぱちからの『ほしーのニャー』な催促の声にすぐ我に返った。
猫パペット・ハルくんと共に大分高い位置にある赤い葉を見上げて、先程のにゃっぱちからの言葉を吟味する。
(本来は暑い時期を越えて、寒い時期に落ちて得られるものなのかも)
そうなら自然の季節巡りに委ねるのが一番なのだろうけれど。
ほしい、というからにはきっと理由があるんだ。
「うん……頑張ろう」
意を決した輝きを瞳に宿せば、夏朝はならばと思いついた事への準備に取り掛かる。
フツウを守ることを第一に考える少女は、まず最初に己と人通りの中間点へボードを立てた。
心置きなく作戦を繰り広げられるように。そして、にゃっぱちも人目憚ることなく自由に振る舞えるように。
<※演劇練習中です、今回のテーマは『寒い』!>
そう大きな文字でドーンと書かれたボードである。
さぁ、次は作戦その1を決行だ。
購入してきたのはかき氷(レモン味)。
木の下に降る木漏れ日受ければ、細かな氷と陽射し色が瞬いて見えて、にゃっぱちの目がらんらんと釘付け。
夏朝は心の中で唱える。自分は『寒いのにかき氷を食べなきゃいけない女性』なのだ、と。
そうして、一気にかき氷を頬張った。
「冷た……! 寒い……!」
一口二口咀嚼するごとに眉を寄せて、肩を震わせ、何度も叫ぶ。
(ちら……)
うーん…………だめかなぁ。
自分の体は正直である。暑さに籠った体温が冷やされて、むしろちょうど良い感じに心地よいくらいで。
勢いよく食べ過ぎて実際本当にちょっとキーンとかしちゃったものの、まだヤドリギが落ちて来る気配なし。
「仕方ない、ね。この手は最終手段だったけど……」
夏朝、再び意を決するように深呼吸。作戦その2へ移行の準備である。
その表情、どうもかき氷の時より、勇気を振り絞るかのように真剣味が増している。
にゃっぱちが肉球合わせ拝むように見守る中、背筋を伸ばし高らかに声を張った。
「九夜山に行って木を切るよ……行くーやー、ざんっ!」
「星ヶ丘の丘が欲しい……ほしーが、おかー!」
なにかが込み上げそうになる。
けれど、まだだ。まだ、いける!
「観覧車の中はがらんどう……いや、怒ってる猫さんがいる! かんらーん……しゃー!」
あー、怒ってる猫さんもあれはあれで可愛いよねぇ。
こう首とか背中の毛がぶわって膨らんで、もふもふがもっと丸みを帯びてー……。
夏朝の表情筋が、ゆるゆると緩んで来る。
「(……はっ、しまった)」
猫さんのことを口にするだけで、あっという間に心が温かくなる。この場合はなってしまう。
ダジャレ中は猫話題は封印ー!
ついつい視界に捉えてしまうにゃっぱちの姿も、必死に首を逸らして夏朝は頑張った。
「シーサイドタウンの子細を急いで頂戴 !しーさい、どた(ばた)……うん!」
「旧市街は手早くコピー用紙を補充してくれるって? そりゃ、きゅうし(給紙)がいい(良い)ー!」
ぼちぼち、リアルに鳥肌が立ってくるのを実感し始める。
(い、言ってて寒い……!)
通りがかる人々も、ボードを見据えた後どこか応援的な、同情的な、生あたたかーい眼差しを向けてくれるものが大半である。物凄く居た堪れないが、全く話し掛けられず邪魔もされない。ボード、ぐっじょぶ。
演技が拭えなかったものの、先のかき氷で体温が多少下がったのも大いに役立って、心から『寒い!!』と夏朝が感じた瞬間、ついに勇気と度胸が報われる。
あかいヤドリギがぶるぶると震え出しそして……、
「あっ、落ち……!」
地面に落ちる前に差し出した両手が、葉たちをつぶさないようそっとキャッチした。
ホーッと胸を撫で下ろし、しげしげと間近でその赤い葉を見つめる。
ヤドリギは魔除け。
『困難に打ち克つ』という花言葉も思えば、お守り的に欲しくなる、けれど。
「……ある神話では、光の神を刺し殺したものらしい? から
フツウ死守的には微妙なのかな……うーん……」
「カーサ? どうかしたニャ?」
考え事がいつの間にか口から洩れていたらしい。
おっと、と顔を上げて夏朝はにゃっぱちへ微笑んで。
「ううん、なんでもないよ。はい、どうぞ」
「ニャー! すごいのニャ! また魔法の言葉で取れたのニャ! ありがとなのニャー!」
「どういたしまして。…………また?」
「お疲れ、恵御納」
「うわぁ!? ややや、八神くんっ!? い、いつから……っ」
「うん、大体最初から……」
「言ってくれて……よかった、よ」
パペットなハルくんと同じように口をぱくぱくさせる夏朝を宥めるように、その肩をぽんぽんと優しく叩くのは
八神 修
だった。
どうやら、まだにゃっぱちはきっとあかいヤドリギを集めて回るだろうと踏んで、
また手伝えるならと歩き回っていたようで。たまたま夏朝とにゃっぱちのやり取りに出くわしていた、というわけである。
夏朝、ゆでだことなる。
「魔法ニャ! 二人とも魔法の言葉つかえるニャー!」
「……二人、とも? え? まさか八神くん、も」
「(くぅきゅるるるる)」
「ハハハ、お腹がすいたのかな、にゃっぱちは」
あの八神くんが、まさか、オヤジギャグを? と夏朝が至る瞬間、猫のお腹から鳴き声がした。
素晴らしきタイミングにこれでもかと迅速に反応する修。
流した。夏朝から来そうなツッコミを。とてもとても爽やかな笑顔で。
ニャーと耳をたらししょんぼりするにゃっぱち見れば、猫大好きゆえにいつも持ち合わせているねこおやつを、鞄からすかさず取り出してみせる夏朝。
にゃっぱちの猫目がパァァァッ☆
「せっかくだし、皆でお茶タイムにするか」
「そうだね」
「ニャー!」
大きな木陰の中で、幸せそうにチュールを食べてくれる猫さんの姿を眺めながら、修と夏朝も麦茶で乾杯。
ひとしきり堪能した後は、ねこさん用おもちゃで二人と一匹が我に返るまでもふもふにゃごにゃご戯れているのだった。
その最中に夏朝や修から『このヤドリギ、何かに使えるのかな?』『薬か? それとも装飾?』などなど尋ねられたにゃっぱちは、ゴロゴロ喉を鳴らしながら『実はニャ、』とニッコリ紡いでみせていたとか。
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担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月23日
参加申し込みの期限
2019年05月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年05月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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