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たとえ今日が、終焉(おわ)りゆく明日の始まりだとしても
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海岸沿いの自販機でそれぞれ好きな飲み物を買い、海風に吹かれながら並んで歩く。
北風貴子は、落合まゆらの声を無視しなかった。
そればかりか、
「少し、話さない?」
という呼びかけに、軽くうなずいて応じたのである。
これまで特に親しくもなかった北風さんと、なに話せばいいだろ――。
自分で呼びかけておきながら実際にそうなってみると、まゆらは少し不安になった。
しかし杞憂だったようだ。高校時代の思い出、共通の知人のその後など、差し障りのない情報の交換が主ではあったが、話が途切れることはなくそれどころか大いに盛り上がった。
同じ時期、同じ場所にいたわけだからそれも当然かもしれない。在学時に積極を持とうとしなかったことを、まゆらは惜しんだくらいだ。これまで一度もバッティングしたことがないとはいえ、朝のランニングという日課も共通していると知った。
やがて話題は、互いの近況のことへと移り変わっていく。
「声優科というのも、なかなか楽じゃないのね」
「うん! むしろ体育会系なんじゃないか、って思うこともあるくらい」
まゆらが笑うと、貴子も応じて笑った。
さっきまでの沈んだ雰囲気とは一変している。貴子が落ち込んでいるように見えたのは気のせいだったのだろうか。
もしかしたら近々、超がつくほどの端役とはいえ実際のアニメの現場に立てるかもしれない、選抜をくぐり抜けたらという条件がつくものの、いまのところかなりの評価を得ている……とまゆらが報告をすると、貴子は自分のことのように喜んでくれた。
「そうなったら夢への第一歩ね!」
「ありがとう。小さな一歩だけど、選ばれたらいいな」
「選抜といえば」
と貴子は言いかけて言葉を濁した。
「どうしたの?」
「いや……自慢みたいに思われたら嫌なんだけど」
と前置きしたとき貴子は、浮かぬ表情に戻っている。ダイエットを怠ったまま突入した身体測定の朝のように。
「イギリスはロンドンへの交換留学生に指名されたの……大学の推薦留学生ってやつ」
えっ、とまゆらは息を呑む。
「それってすごいことじゃないの? 成績優秀だからとか」
「わからない。高校生のときは、それなりに勉学に励んできたつもりだけど、大学になってからはそこまでガチガチに真面目ではないというか……普通なような……」
うーん、とまゆらは唇が波形になってしまう感覚を覚えた。
高校生時分の貴子は、まゆらから見れば超が五個くらいはつくほどの優等生だった。勉強のみならず生活態度全般についてもそれはあてはまる。控えめにいっても鋼鉄製の杓子定規かというくらいに。
当人にも一応その自覚はあるようだが『それなりに勉学に励んできた』と緩やかな認識なのは、やはり貴子らしいといっていい。
貴子の発言を信じれば、大学に入って『そこまでガチガチに真面目ではない』という現在の彼女は、それでも超が三個くらいつく程度の優等生なのだろう。
つまり、大学が推薦する学生に選ばれる資質は十分だということだ。
「乗り気じゃないの?」
「……正直、迷ってる」
どうして? と、まゆらは尋ねたりしなかった。
迷ってる理由について軽々に聞くのもどうかと思ったからだ。彼女にも事情があるだろう。当然のことだ。
「どう思う?」
貴子は、すがるような目をしていた。まるでまゆらを、偶然舞い降りた天啓とでもみなしているかのように。
「それは……」
しかしまゆらの答えは決まっている。
「決めるのは貴子本人で、他人じゃないよ」
無責任に人の背中は押せない。そういうものだ。
つい『貴子』と呼びかけていたことには、まゆらも貴子自身も気がついていなかった。
しかし忘れずに、まゆらはこう言い加えたのだった。
「でも、決めるなら早々に決めたほうがいいと思うよ」
──衝動的に自分の人生を決めたあたしが言えた義理じゃないけどね。
「ありがとう。心を決めた。やっぱり私、行くことにするよ! 推薦の留学生ということで費用も相場からすれば格安だけど、決して安くないから迷ってたんだ」
バイトでもして稼ぐから、と力強く貴子は言う。
「その意気よ。ところで留学って何年くらいなの?」
「期間? 二週間」
超がつくほどの短期留学だったわけだ。まゆらは心の中で、こけた。
ところで、と貴子はふと思いだしたように言った。
「先日、ねこったーか何かで見たんだけど……」
「なに?」
悪い予感がした。
「落合さんに似た女の子が。街中でビキニ姿でハレンチな行動をしている動画を見たけど、あなたじゃないよね?」
悪い予感、的中。
だがこの内容に関する質問に、まゆらがこたえる言葉は基本同じだ。
「全然まったく無関係よ。誰かしら? 変わった子ね~」
全面否定、これである。貴子は素直に信じたようだ。
そろそろ杜の湯が見えてきた。
いい朝だった。
貴子とこんな風に話ができたのは初めてな気がする。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年04月27日
参加申し込みの期限
2019年05月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年05月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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