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うさぎが質屋を襲撃しました。現場からは以上です。
お土産に…
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【夜更けのうさぎとティータイム】
広場に広げられた大きなビニールシート。人生単位で二度お目に掛かれるかは分からない、二本足で言語を解するうさぎへの興味本位や、この事象を最後まで見届けたいと思う心、更にはせっかくだから何か食って帰ろう等などの理由により、その場から去る人はいなかった。
皆の成功を信じ、準備を抜かりなく行っていた
椿 美咲紀
と
常闇 月
が、希望者に紙皿を渡してお菓子や軽食、そして紙コップに飲み物を渡していく。そして、集まったうさぎ達には、美咲紀がタッパーに用意してきた『魂レベルで成長への思いの丈が込められたお野菜』が順番に配られ振る舞われた。うさぎにしてみれば、それはとてもキラキラして見える。
「たんと美味しく召し上がれ!」
「わぁい!」
傍らでは一部のうさぎが、
曖浜 瑠樹
と大きな土管を行ったり来たりして、楽しそうに遊んでいる。
「大切なものや宝石とかはあげられないけど……
一緒に楽しく過ごしたり遊んだりするのは、おみやげになったりしないかなぁ」
土管周りをぐるぐる追いかけっこをしながら、皆で息切れして休憩を取りながら瑠樹が問い掛ける。
「うんー。おにいちゃんから出てる、少しのキラキラが美味しそうー」
「あ、さっきぼく少し食べたよー。おいしいー」
「ぬけがけだー! おにいちゃん、もっと遊んでよー!」
「賑やかですねー」
「……だな」
広場の少し端寄りで、
屋敷野 梢
と
如月 庚
がお互いの飲み物の入っている紙コップを片手に、そんな様子を眺めている。
「あ、さっきお友だちを飛ばしたひとだ!」
一匹のうさぎが二本足で、二人の前に姿を見せた。
「うん、言葉も巧みですし、二本足ですしー……これは将来『うさぎフレンズ』になれるかもしれませんよー」
「うさぎフレンズ……!
よく分からないけど、すごい響きだよ!『たーのしー!』」
「この子は、将来有望そうですねー」
庚が軽いめまいを抑えるように、眉頭を指で押さえた。
すると、そのうさぎに呼応するように、数匹のうさぎが庚の前に列を作った。
「……何の真似だ?」
「聞いたんだよ! ぼく達も『飛んで』天国にあるっていうお月様を見たいんだよ!
ジャンプしても見えないから、ぼく達も『飛びたい』!」
……庚のめまいは頭痛に変わった。
「事件解決、としていいのかな……?
ひとまずは、おめでとう」
シートに座って、
八神 修
と月、そして美咲紀が、手元の紙コップで乾杯している。
「うさぎが無事に確保出来て良かった。
──しかし、常闇はやはり兎みたいだな」
修の言葉に虚を突かれたように、月に動揺の色が走る。
「私が兎のようなところがある、ですか……
兎は跳躍力に優れているイメージがあるのでその点でしょうか?」
「それもあるけれども、可愛い所、かな」
「あ、分かります。月ちゃんは犬猫というよりは、兎の可愛さなのです」
修と美咲紀が、思うままに頷いてみせる。
「可愛い、ですか? あ、ありがとうございます……少々、気恥ずかしいですね」
それに、褒められ慣れていない月は、少ししどろもどろにお礼の言葉を告げて、恥ずかしそうに俯いた。
そこに、
「おやつのおかわりが欲しいかも。
本当はキラキラしたやつがいいけれども、それは我慢するよ」
赤い服のリーダーうさぎが、こてんと首を傾げながら美咲紀達の元を訪れた。
「そうだな……それなら」
そこに修が取り出したのはこの状況を予測して持ってきた、自分の学習に向けたやる気と気合いのこもった『使用済み問題集』
「これで良ければ、たっぷりどうぞ」
「すごい、本なのにキラキラしていて美味しそうだよ。皆でわけてくるよ」
嬉しそうにそう告げて、うさぎリーダーの目もきらきらと光りながら、いそいそとその問題集を受け取った。
「軽食でも、夕食代が一食浮いたな」
御剣 刀
がルヴィアに気を払いつつ、土管の上に置いた紙皿から、実質奢りとなったコンビニの食事を食べている。
そこに、先程刀と邂逅して大変な目にあったうさぎが、緊張した面持ちで現れた。
「ね、ねぇ。おにいさんはどうして、そんなに一所懸命なの……?」
うさぎは、基本的に興味本位で生きる好奇心の塊らしく。そのうさぎは、あれだけ怖ろしい目に遭っても疑問が勝ったのか、震えながらも刀に問い掛けた。
刀も過ぎた事にはあまり拘らず、少し考えた末にゆっくりと思考を纏め上げるように答え始める。
「そうだな……この人形達、今は一体だけれども」
刀が片腕に抱いたままの、ビスクドールのルヴィアを示す。
「ルヴィア達とか残された物達にも想いがあるって思ったらさ、質屋にいる物たちも持ち主を待ってるかもしれないだろう?」
「でも、もう持ち主のひとが持てないから、あのお店に渡っていくんだよね?」
「勿論、戻ってこない可能性だってある、案外うさぎたちに持っていかれた方が良かったなんて結果があるかもしれない」
その言葉に、うさぎから同意で頷きたい様子が窺えた。だが、それをやっては怒られそうな空気を察知して我慢しているのが、刀本人にも何となく伝わって来る。
「だからその時どれが正しいなんて事はなくて、結果がこれで良かったって話にしかならないんだろう。
──更に言えば。これだけの数があれば全部が全部それぞれめでたしめでたしなんて話にはならない、俺達はそんな万能じゃない」
「だったら、ぼく達にくれてもいいよね? だめなの?」
「……だから。志波先輩から話を聞いた時、ただ『そうする』と決めた。
その後の結果も全て飲み込むと覚悟を決めて。俺はただお前たちを阻むと決めたんだ」
「……うう、むずかしいよ……
でも──少し分かった気がするよ。だから、おにいさんが持っているお人形さんは、そんなにキラキラ眩しく光ってるんだって」
「……!」
刀が驚いた様子でルヴィアを見た。
ルヴィアの様子は日常と何も変わらない。
それでも、人の想いを見るうさぎの目には光って輝いて見える。
(ルヴィアは幸せにする……うん、それだけは成し遂げてみせる)
刀は、改めてその胸に強く誓いを掲げてルヴィアを見つめた。
椎井 莉鳥
の前に、何匹かのうさぎが集まっている。中心に立つのは、うさぎ捕獲時に莉鳥と
北里 雅樹
が見つけたうさぎだ。
「おねーさん、さっきのパチリもう一回、見てみたいよ」
「……見世物じゃないんだけれども……」
そう言いつつも、集まるつぶらな瞳に負けて。莉鳥は電圧調整に特化したろっこんで、うさぎの一匹に静電気程度の電気を、ぱちり。
「わ、すごいよ。今、全身の毛並みがぶわってしたよ。ぶわってしたよ」
うさぎ達の間に興奮が走った。
「本当? ほんとう? じゃあ、ぼくもっ!」
──その様子を、雅樹は何となく眺めていた。
(ヘンな力、……確かに、妙にアイツらしいが)
「何よ」
こちらに向けられると思わなかった、莉鳥からの反応。
「いや、別に?」
見ている方はそのままだが、元カノへの言葉自体はさらりと返す。
……しかし、珍しくきちんと当て嵌まる言葉しか言えなかった。
今日は──いや、ここ最近は少し調子が悪いな、と雅樹は思った。
しばらく、あちこちを回っていたうさぎリーダーが一息ついた様子で、特に何かを言う訳でもなく、空いていた
志波 武道
の隣にぺたんと座った。
そこで、手に持っていたニンジンをカリコリとかじり始める。
しばらくの沈黙の後、その不思議な空間の中で、うさぎは何とはなしに話し始めた。
「ぼく達、ひとの物は何も言わずに取ったら、怒られるんだって言ってみるよ。聞いてもらえるか分からないけど、言ってみるよ」
ただそう告げて、うさぎが再び無言でニンジンをかじり出す。その姿は名案に駄目出しされた子供のようにしょんぼりとして見えて。
「それなら──」
武道は、言い出し掛けた自分の案に『本当にそれで良いのか』を逡巡する。
……そして。心に決めたように、バッグから一冊の手帳を出して見せた。
「この手帳をあげるよ。
これに込められた俺の想い、願い、感情…デザートくらいにはなるかな?」
武道は、優しい瞳でその手帳の綿密に記載されていた中身を、これから渡すうさぎ達の世界に影響が出ないようにと塗り潰していく。
うさぎはその深い緑色の手帳から目を離せないでいた。
表紙に『マル秘』と描かれているそれは、
一人の人間が何年も常に持ち歩き、ほぼ毎日その手に取り続けてきたもの。
内容も、ある時には対象への思いの有り様を赤裸々に記し、またある時には、有事に備えて自分に出来る可能性を、限界まで願い記した──真実、人の時間と想いが為し得た唯一無二のものだったのだ。
「はい、これ」
「え、え。いいの?
これ、昨日のお店にあったどの物よりも眩しいよ? これ一冊で、街がたくさん明るくなるよ? いいの?」
差し出された手帳を、うさぎはまるで何億とする宝石を持つような震える手で受け取った。
「フツウを守る為に使われるなら本望だと思うよ。
必要ならまた買って作ればいいしネ☆」
それを聞いたうさぎリーダーは立ち上がり、その手帳を急いで他のうさぎへと見せに行った。
零れ聞いた話では、あれはご飯ではなく、街を照らす照明に使われるらしい。
そして、もうそろそろ質屋への品物を返そうという提案が、風に乗って聞こえて来た──
宴もたけなわ。人は監視カメラに写ってしまう為、うさぎの商品を返すのを手伝うことは出来ない。
そうして、山とある商品を『返す』と約束したうさぎ達を見送って、それぞれが帰途につくことにした。
その中で。武道は先の手帳を、うさぎの手に持たせる為にまた買えば良いと言ったが。
当然、あの手帳の存在は、類似品を買い直せるかどうかという問題ではない。
同じ物は、二度と生み出される事はないであろう──だが、
それでも、武道がうさぎ達を見つめる瞳は、どこまでも優しかった。
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シルバーシナリオ(150)
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3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年04月20日
参加申し込みの期限
2019年04月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年04月27日 11時00分
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