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うさぎが質屋を襲撃しました。現場からは以上です。
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【善悪概念の形成】
文字通り紆余曲折はあったが、こうして無事、一同は今回寝子島に来ていたうさぎたちを集めて広場へと戻ってきた。
しかし、その肝心のうさぎ達と言えば、
「今日はたくさんキラキラなお店を見つけたね」
「どのお店にしようか」
「それがね、リーダーが全部回ろうって──」
何故こんなにも人が集まっているのかを、気にも留めずに、そのまま作戦会議を始めようとしている。
「……。
全目標の確保を完了できたようですね。
──あとはお任せします八神さん」
この状況は自分が出るべきではないと、
常闇 月
が
八神 修
へ後を託す。修はそれに頷くと、思考を順立てるように口許に手を当てた。
「うん。思ったよりたくさんのひとに見つかっちゃったから、今日調べたところから、みんなもらって早めに帰──」
「メッ!!」
これだけ大騒ぎになっているのに、全く気にしていないうさぎのリーダーへ、
志波 武道
は大きな声で強く叱りつけた。
そのインパクトで、その場のうさぎ達は一斉に言葉を忘れ、うさぎリーダーはピョンとその場で飛び上がる。
「君たちの世界の悪いことかは分からないけど、こっちの世界ではすごーく悪いことでっす!」
「……──え!?」
うさぎ達はその言葉を理解するまでに十秒ほど掛かったが、一応そこには『驚き』という認識で声が返ってきた。
「え、え、だって、だって。
今回、ぼく達【光のもと】をたくさん集めに来たんだよ。たくさん集めて、ごはんもたくさん食べようって決めたんだ。あれがあると、ごはんが本当においしくなるんだよ?」
うさぎの中でも、一際小さな白うさぎが、訴えかけるように訴えかける。
「光のもとがあると、お部屋もお外も明るくできるんだよ?」
「『ひとりのものはみんなのもの』で『みんなのものはひとりのもの』だから、光のもとになるキラキラがあんなにたくさんあったら、それは持っていってもいいものなんだよ」
必死に訴え始めたうさぎ達を中心に、最後には疑いもしない様子で、リーダーがかなりの突発理論を展開しては、同意するように頷いた。
「これは……ものすごい『One for all』が来ましたねー……」
思わず、
屋敷野 梢
が言葉に悩む。
それらを瞑目して聞いていた
如月 庚
が褪せることのない意志を灯した黒の瞳でうさぎ達一同を見据えた。
「……【光のもと】ってのが必要なのは理解した」
光が灯ったように、うさぎ達の顔が明るくなった。
「だがお前らのやった事は略奪で、侵略だ。
お前らが必要としてるもんは、俺達にとってもかけがえのない物なんだよ」
「……えー」
だが、その言葉にうさぎ達が一斉にしょんぼりとする。
「『えー』じゃねぇ。
善意で譲ってくれたものなら良い。
しかし奪うってのなら話は別だ。
必要なのは『交渉』で、可能ならば『対価』の支払いだ」
それが出来るなら丸く収まる、とそう告げた庚に、うさぎ達は無い眉根を寄せながら、困ったようにオロオロし出した。
「『たいか』って、お返しのことかな?」
「どうしよう、何もないよ」
「交渉とかなら、きっとできるよ! 道に並んで座って、みんなで『ください』ってお願いするのはどうかな?」
うさぎ達が一所に集まって相談し始めるが、その意見も、ものの数秒をもって全力で迷走し始めた。それを実行されれば、フツウがブレイクどころの騒ぎではない。
どうやら、うさぎは三匹以上集まっても文殊の知恵とはいかないようだ。
「…まあ、異世界なんですから、趣向や常識が違うのは当然!
うさぎですもの大目に見ましょー!
みんな自由にいきている!」
明るく抜けた声でそう告げた梢だが、次には少し真剣に考え込んだ様子で思いの丈を口にする。
「問題は、お互いがお互いを理解しようとするか、押し付けずに歩み寄ろうとするかですよね。
WIN-WINな取引ができればいいですね!」
「うう……」
その言葉に、うさぎ達の半分が涙目になり、残りの半分が見るからに困り顔をした。その様子から、今までのうさぎ達が欲している光のもとの入手方法に、持って行かれる方の都合が驚く程に含まれていなかった事が伺える。
「そうだな……」
そこで先程から考えていた修が、考えをまとめた様子で顔を上げ、うさぎ達の側へと一歩足を踏み込んだ。そして、出来る限り距離が縮まるようにその場に屈み込む。
「まず、これは悪いことなんだ。それは分かるかな?」
「でも、でも」
「自分のもの──そうだな、きみたちの持っていた爆弾とかを、突然取られたら困るだろう?」
「うん」
先程、実際にニンジン型爆弾を分解されてしまったうさぎリーダーが、耳を動かしながら、先程の悩み顔から一転して即答と共に頷いた。
「それが大切なものなら尚更だ。それがお店には詰まっているんだ」
「でも、でも、だって。それでも、光のもとはほしいよ」
そんな、どこまでも自分に忠実なうさぎの答えを予期していたかのように修は返す。
「そうだな。じゃあ、一緒に考えよう」
そうして提示された修の提案に、うさぎ達はじっと耳を傾けた。
まず修は、うさぎ達が質屋の品物全てを狙ったように、直接意識したものはもちろん、そうでない物も周囲の感情を少しずつ吸っている事に着目した。
「例えばここにある、ひとの世界では庭作りで使う陶器の兎だ。これを人通りの多い場所で、かつ撤去されにくい場所に置く」
例に挙げれば、ここの近くでは駅前にある花壇の片隅。
そこに置けば、通りすがる人々の感情──急がなきゃ、朝ご飯おいしかった、今日はオフ等など──から、場合によっては直接陶器の兎を見つけ『あ、これ可愛いな……』とちらりと横目に思い見られて、陶器人形に僅かながらに思いが溜まっていく──
修が提案したのは、そんな思いが少しずつ宿った頃に、花の蜜をミツバチが集めるように、それを回収してはどうか、というものだった。
「効率は悪くなるけど、これなら迷惑も掛からないし、俺達が進学して島を去っても続けられるよ」
その提案に、うさぎ達はまさに新世界を見聞きしたかのような眼差しで修を見た。
「すごい! さっそく実行しようよ!」
「ただし」
修が、うさぎ達の興奮を収めるように、少し間を置いて告げた。
「帰る前に、襲った質屋の品物はこっそり返そうね」
「えー」
やはり、すでに強盗した質屋の品物は持って帰ろうと思っていたのか、うさぎ達が残念そうに声を揃える。
「頑張ったら、この人形はプレゼントするよ」
次にはうさぎ達から歓声が上がった。先程からうさぎ達の手の平はクルクルとひっくり返り続けているが、今回きっちりと『これは本当に悪い事なのだ』という認識と、その回避案は提示された。確信こそ出来ないが、一同が揃い再犯は起こらないだろうとは思われる。
同時に、そのやり取りを聞いた武道が、探索途中の画像の中に道路に散っていた品があった事を思い出して、一応念の為に、うさぎ達が帰った後に『ここを中心に広い範囲で、落ちている商品を見た』という匿名の通報を入れておこうと心の片隅に留めてく。
「──でも、たくさん考えたらお腹へっちゃったよ。
もらって来た物から、ほんの少しだけ、つまみ食いしてもいいかな」
「……。さっきの話を忘れたのか? それとも、テメェらも一度『飛んでおく』か」
既に『お月様という天国が見えた』と、庚の拳を受けたうさぎから情報が行き渡っており、その言葉に全てのうさぎが震え上がった。これできちんと、うさぎ達は『きちんと反省することは大事』という事を身に染みて思い知った。今まで考えた事も無かったが、ひとにもひとの事情があり、それに触れたら反省をしないと、物凄く大変なことが起こるのだと。
同時に、そのさまに様子を窺っていた月と
椿 美咲紀
が頷きあった。
「夕ご飯も食べずに、皆さん過ごして来たのです! 空腹は、うさぎも人も平等なのです!」
「……うさぎを探して下さっている間に、人向けにはコンビニ食ですが軽食を用意してきました。
お時間に余裕がある方は、ぜひ」
「うさぎたちには『おいしくなーれと魂込めて私が育てたお野菜』を用意しました! さあ、うさぎたちも召し上がれ!!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年04月20日
参加申し込みの期限
2019年04月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年04月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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