携帯戦記カプセルギア・スピンオフ　ゲームの中の大冒険！｜リアクション

携帯戦記カプセルギア・スピンオフ　ゲームの中の大冒険！

「え？」
　気がつけば滝原レオンはゲームの中にいました。
『主様』
　戸惑うレオンを誰かが呼んでいます。
　そんなふうに呼ばれなれていないはずなのに、なぜか自分が呼ばれた、と感じて。
　振り向いた視線の先にいたのは。
「アタランテー？」
　先日作ったばかりの獣耳が生えた女性型ギア、アタランテーでした。
『主様、ともに頑張ろう』
　その言葉にレオンは力づけられました。
「そうだな、じっとしてても仕方ねえ。一緒に頑張ろう」
　とはいえ、まずどうすればいいのか。
　レオンは、ゲームが始まったとき流れたオープニングムービーを思い出します。
「姫を助けに行くのかな？」
　眼をあげれば少し先にお城がそびえたっているのが見えました。
「とりあえず、行ってみるか」
　レオンとアタランテーは城へ向かい歩き出しました。

　しかししばらく歩くと、前方に何かが現れました。
「何だありゃ？」
『主様、敵だ』
　出くわしたのは、厳ついモンスター。
「よし、行くぞアタランテー」　
　アタランテーは神速の女英雄名を模したギアですが、その名に違わぬ高機動で、右腕パーツのアルテミスから矢を打ち込みます。
「いいぞ、行け！」
　二本、三本と矢が撃ち込まれますが。
「くそ、あいつ何発撃てば倒れるんだよ！？　こういうのって、まずは弱い敵が出てくるんじゃねえのか！？」
　城が近くに見えることから街が近いのかと思っていたのですが、もしかしてあれは敵の城なのでしょうか。
　レオンたちが疲弊した頃、敵が間合いを詰めてきました。
　矢をつがえるには間に合わない！　
「やべえ！」
（……やられる）
　そう思って、レオンはとっさにアタランテーをかばいました。
『……主様！』
　敵が鋭い爪を振りかざしてレオンに迫ります！
　
　

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