携帯戦記カプセルギア・スピンオフ　ゲームの中の大冒険！｜リアクション

携帯戦記カプセルギア・スピンオフ　ゲームの中の大冒険！

☆最後の戦い

「お、救出ミッションが開始したみたいッス！　トルーパー！　気合い入れて救出するッスよ！」
　トルーパーの交渉の結果、偉い人を救出することになった桐子も、城へ向かいました。
「俺たちも行ってみよう」
　少しでもアタランテーと一緒に頑張って、強くなろうと思うレオン。
「もうすぐ城ね。気を引き締めていきましょう」　
　賢者ポジションの怜理と、蒼と真白のパーティーも城へ潜入しました。

　城の地下へ向かおうとしたイサリビ丸、アトラ、バルティーグルは屈強な敵と戦っていました。
『ぐっ！　……あと一歩の所で』
　アトラが敵の攻撃を受け、膝をつきます。
「無駄だ、諦めろ」
　嘲笑う敵に向かい、アトラはゆっくりと立ち上がりながら言いました。
『ハカセは……ヒロシは私を作ってくれました。そしてどんな時も必ず私のことを一番に考えてくれる。そんなヒロシを、生みの親を見捨てるなんて戦士の名に恥じる。私は博士の戦士、アトラだ！』　
　イサリビ丸はつぶやきます。
『くっ、やはりそれなりに強いな……しかしここで敗れるわけにはいかない』
　アトラを庇うように前に出るイサリビ丸。
　バルティーグルは遠吠えで援護します。
『良太が今頃なにをしているのか……タイラと博士のために無茶をしていては困るのだ。悪いがここは、力尽くでも通らせてもらうぞ』
　イサリビ丸は、敵の攻撃を右手のブレードでいなしながら、鎖付き錨型の飛び道具で相手を捕まえました。
　鎖を引っ張り引き寄せて噛付き攻撃！
「グワッ！」
　屈強な敵もたまらず悲鳴を上げました。
　そこへ、アトラがボムピッチャーでプラズマ弾を発射！
　敵は麻痺して動かなくなったのでした。
『行くぞ！』
　地下へ降りるとバルティーグルは言いました。
『お前たちはここで待て。姿を消して鍵を奪う』
　バルティーグルのボディには周囲へ溶けこむステルスが搭載されているのです。
　姿を消したバルティーグルが扉へ向かうと、ちょうど出てきた看守が鍵をかけようといるところでした。
　忍び寄り、背後を襲います。
「ぐえっ」
　声を上げ倒れた看守から鍵を奪い取り、バルティーグルは扉を押し開けます。
　陰から様子を見ていた、アトラとイサリビ丸が続きました。
「バルティーグル！」
　鳥篭に囚われていたタイラが声を上げます。
『主、待たせてすまない』
「イサリビ丸！」「アトラ！　大丈夫？」　
　再会の喜びに、良太と博士も満面の笑顔で駆け寄ってきました。
「逃がさんぞ！」
　城内にいた敵たちが集まり、禍々しい姿をしたモンスターが現れました。
　ボン！
　そこへ、炎が飛んできました。
「なんか、ラスボスっぽいのがいるね？」
　地下通路からやってきた円でした。

　今まで気にならない程度に流れていたＢＧＭが一気に激しくなり、戦闘が始まりました。
　トルーパーもアタランテーも、サンダルフォンもDiablo Azulもネージュリェーツも参入していきます。
　これまでの負傷や疲れなど忘れて、皆が全力で戦います。
　こちらもダメージを受けましたが、じりじりと魔王のＨＰとＭＰは削られていきました。　
　そして、ついに。
　ズズズズズ……
　魔王の身体が沈み、崩れていきます。
「倒したわね……」
「クリアできたわね」
　
　そんな声を聞きながら、視界が歪んだのを感じて……
　気がつけば皆がパソコンの前に戻っていました。

　その後は、ゲームに入り込むことはなく普通のゲームとしてプレイを楽しめたのでした。
　　
　

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