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アニメ『らっかみ!』のファン感謝デー
ファンアート風に
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声優トークショー
スクリーンの前には細長いステージがある。スタッフの手によって左右に長机と人数分の椅子が運び込まれた。観客席にいたファン達から期待を込めたどよめきが起こる。
最前列の一席を確保した
片山 修
は膝に置いていた一眼レフデジタルカメラを手に取った。
歓声が上がった。瞬間、無数のシャッター音が重なる。
司会進行役の桜山シズカがエプロンドレス姿でステージに現れた。観客席に向かって大きく手を振る。中央で仁王立ちとなり、持っていたマイクを口に近付けた。
「待ち時間が長いからって、夢の世界に旅立ってたら許さないんだからね!」
「モブ子!」
「可愛い、モブ子!」
透かさず飛んできた声に、こらー、と怒鳴って観客の笑顔を引き出す。
「確かに、あたしも『らっかみ!』に出てたよ。『待ちなさいよ!』の一言のモブ子だけどね! あの長いテロップをよくチェックしたね。あなた達は本物のファンだよ!」
「アニメ『らっかみ!』最高!」
「寝子島、猫いっぱい!」
「モブ子、可愛い!」
拍手と共にファンの声が飛ぶ。シズカは静まるのを待って笑顔となった。
「そんなみんなに愛されて、アニメの舞台となった寝子島でイベントを開催できることになりました。今から声優さんを呼びます。名前は公開してないから、ドキドキだね! まずは初々しい新人さんからいくよ!」
観客は思い思いの声優の名を叫んだ。拍手と指笛が混じり合う。
修は出てくる瞬間を狙うようにカメラを構えた。
「最初の二人は『らっかみ!』で声優デビューになりました! 最初の一人は明るくてノリの良い好青年、
冬水 瑛太
だぁぁっ!」
Tシャツとジーンズで爽やかに纏めた瑛太がにこやかな表情で現れた。ステージの中央に立つと持参したマイクを額に当てた。
「あ、間違えた」
陽気な一面に笑いが起こる。
「えっと、好青年かはわかりませんが、
高梨 煉
役の冬水 瑛太です。今日はよろしくお願いします!」
「新人に見えない!」
「堂々としてる!」
女性を中心に声が集まる。えー、と不満そうな声を出した瑛太が掌を見せる。
「いや、本当ですって。緊張しまくって手汗がすごいんですよ。ほら、見えないですか、見えないと。失礼しました!」
笑いと拍手を受けて瑛太は長机に向かった。
端に寄っていたシズカが中央に戻る。
「最後のデビュー組の一人はわかるよね?」
「リリエルー!」
「リリエルちゃん!」
シズカは横向きとなって耳を傾ける。うんうん、と頻りに頷いた。
「さすがだね! 現役女子高生の元気娘、
神崎 春奈
の登場だぁぁ!」
春奈は笑顔で駆け込んだ。中央に立つと観客席に向かって両手を振った。熱狂的なファンは一丸となってリリエルの名を連呼した。
修は最前列の有利性を活かし、カメラを掲げた。ファインダーに頼らず、連写機能を駆使して画像を収めてゆく。
「こんなにたくさんの人が集まってくれて、とても感激しています! みんな、ありがとう!」
「ありがとう!」
「リリエル、ありがとう!」
春奈は笑顔でぺこりと頭を下げた。
「みんなー! これからも、がんばリリエルしていきますねー!」
春奈は拍手と歓声を一身に浴びて、自分の席に向かった。隣にいた瑛太がそっと口にした。
「盛り上がってきたね」
「そうですね。なんか、リリエルちゃん気分になってきました♪」
二人は笑みを交わし、各々のファンに向かって軽く手を振った。
シズカは三人目の紹介に入る。
「ここからは若手の声優さんになるよ! 一番手はアニメキャラクターと声優さんの見分けがつかないくらいにシンクロしていて、というのは大袈裟なんだけど、それくらい似ている
井上 千秋
なんやで!」
紹介と共に黒いシャツをはためかせて走り込む。その速度を維持して跳躍。空中で側転をして見事に着地した。
拍手と歓声の中、ステージの中央に立った千秋はマイクを口に持っていく。
「
服部 剛
役の井上 千秋です! 特撮ヒーローで知っている人もいるかもしれないですけど、声優としてはまだまだ新人なので、みなさん、よろしくお願いします!」
「カッコイイ!」
「ちーちゃん、素敵!」
愛称で呼ばれた千秋は白い歯を見せて笑った。即座に親指を立てる。
「今の言葉、剛さんの胸にしっかり響いたで!」
黄色い歓声を背に受けて千秋は自身の席にドカッと腰を下ろした。
見届けたシズカが小走りでステージの中央に立つ。
「次はDJ出身の異色の声優さんだよ!」
「コバケン! コバケン!」
声を揃えて叫んだ。階段で立ち見をしていた女性がリズムに乗って身体を揺する。
「さすがはファンだね! 大きな声援を受けてコバケンこと、
小早川 賢太郎
が華麗に躍り出るぜぇぇ!」
シズカの気合の入った紹介を受けて賢太郎が早足で現れた。青いサマージャケットに白いランニングを合わせていた。
「桜山さん、無茶振りはやめてくださいよ」
「得意のブレイクダンスを披露してくれるかなぁーと思って。頭でクルクル回るヤツ」
「できませんって。無理にやったら河童になりますよ」
館内が笑いに包まれる。仕切り直しの咳をして賢太郎がマイクを握り直す。
「改めてどうも。
宇佐見 望月
役の小早川 賢太郎です。若輩者ではありますが、先輩方に負けないように頑張って声優をやらせて貰っています。踊りませんが、今後ともよろしくお願いします」
「踊ってー!」
観客席からの声に、マジ無理、と手を左右に振りながら席に向かう。
先に座っていた瑛太が笑顔で迎える。
「良いツカミでしたよ、コバケンさん」
「エータ君、僕はそんな年齢じゃないから」
恥ずかしそうにして、ちょこんと椅子に座った。
絶妙の間を空けてシズカが声を張り上げる。
「次の声優さんは舞台女優だ! アニメ『らっかみ!』では軽音楽部の部長だぜ! 大舞台には滅法強い! 今日も最高のパフォーマンスに期待してるぜ、
奏 優希子
ぉぉぉ!」
「はーい、みんなー、元気にしてたかなー!」
白いブラウスにデニムパンツ姿の優希子が走りながら呼び掛ける。完全に役に成り切っていた。
「ゆっきー!」
修は叫びながらカメラのシャッターを切った。他の者も声援を送り、大きな波となった。
「応援、ありがとう! 今日はみんなで思いっきり盛り上がって行こうねー!」
喜びを全身で表現した。笑顔で大きく手を振ると悲鳴に似た歓声が起こった。
興奮の波が少し引いたところで優希子は穏やかな表情となった。
「
雨寺 凛
役をさせていただいております、奏 優希子と言います。ファンの皆様とお会いできる今日をとても楽しみにしていました。本日はどうぞ、最後までよろしくお願いします!」
一礼すると叩き付けるような拍手が沸き起こった。一身に浴びたあと、にっこりと笑って用意された椅子に落ち着いた。
「次に紹介する声優さんは努力の人です。デビューして四年、その努力と演技が評価されて『らっかみ!』の準レギュラーに選ばれました!」
「モブ子もがんばれ!」
「心の傷に新鮮な塩水をありがとう! 笑うところじゃない! はい、切れてませんよ~。では、温かい拍手で迎えてね。
山路 真菜
さんです!」
ステージの近く、真菜は緊張した面持ちで待機していた。名前を呼ばれた途端、明るい表情となって大きな一歩を踏み出した。
ステージ上を青いTシャツに白いホットパンツ姿で弾むように歩く。観客席に軽く手を振りながら中央に立った。口に近付けたマイクは微かに震えている。
「こんにちはー! 仙藤姉妹の妹役、
仙藤 蒼
ちゃんを演じている山路 真菜です! こういう大きなイベントに呼ばれるのは初めてなので、かなりドキドキしています!」
拍手と応援に包まれる。真菜は口を結んだ。目が潤み始めて強くマイクを握り締めた。
「今まで端役ばかりだったので、本当に、今日は……」
顔を横に向けてさり気なく目を擦る。
観客席から見えないところに姉役の
細入 薫
がいた。真剣な目で見詰めて片方の拳を固める。口の動きは『がんばれ』と静かな激励を繰り返していた。
真菜は笑顔となって頷く。
「ごめんなさい、これは嬉し涙です! 今日はよろしくお願いします!」
観客席に向かって一礼した。割れんばかりの拍手が起こり、真菜は晴れやかな顔で用意された席に向かった。
最前列にいた修はカメラに収めた画像を見て微笑んだ。
「続いての声優さんは現役のアイドルだぁぁ! コンサート会場じゃないからアンコールはないので見逃さないように!
南 明日香
さん、張り切ってどうぞー!」
シズカの名調子に合わせて明日香が小走りで現れた。笑顔と花柄のサマードレスの効果で一気に華やかになった。
野太い声の声援が沸き起こる。明日香は手を振って応えた。
「みなさん、こんにちはー!」
「こんにちはー!」
一丸となって返す。その中の一人でもある修は叫びながらカメラのシャッターを切った。
「
鈴原 天音
役の南 明日香でーす! 知ってるかなー!」
「知ってるー!」
「天音ちゃん、そっくりー!」
「かわいいー!」
返ってくる数々の声に明日香の表情が綻ぶ。
「みんなの反応が良くて安心したよ。これからも応援よろしくなんだよ! 天音ちゃん風でした、どうかな」
「サイコー!」
至るところから声が飛び交う。
「みんな、ありがとー!」
盛大な拍手を受けた明日香は小気味よい動きで自身の席に落ち着いた。
観客席にいた人々の目がシズカに向かう。神妙な顔でステージの中央に立った。
「若手声優さんのトリを飾るのはあの人です! アニメのキャラクター同様に我が道をゆく! なんでもありの
三島 さやか
の登場だぁぁ!」
館内に曲が流れてきた。前奏を聴いた瞬間、観客席から熱狂的な歓声が沸き起こる。
「アニメ『らっかみ!』の神回の曲だ!」
「これって『小萩すごいラップ』じゃないか!」
「こ・は・ぎ! こ・は・ぎ!」
何人もが座席から立ち上がり、独特な踊りを混ぜて連呼する。
ステージに三島 さやかが飛び込んできた。淡いピンクのチュニックに七分丈のデニムパンツが元気を証明していた。赤いスニーカーは情熱の色に燃え、ステージの中程でリズムに乗って歌い出す。
「こ・は・ぎ・は・す・ご・い! セクシー! クール! インテリジェンス!
こ・は・ぎ・は・す・ご・い! ビューティー! キューティー! クリエティブ!
さて今日はみなさんに 小萩のすごさを教えちゃいます」
「教えて、教えて!」
観客席からの合いの手には僅かなズレもなかった。
さやかはステージを歩きながら小萩の凄さを歌い上げる。修は夢中になってカメラで写した。
間奏に入るとさやかは全身を波打たせるようにして踊った。時に観客席に招くような手付きを見せて熱狂させた。勝ち気な表情で笑い、押し寄せる言葉の波に呑まれることなく自在に乗りこなす。
「こ・は・ぎ! パーフェクト!!」
最後のワンフレーズで曲は終わった。余熱を口から吐き出し、前髪を掻き上げてにこりと笑う。
万雷の拍手に包まれた。方々に向けてお辞儀をして程良い加減で、さやかはマイクを口に運ぶ。
「今更ですが、
本条 小萩
役の三島 さやかです。今日は私のコンサート、ではないですね。イベントにお越しいただき、ありがとうございます!」
「こ・は・ぎ!」
「ありがとう!」
さやかは声のした方向に小さく手を振った。
「先程の曲はアニメの挿入歌で、みなさんご存知の『小萩すごいラップ』でした。収録以来の歌だったので少し緊張しました。歌詞を忘れていなかったことに驚き、改めてインパクトの強さを実感しました。
もうね、歌詞カードの言葉が米粒みたいに小さくて、しかもびっしりで、少し離したら灰色の紙にしか見えなくて、一気に老け込んでおばあちゃんの気分になりましたね」
「小萩おばあちゃーん!」
「インパクトのあるツッコミをありがとう。今日はイベントを楽しんでくださいね」
さやかはウインクのあと、用意された席に着いた。
ステージの中央に進み出たシズカは大人びた顔となった。
「ここからは中堅の声優さんになります。あたし、じゃなくて私の憧れの先輩の一人でもあります。幅広い役柄に確かな演技力が光る、
遠藤 詩子
さんです!」
水色のノースリーブワンピースで登場した。気負うことなくステージの中央に立ち、手にしたマイクを口に近付けた。
「今日はイベントに足を運んでいただき、ありがとうございます。声優歴は十年目に入りました。アニメ『らっかみ!』では
水上 桜
役をしています。
桜ちゃんと同じで私もアクセサリーが好きで、声優にならなければデザイナーになっていたかもしれません。今では声優が本職と感じています。
アニメの桜ちゃんと同じように少しずつ成長していきたいと思います。今日はよろしくお願いします」
一礼して大人の女性らしい笑みを浮かべた。
観客席からの拍手を受ける中、踵を返すとシズカが駆け寄ってきた。
「あの、もう終わりですか? 出来ればもう少し、声優の凄味というのか、披露していただけると嬉しいのですけど」
「少し短かったですかね。では、ここで一つ」
詩子は観客席に向かってにっこりする。
直後に目を剥いた。
「ま、ま、またフツウがぁぁぁぁーーッ!!」
その場の全員が呆気に取られた。我に返った者達から笑顔となり、掌が赤くなるくらいの拍手を送った。
「桜ちゃん、カワイイー!」
「怒鳴る姿に感動した!」
最前列にいた修は豹変した瞬間をカメラに収めていた。画像で確かめてにんまりと笑う。
詩子は満足した表情でステージの中央を離れた。透かさずシズカが走り込み、観客席に笑顔を見せた。
「中堅らしい妙技を披露していただきました。次は男性の声優さんです。ドラマCDではお馴染みでラジオのツッコミが冴えている『かずやん』こと、
藤堂 和也
さんです!」
「きりのーん!」
観客席の女性陣が力一杯の声援を送る。
少し照れたような笑みで和也は現れた。洗い立てのような白い半袖シャツに黒いスラックスを穿いていた。露出した二の腕には程良い筋肉が見えている。アニメのキャラクターを彷彿とさせた。
「あー、どうも。きりのんの声援をありがとう。
桐野 正也
役の藤堂です」
「可愛いー!」
複数の声が重なった。和也は横目となって頭を掻いた。
「照れるというか。アニメの声優では目立った役がなかったので、慣れていない感じで」
「きりのんにそっくり!」
観客席の声に、そうですか、と笑って答えた。
「演じているキャラクターが意外と人気で驚いています。クラスに一人はいるような自然な感じが、大勢の人に受け入れられた要素なのかもしれないですね。
見た目の格好良さを活かすことができない、残念なところが逆にいい、みたいな」
「そう、そう!」
「その通り!」
笑いと拍手が沸き起こる。
「そうですよね。不憫じゃなきゃ、あんなに愛されないですよね」
「愛してるー!」
「きりのん、大好き!」
「ありがとう。今日のイベント、楽しんでいってくれよな!」
明るい表情で大きく手を振って場所を空けた。
「はい、次の声優さんにいきます。アニメキャラクターと同じで不思議が一杯! 滅多にイベントに出て来ない方なので今日のイベントに参加した人達はラッキーですよー!
では、お呼びしましょう。
烏丸 蓮
さんです!」
「はい、どうもー。どうもねー。
旅鴉 月詠
役の烏丸 蓮とは私のことですよー」
程良く力の抜けた言葉に騒然となる。観客席の誰もが驚いた表情となっていた。修は好機とばかりにカメラのシャッターを連続で切った。
ステージの中央に二足歩行の白猫が立っていた。黄金色のテンガロンハットを被っている。新緑のマントが目に鮮やかに映り、首元の波打つジャボや豪華なコートは貴族を思わせた。
ステージの脇にいたシズカの笑みが強張る。
「あのー、その着ぐるみは何なのでしょうか」
「私の正装だが、何か?」
マイクを口元に当てて毅然とした態度で返す。
「体育祭の回の猫だ!」
修はカメラを下ろし、観客席から叫んだ。
蓮はビシッと指差す。
「そこの少年、正解! ご褒美として私のブレイクダンスを見せてあげよう」
「え、ええ、本当に!?」
修は急いでカメラを構えた。
着ぐるみ姿でいきなりステージの隅に走り出す。加速してステージ中央で仰向けに素っ転んだ。僅かに右に回って手足をばたつかせながら起き上がった。
口にマイクを押し当てて一言。
「ふぅ~、大変な大技を決めてしまった」
「え、ええええっ!?」
驚きのあと、大勢が拍手と共に声を出して笑った。
蓮は両腕を広げた。その姿で方々を見て観客席の最奥を指差す。
「この伏線はあとのアトラクション、『旅鴉さんを探せ』で回収だ!」
「そんなのあるの?」
「聞いてないんだけど」
不審の声が集まる。全員の視線が司会進行役のシズカに向かった。
「え、知りませんよ。聞いてませんよ、本当です! あの、それって本当に?」
シズカは視線を彷徨わせる。蓮は自分の椅子に座っていた。
「グー、グー、グガー」
わざとらしい声を出して眠っている状態をアピールした。
「という凝った自己紹介でした! さあ、次の方にいきましょう!」
瞬時に気持ちを切り替える。
「中性的な容姿が男女に関係なく大人気! 少年役を多くこなし、今回のアニメ『らっかみ!』ではしっとりとした女性を演じてファンさえも驚かせた、
細入 薫
さんがスタイリッシュに決めちゃいます!」
薫の姿を見た瞬間、観客席から悲鳴に似た声が上がる。
「こんにちは。
仙藤 紫
役の細入 薫です。今日は一日、楽しんでくださいね。それではよろしくお願いします」
さらりとした自己紹介を済ませた。耳朶を打つような拍手の中、自分の席へと向かう。
シズカは着席を見届けてステージ中央でVサインを掲げる。
「残りの声優さんは二人となりました! その一人、アニメの中では背中に薔薇を背負っていますが、今日はどうでしょうか!
磯野 嵐
さんの登場です!」
カジュアルな服装で纏めた嵐が柔らかい笑みで歩いてきた。声援に向けて何度も頭を下げた。
「こんにちは。
花椿 涼太郎
役をさせていただいている磯野 嵐と言います。アニメではギャグ回限定みたいなキャラクターなので、少し印象が薄いかもしれないのですが、皆さんは知っています?」
「知ってるー!」
「涼太郎をやって!」
「笑ってるところー!」
観客席からの反応は上々で嵐はニヤリと笑った。胸を張った姿でマイクを構える。
「はーっはっはっは! 君達は幸せ者だね! 美の結晶である僕の姿を瞼の裏に焼き付けて一生の宝物にできるのだからね! はーっはっはっはっは!」
「最高です!」
「尊い!」
賛辞が乱れ飛ぶ。嵐は途端に弱々しい笑みとなった。
「あのー、俺は普通の人だから、そこは誤解のないように」
ペコペコと頭を下げながら逃げるように椅子に座った。
シズカは速やかにステージ中央に立ち、声を張り上げる。
「大トリはたくさんのアニメに出演して多くのファンを獲得した、あの人です! シリアスな役が多い中、アニメ『らっかみ!』では少し苦労をしているようですが、熟練の技は健在です!
篠山 純一郎
さん、締めをよろしく!」
スーツ姿の純一郎がステージを颯爽とゆく。送られる声援に軽く手を上げて答えた。
照れ笑いを含んだ顔で中央に立った。
「えー、どうも。よく脱ぐ
志波 武道
役でお馴染みの篠山 純一郎です。気軽にジュンジュンって呼んでくださいね」
「ジュンジューン!」
「とっても素敵! 抱いてー!」
妙齢の女性が自身の身体を抱いて身悶える。
「え、いや、軽いジョークというか。現場の若い子のノリに便乗したのですが、まさか受け入れられるなんて思ってなくて」
「可愛いー!」
「ジュンジュン尊い!」
「抱いてー!」
一向に静まらない声に純一郎は苦笑した。自身の後頭部に手を当てて、いやー、と言葉を漏らす。
その格好のまま、ひっそりと残った席に収まった。
シズカは微笑ましい顔となり、観客席の方に目を向けた。
「女性の心をくすぐる演出が光りましたね! 声優歴十八年は伊達ではありません!
次はインタビューコーナーですが、その前に少しの休憩を挟みます。みんな、声優さんに向けて素敵な質問を考えておいてね! ポニーテールが素敵なシズカでした!」
「モブ子、サイコー!」
「モブ子、言うなぁぁっ!」
本当の最後は笑いで占められた。
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2019年02月11日
参加申し込みの期限
2019年02月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年02月18日 11時00分
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